にき【和/熟】
[語素]《中世以降「にぎ」とも》名詞の上に付いて、やわらかな、しなやかな、穏やかな、などの意を表す。「—たえ(和妙...
に‐ぎ【二儀】
1 天と地。両儀。 2 陰と陽。両儀。
にき‐しね【和稲】
《後世は「にぎしね」とも》もみをすりとった稲。にこしね。「みかの腹満(み)てならべて、—、荒稲に」〈祝詞・竜田風神祭〉
に‐ぎす【似鱚/似義須】
サケ目ニギス科の海水魚。全長約20センチ。体は細長い筒形で、目が大きく、吻(ふん)がとがり、脂びれをもつ。背側は淡...
にき‐たえ【和妙/和栲】
《後世は「にぎたえ」とも》織り目の細かい布の総称。また、打って柔らかくしてさらした布。にこたえ。→荒妙(あらたえ)...
にき‐たま【和魂】
《後世は「にぎたま」とも》「にきみたま」に同じ。「大君の—あへや豊国の鏡の山を宮と定むる」〈万・四一七〉
にき‐て【和幣/幣帛/幣】
《後世は「にぎて」「にきで」とも》榊(さかき)の枝に掛けて、神前にささげる麻や楮(こうぞ)で織った布。のちには絹や...
にぎ‐てき【二義的】
[形動]根本的でないさま。二次的。「—な問題とする」
にぎ‐にぎ【握握】
1 赤ん坊がその手を握ったり広げたりすること。 2 賄賂(わいろ)などを受領すること。「役人の子は—を能(よ)く覚...
にぎ‐にぎ【賑賑】
[副]にぎやかなさま。「家内モ—ト見エタ」〈日葡〉
にぎにぎ‐し・い【賑賑しい】
[形][文]にぎにぎ・し[シク]非常ににぎやかである。「大勢で—・く出迎える」 [派生]にぎにぎしさ[名]
にぎわわ・し【賑ははし】
[形シク] 1 富み栄えている。「かく—・しきところにならひて」〈大和・一四九〉 2 明るく陽気である。賑やかであ...
にぎはやひ‐の‐みこと【饒速日命/邇芸速日命】
日本神話で、天孫降臨に先だち、天磐船(あまのいわふね)に乗って天下ったという神。物部氏の祖神と伝える。
にき‐みたま【和御魂/和魂】
《後世は「にぎみたま」とも》柔和な徳を備えた神霊。にきたま。⇔荒(あら)御魂。「大和の—は静まりて」〈出雲国風土記〉
にき‐め【和布】
《後世は「にぎめ」とも》柔らかな海草。ワカメの類。「角島(つのしま)の瀬戸のわかめは人のむた荒かりしかど我とは—」...
にぎ‐やか【賑やか】
[形動][文][ナリ] 1 人などが多く集まって活気のあるさま。「—な会合」「店がたくさんできて—になる」 2 物...
にぎやかし【賑やかし】
《動詞「にぎやかす」の連用形から》にぎやかにすること。また、にぎやかさを添えるもの。「宴会の—の余興」
にぎやか・す【賑やかす】
[動サ五(四)]にぎやかにする。陽気にする。「場を—・す」
に‐ぎょう【二業】
芸者屋と料理屋の2種の営業。→三業1
にぎょう‐くみあい【二業組合】
二業の営業者によって組織された同業組合。
にぎょう‐ち【二業地】
二業の営業を許可された一定の地域。→三業地
にぎら・す【握らす】
[動サ五(四)] 1 握るようにさせる。「しっかりと手を—・す」 2 賄賂(わいろ)の金銭を渡す。「口封じに—・す」
にぎら・せる【握らせる】
[動サ下一]「握らす」に同じ。「すしを—・せる」「袖(そで)の下を—・せる」
にぎり【握り】
1 手で握ること。また、握ったもの。 2 手で握った長さや太さ。また、量。「ひと—の米」 3 器物の、手で取り持つ...
にぎり‐おの【握り斧】
⇒あくふ(握斧)
にぎり‐かわ【握り革】
弓・刀などの握り持つ部分に巻いた革。
にぎり‐ぎんたま【握り金玉】
ふところ手のまま、何もしないこと。
にぎり‐こぶし【握り拳】
1 固く握りしめた手。げんこつ。こぶし。 2 無一文なこと。空手(からて)。
にぎり‐し・める【握り締める】
[動マ下一][文]にぎりし・む[マ下二]力を入れて固く握る。しっかりと握って離さないようにする。「母親の手を—・め...
にぎり‐ずし【握り鮨】
魚や貝などの種(たね)を、小さく握り固めた鮨飯にのせた鮨。江戸前鮨。
にぎり‐つぶし【握り潰し】
握りつぶすこと。「議案の—をもくろむ」
にぎり‐つぶ・す【握り潰す】
[動サ五(四)] 1 強く握ってつぶす。「粘土を—・す」 2 意見・提案などを手もとに故意にとどめ、処置しないまま...
にぎり‐て【握り手】
1 「握り3」に同じ。「ステッキの—」 2 握る役目の人。「鮨(すし)の—」
にぎり‐ばさみ【握り鋏】
指を入れる穴のない、握り持って切るはさみ。糸切りばさみ。和鋏(わばさみ)。これに対して、指を入れる穴のあるはさみを...
にぎり‐ばし【握り箸】
嫌い箸の一。棒を握るような手つきで箸を持つこと。
にぎり‐ばす【握り蓮】
勾欄(こうらん)などの束(つか)の上に設け、手すりを支える蓮の葉形の彫刻装飾。
にぎり‐ぶと【握り太】
[名・形動] 1 握って太く感じること。また、そのさまや、そのもの。「—な(の)杖」 2 弓柄(ゆづか)を皮などで...
にぎり‐べ【握り屁】
放屁(ほうひ)して、臭気を手のひらで握るようにすること。また、その屁。にぎりっぺ。
にぎり‐めし【握り飯】
飯を握り固めたもの。梅干しを入れたり海苔を巻いたりする。おにぎり。むすび。
にぎり‐や【握り屋】
金銭をためこむばかりで出し惜しむ人。
にぎ・る【握る】
[動ラ五(四)] 1 手の指全部を内側へ曲げる。また、そのようにして、物をつかんだり、持ったりする。「こぶしを—・...
にぎ‐わい【賑わい】
にぎわうこと。「街の—」
にぎ‐わ・う【賑わう】
[動ワ五(ハ四)]《「わう」は接尾語》 1 人が集まるなどしてにぎやかになる。「行楽客で—・う」 2 豊かになる。...
にぎわし・い【賑わしい】
[形][文]にぎは・し[シク]にぎわっている。「表通りは夜更けまで—・い」 [派生]にぎわしさ[名]
にぎわ・す【賑わす】
[動サ五(四)] 1 にぎやかにする。活気のある状態にする。「座を—・す」「マスコミを—・す事件」 2 豊かにする...
にぎわわ・す【賑わわす】
[動サ五(四)]「賑わす」に同じ。「新聞紙上を—・す事件」