つま【夫/妻】
《「端(つま)」の意》 1 夫婦や恋人が、互いに相手を呼ぶ称。「吾(あ)はもよ女(め)にしあれば汝(な)を置(き)...
つま【爪】
つめのこと。多く名詞や動詞の上に付けて用いる。「—先」「—弾く」「—覚えて調べられたる御琴どもかな」〈宇津保・俊蔭〉
つま【妻】
《「夫(つま)」と同語源》 1 配偶者である女性。「—をめとる」「糟糠(そうこう)の—」⇔夫。 2 ㋐刺身や吸い物...
つま【褄】
《着物の「端(つま)」の意》 1 長着の裾(すそ)の左右両端の部分。また、竪褄(たてづま)(襟下)のこと。 2 長...
つま【端/妻】
1 物のはしの部分。へり。 2 ㋐建物の長手方向の端部で、棟と直角をなす壁面。妻壁。⇔平(ひら)。 ㋑切妻(きりづ...
つま【妻】
北原武夫の小説。昭和13年(1938)発表。同棲中に死んだ妻をめぐる新心理主義風の作品。
つまあか‐すずめばち【褄赤雀蜂】
スズメバチ科の昆虫。体色は全体が黒く、腹部の先端が赤褐色。低木や地中に巣を作り、トンボ・ミツバチ・ハエなどを捕食す...
つま‐あがり【爪上(が)り】
[名・形動]「爪先(つまさき)上がり」に同じ。「暗き陰に走る一条(ひとすじ)の路に、—なる向うから」〈漱石・虞美人草〉
つま‐いた【妻板】
物の側面に張る板。引き出し・戸袋などの側方に張る板。
つま‐いり【妻入り】
切妻(きりづま)屋根・入母屋(いりもや)屋根の建物で、妻の側に出入り口のあるもの。⇔平入り。
つま‐おと【爪音】
1 琴爪で琴を弾く音。 2 馬のひづめの音。
つま‐おめし【褄御召】
紋御召の一。婦人正装用に、種々の色糸を使って褄模様を織り出した着尺地。
つま‐おり【端折り/爪折り】
はしを折ること。また、そのもの。
つまおり‐がさ【端折り笠】
端を下に折り曲げた菅笠。
つまおり‐がさ【端折り傘】
骨の先が内側に曲がっている長柄の傘。袋に納め、公家・武家・僧侶らが、従者に持たせた。
つま‐お・る【端折る/爪折る】
[動ラ五(四)] 1 物のはしを折る。「読みさしのページを—・る」 2 爪の先で折る。「桜が枝を—・りて」〈浄・十二段〉
つま‐がけ【爪掛(け)】
《「つまかけ」とも》「爪皮(つまかわ)」に同じ。
つま‐かざり【妻飾り】
切妻(きりづま)または入母屋(いりもや)の、妻の部分の装飾。
つま‐かわ【爪皮/爪革】
雨や泥などをよけるために、下駄などの爪先につけるおおい。爪掛け。
つま‐がき【妻書き/端書き】
江戸時代、両替屋仲間で、振り出した手形に記入した渡し先の宛名書き。
つま‐がさね【夫重ね】
夫がありながら、他の男と肉体関係を結ぶこと。「せめて濁らぬ人さんと道ならねども—」〈久保田彦作・鳥追阿松海上新話〉
つまぎ【妻木】
松瀬青々の個人句集。明治37年(1904)から明治39年(1906)にかけて、冬、新年および春、夏、秋の4分冊で刊行。
つまき‐ちょう【褄黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。翅(はね)は開張約5センチ、白色で、前翅の先がとがり、雄ではここが橙黄色。裏面に雲状斑がある...
つま‐ぎ【爪木】
《爪先で折りとった木の意》薪にするための小枝。たきぎ。
つま‐くれない【爪紅】
《花で爪を赤く染めたところから》ホウセンカの別名。つまべに。
つま‐くれない【端紅】
扇や巻紙などの縁を赤く染めること。また、そのもの。
つま・ぐ【褄ぐ】
[動ガ下二]裾を持ち上げる。はしょる。「尻も—・げてとらし」〈浮・親仁形気・三〉
つま‐ぐし【爪櫛】
歯の多い、目のつまった櫛。一説に、爪形の櫛。
つま‐ぐ・る【爪繰る】
[動ラ五(四)]爪先または指先で繰る。「数珠を—・る」
つま‐ぐろ【端黒/褄黒】
縁の黒いこと。また、そのもの。
つまぐろ‐きちょう【褄黒黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。全体が黄色で前翅の外縁に黒色帯がある。
つまぐろ‐ひょうもん【褄黒豹紋】
タテハチョウ科のチョウ。雄雌ともに橙黄(とうこう)褐色の地に黒紋が散在し、雌は前翅(まえばね)の外縁が黒い。アフリ...
つまぐろ‐よこばい【褄黒横這】
ヨコバイ科の昆虫。体長6ミリくらい。全体に黄緑色で、翅(はね)の端が雄では黒、雌では灰褐色。稲やサトウキビなどに寄...
つま‐こ【妻子】
妻と子。さいし。
つま‐ご【爪子】
草鞋(わらじ)の先や全体につける藁(わら)製の覆い。また、それをつけてある草鞋。多く雪道に用いる。《季 冬》
つまご【妻籠】
長野県南西部、木曽郡南木曽(なぎそ)町の地名。近世は中山道の三留野(みどの)と馬籠(まごめ)の間の宿駅。当時の町並...
つま‐ごい【妻恋/夫恋】
夫婦が、互いに相手を恋い慕うこと。鹿などの動物にもいう。
つまごい【嬬恋】
群馬県吾妻(あがつま)郡の地名。浅間山・白根山などの山裾に位置し、高原野菜の栽培が盛ん。鹿沢(かざわ)温泉・万座(...
つまごい‐どり【妻恋鳥】
《万葉集・一四四六「春の野にあさる雉(きぎし)の妻恋に己(おの)があたりを人に知れつつ」の歌から》キジの別名。「—...
つまごい‐むら【嬬恋村】
⇒嬬恋
つま‐ごうし【妻格子】
⇒狐(きつね)格子1
つま‐ごと【爪琴/妻琴】
《爪で弾くところから》箏(そう)の異称。
つまごみ‐に【夫籠みに/妻籠みに】
[連語]《「ごみ」は上二段動詞「こ(籠)む」の連用形の音変化》つまをこもらせるために。つまごめに。「—八重垣作るそ...
つまごめ‐に【夫籠めに/妻籠めに】
[連語]《「ごめ」は下二段動詞「こ(籠)む」の連用形の音変化》「つまごみに」に同じ。「—八重垣作るその八重垣を」〈...
つま‐ごも・る【夫隠る/妻隠る】
[動ラ四]夫婦、または雌雄が一緒にひきこもって住む。「春日野(かすがの)にまだうら若きさいたづま—・るとも言ふ人や...
つま‐ごもる【夫隠る/妻隠る】
[枕] 1 地名「小佐保(をさほ)」にかかる。かかり方未詳。「春日(はるひ)春日(かすが)を過ぎ—小佐保を過ぎ」〈...
つま‐さき【爪先】
足の指の先。「—をそろえる」
つま‐さき【褄先】
着物の襟下と裾(すそ)の出あう角。
つまさき‐あがり【爪先上(が)り】
[名・形動]少しずつ登りになっていること。また、そのさま。つまあがり。「—な(の)坂道」
つまさき‐さがり【爪先下(が)り】
[名・形動]少しずつくだりになっていること。また、そのさま。つまさがり。「緩(ゆる)く—になった鋪道(ほどう)の」...