ぬか【糠】
1 玄米などを精白する際に果皮・種皮などが破けて粉になったもの。こめぬか。飼料や漬物などに用いる。 2 「糠味噌(...
ぬか【額】
1 ひたい。「黒がねの—はありとも帰りてエリスに何とかいわん」〈鴎外・舞姫〉 2 ぬかずくこと。礼拝。「暁の—など...
ぬ‐か
[連語]《打消しの助動詞「ず」の連体形+係助詞「か」。上代語》(多く「も…ぬか」の形で)詠嘆の気持ちをこめた願望の...
ぬか‐あぶら【糠油】
糠からとった油。食用にするほか、石鹸(せっけん)の原料などに用いる。こめあぶら。
ぬか‐あめ【糠雨】
霧のような細かい雨。霧雨。こぬかあめ。
ぬか‐えび【糠蝦】
ヌマエビ科の甲殻類。川や沼の水草の間にすみ、体長3センチくらいで、黒褐色または青褐色。本州中部以北に分布。干しエビ...
ぬか‐か【糠蚊】
双翅(そうし)目ヌカカ科の昆虫の総称。体長約1ミリ、黄褐色。他の昆虫から吸血したり花から蜜を吸ったりする種もあるが...
ぬか‐がき【額繋】
馬具の一。馬の頭上にかけて轡(くつわ)を固定させるひも。
ぬかが‐は【額賀派】
自由民主党の派閥の一。平成研究会の平成21年(2009)から平成29年(2018)までの通称。同年、前会長の津島雄...
ぬか‐がみ【額髪】
ひたいの上の髪。まえがみ。ひたいがみ。「肥人(こまひと)の—結へる染木綿(しめゆふ)の染(し)みにし心我忘れめや」...
ぬか‐きび【糠黍】
イネ科の一年草。道端などに生え、高さ約1メートル。全体に柔らかく、毛はない。秋、暗紫色の穂が離れ離れにつく。
ぬか‐くぎ【糠釘】
1 きわめて小さい釘。 2 「糠に釘」の略。
ぬか‐ご【糠子】
ヌカカの別名。
ぬか‐ご【零余子】
「むかご」に同じ。
ぬか・す【抜かす】
[動サ五(四)] 1 入れるべきものを入れない。うっかりして落とす。漏らす。また、間をとばす。「順番を—・す」 2...
ぬか‐ずき【酸漿】
ホオズキの古名。「—などいふもののやうにだにあれかし」〈枕・六七〉
ぬかずき‐むし【叩頭虫/額突虫】
《「ぬかつきむし」とも》コメツキムシの別名。
ぬか‐ず・く【額突く/叩頭く】
[動カ五(四)]ひたいを地につけて拝礼する。ひたいが地につくほどに丁寧にお辞儀をする。「主の御前に—・く」
ぬかた‐の‐おおきみ【額田王】
飛鳥(あすか)時代の歌人。7世紀末までは在世。鏡王(かがみのおおきみ)の娘。大海人皇子(おおあまのおうじ)(天武天...
ぬか‐づけ【糠漬(け)】
糠に塩をまぜたものに野菜や魚を漬けたもの。また、糠味噌(ぬかみそ)漬けのこと。
ぬか‐どこ【糠床】
糠味噌(ぬかみそ)のこと。
糠(ぬか)に釘(くぎ)
ぬかに釘を打つこと。なんの手ごたえもなく、効き目のないことのたとえ。暖簾(のれん)に腕押し。ぬかくぎ。「いくら注意...
ぬか‐ばえ【糠蠅】
1 ヌカカの別名。 2 ウンカの別名。
ぬか‐ばたらき【糠働き】
せっかく働いても働きがいのないこと。骨折り損。むだばたらき。
ぬかびら‐こ【糠平湖】
北海道中部にある人造湖。周囲32キロメートル。石狩山地の音更(おとふけ)川を堰(せ)き止めてできた、原生林に囲まれ...
ぬかふく‐こめふく【糠福米福】
継子(ままこ)話の一。後妻が先妻の子の糠福に意地悪をし、わが娘の米福をかわいがるが、最後に糠福は長者の家に嫁ぎ、幸...
ぬか‐ぶくろ【糠袋】
糠を入れた布袋。肌を洗うのに用いる。また、木の艶出しなどにも用いる。
ぬか‐ぶるい【糠篩】
精米と糠を分けるのに用いる目の細かいふるい。ぬかどおし。
ぬか‐ぼ【糠穂】
イネ科の多年草。路傍に生え、高さ30〜40センチ。葉は線形。5、6月ごろ、茎の先に細い枝を輪生し、小穂を多数つける。
ぬか‐ぼし【糠星】
1 夜空にちらばって見える、無数の星。 2 兜(かぶと)の鉢についている小さい星形の金具。
ぬかぼし‐そう【糠星草】
イグサ科の多年草。山のふもとに群生し、高さ20〜30センチ。葉は広線形。夏、黄色みを帯びた花をつける。
ぬか‐みそ【糠味噌】
糠に塩・水を加え、まぜ合わせて発酵させたもの。糠味噌漬けのもとになり、毎日かきまぜて空気を入れ、水分が多くなると新...
糠味噌(ぬかみそ)が腐(くさ)る
悪声であったり調子が外れていたりする歌いぶりをあざけっていう言葉。
ぬかみそ‐くさ・い【糠味噌臭い】
[形][文]ぬかみそくさ・し[ク] 1 糠味噌のにおいがする。「—・い手」 2 女性が所帯じみている。「—・い古女房」
ぬかみそ‐じる【糠味噌汁】
1 古い糠味噌を味噌代わりにして作った、粗末な汁。 2 《「女郎買いの糠味噌汁」から》家ではけちで、ひどい粗食をす...
ぬかみそ‐づけ【糠味噌漬(け)】
糠味噌にナス・キュウリなどの野菜を漬けた漬物。ぬかづけ。
ぬかみそ‐にょうぼう【糠味噌女房】
家事に追われ所帯じみてしまった妻。また、自分の妻をへりくだっていう語。
ぬか‐も
[連語]《連語「ぬか」+終助詞「も」。上代語》願望の意を表す。…くれないかなあ。…てほしいなあ。「ぬばたまの夜渡る...
ぬ‐かも
[連語]《打消しの助動詞「ず」の連体形+詠嘆の終助詞「かも」。上代語》詠嘆の意を表す。…ないなあ。…ないことだよ。...
ぬか‐よろこび【糠喜び】
[名](スル)あてがはずれて、あとでがっくりするような一時的な喜び。小糠祝い。「一時の—に終わる」「早合点で—する」
抜(ぬ)からぬ顔(かお)
油断のない顔つき。また、そしらぬ顔。「こりゃ何ぢゃと、おもやると言へば、—して」〈浮・諸艶大鑑・一〉
ぬかり【抜かり】
油断。手落ち。手ぬかり。「万事に—がない」「—なく目を光らす」
ぬかり【泥濘】
雨水などで地面がどろどろになること。「あぜを越す苗代水のほど見えて路の—のかわくまもなし」〈為尹千首〉
ぬか・る【抜かる】
[動ラ五(四)] 1 油断して、失敗する。「敵は手強いぞ、—・るなよ」 2 ぐずぐずして時機を失する。また、だらし...
ぬか・る【泥濘る】
[動ラ五(四)]雨や雪解けなどで、地面の土がどろどろになる。ぬかるむ。「霜解けで道が—・っている」
ぬかる‐み【泥濘】
雨や雪解けなどで地面がぬかっている所。「—に足を取られる」「—にはまる」
ぬかるみのかいどう【ぬかるみの街道】
百田宗治の詩集。民衆詩。大正7年(1918)刊行。
ぬかる・む【泥濘む】
[動マ五(四)]「泥濘(ぬか)る」に同じ。「—・んで歩きにくい道」
額(ぬか)を突(つ)・く
ひたいを地や床につけるほど丁寧にお辞儀や拝礼をする。叩頭(こうとう)する。ぬかずく。「身を捨てて—・き、祈り申すほ...
糠(ぬか)を舐(ねぶ)りて米(こめ)に及(およ)ぶ
《「史記」呉王濞伝から》糠をなめ尽くせば、やがては米にまで手をつける。被害が徐々に拡大することのたとえ。