ねり【練り/煉り】
1 練ること。こねること。「小麦粉の—が足りない」「固(かた)—」 2 (練り)生絹(きぎぬ)の不純物を除いてしな...
ねり‐あげ【練(り)上げ】
製陶で、違う色、違う種類の粘土を組み合わせて器を作る技法。
ねり‐あ・げる【練(り)上げる/煉り上げる】
[動ガ下一] 1 十分こねて仕上げる。「よく—・げたようかん」 2 計画・文章などを何度も直して立派なものに仕上げ...
ねり‐あし【練(り)足/邌り足】
社寺の祭祀(さいし)、宮廷の儀式などで、行列をつくって練って行く足つき。ゆっくりした歩き方。
ねり‐あみ【練(り)網】
海藻の繁茂している岩礁などで用いる手繰り網。メバル・ボラ・クロダイなどを捕るのに用いる。
ねり‐ある・く【練(り)歩く/邌り歩く】
[動カ五(四)]行列してゆっくりと歩く。調子をそろえて静かに歩く。「山車(だし)が町を—・く」
ねり‐あわ・せる【練(り)合(わ)せる/煉り合(わ)せる】
[動サ下一][文]ねりあは・す[サ下二]2種以上のものをこねてまぜ、一つのものにする。「—・せて膏薬(こうやく)を作る」
ねり‐あん【練り餡/煉り餡】
小豆などを煮てつぶし、漉(こ)して砂糖を加え、火にかけて練った餡。
ねり‐い・ず【練り出づ/邌り出づ】
[動ダ下二]ゆっくりと歩み出る。静かに歩み出る。「横座の鬼の前に—・でて、くどくめり」〈宇治拾遺・一〉
ねり‐いと【練(り)糸】
生糸を灰汁(あく)・石鹸(せっけん)やソーダ溶液で処理して膠質(にかわしつ)のセリシンを除去した、柔らかく光沢のあ...
ねり‐いろ【練り色】
白みを帯びた薄い黄色。「—の衣どもなど着たれど」〈枕・二八三〉
ねり‐うし【練(り)牛/邌り牛】
練るようにゆっくりと歩む牛。遅牛(おそうし)。
練(ね)り牛(うし)も淀(よど)まで
「遅牛(おそうし)も淀、早牛(はやうし)も淀」に同じ。
ねり‐うに【練り雲丹/煉り雲丹】
塩漬けにしたウニの卵巣だけ、または、これにエチルアルコールやでんぷん・砂糖などを加えて、練りつぶした食品。
ねり‐え【練(り)餌/煉り餌】
1 糠(ぬか)・魚粉・菜っ葉などを水で練った小鳥の餌。 2 マッシュポテト・ふかし芋・麩(ふ)・さなぎ粉などを水で...
ねり‐えさ【練(り)餌/煉り餌】
「ねりえ」に同じ。
ねり‐おしろい【練り白粉/煉り白粉】
練って泥状にした白粉。水溶きして肌に塗る。歌舞伎や日本舞踊などの厚化粧・襟化粧に用いる。
ねり‐おどり【練(り)踊(り)/邌り踊(り)】
人々が踊りながら列になって進むこと。また、その踊り。
ねり‐おりもの【練織物】
練り糸を用いて織った織物。甲斐絹(かいき)・銘仙(めいせん)など。→生(き)織物
ねり‐かす【練り粕/練り糟】
⇒踏込粕
ねり‐かた・める【練(り)固める/煉り固める】
[動マ下一][文]ねりかた・む[マ下二]練って固める。「髪を油で—・めた女が坐っている」〈漱石・満韓ところどころ〉
ねり‐がね【錬り鉄】
《「ねりかね」とも》精錬した鉄。ねり。「ならびて—四十枚(よそねり)を以て」〈神功紀〉
ネリカ‐まい【ネリカ米】
《NERICA(ネリカ)は、new rice for Africa(アフリカのための新しい米)の略》西アフリカ稲開...
ねり‐がらし【練り芥子/煉り芥子】
芥子の粉を湯または水で練ったもの。
ねり‐かわ【練(り)革/煉り革】
「撓(いた)め革」に同じ。
ねりかわ‐つば【練革鐔】
練り革を数枚重ね合わせ膠(にかわ)などで固めて作った、刀の鐔。ねりつば。
ねり‐がし【練(り)菓子/煉り菓子】
練り上げて作った菓子。外郎(ういろう)・求肥(ぎゅうひ)飴・ようかんなどの類。
ねり‐ぎぬ【練(り)絹】
《古くは「ねりきぬ」》生糸のまま織りあげ、あとから精練した絹織物。また、練り糸で織った絹織物。練り。→生絹(きぎぬ)
ねり‐きり【練(り)切り/煉り切り】
《「練り切り餡(あん)」の略》和菓子の一。白餡に砂糖を加えて練り、ヤマノイモあるいは求肥(ぎゅうひ)・みじん粉など...
ねり‐ぎ【練(り)木】
トロロアオイの根の粉末などから製した男色用の閨房(けいぼう)秘薬。江戸時代に市販され、通和散ともいった。
ねり‐くこん【煉り九献】
白酒(しろざけ)をいう女房詞。
ねり‐くよう【練(り)供養/邌り供養】
1 寺院の法会で、来迎(らいごう)する諸菩薩(ぼさつ)に仮装して練り歩く仏事。5月14日の中将姫の忌日に行われる奈...
ねり‐ぐすり【練(り)薬/煉り薬】
1 薬剤を蜂蜜(はちみつ)や水飴(みずあめ)などで練り合わせてつくった薬。ねりやく。 2 練ってつくった外用薬。膏...
ねり‐ぐら【練り鞍/煉り鞍】
木地全体を、水にひたして柔らかくした牛の革で包み、乾燥して固めてから漆塗りをした鞍。
ねり‐けしゴム【練(り)消しゴム】
粘土のように変形する、やわらかい消しゴム。消しかすが出ない。練り消し。
ねり‐こ【練(り)粉/煉り粉】
粉を練ったもの。
ねり‐こう【練(り)香/煉り香】
麝香(じゃこう)・沈香(じんこう)などの粉末に甲香をまぜ、蜜や糖などで練り合わせた香。合わせ香。合わせ薫物(たきもの)。
ねり‐こうじ【練り麹/煉り麹】
麹に、塩と煮つめた酒を加えて練りまぜたもの。貯蔵用の麹。
ねり‐こ・む【練(り)込む】
[動マ五(四)] 1 練り歩いて入りこむ。「お神輿(みこし)が神社へ—・む」 2 練って中に入れる。「パン生地にバ...
ねり‐ざけ【練(り)酒/煉り酒】
白酒に似て濃く粘りけのある酒。普通の清酒にまぜて飲む。蒸したもち米を酒とまぜ、石臼でひいて漉(こ)して製した博多産...
ねり‐ざんしょう【練(り)山椒/煉り山椒】
求肥(ぎゅうひ)に山椒の粉またはしぼり汁を加えて練った和菓子。
ねり‐しゅ【練り衆/邌り衆】
祭礼で、行列をつくって、ねり歩く人々。「こなたほど鑓(やり)は振らねどもお祓の—」〈浄・阿波鳴渡〉
ねり‐じま【練り縞】
熨斗目(のしめ)の純白で光沢のある絹織物。「—の裏形に、いかなる絵師か筆をうごかせし」〈浮・一代女・四〉
ねり‐せいひん【練(り)製品/煉り製品】
魚肉に食塩を加えてすりつぶし、練って加工した食品。かまぼこ・ちくわ・はんぺんの類。練り物。
ねり‐そ【練り麻】
木の枝、または、つる草などをねじって縄の代わりとしたもの。薪などを束ねるときに用いる。「かの丘に萩刈るをのこ縄をな...
ねり‐ぞめ【練(り)染(め)】
生糸を、精練してから、または精練と同時に染色すること。また、そのもの。
ねり‐つち【練(り)土/煉り土】
粘土に石灰や小砂利、苦汁(にがり)などをまぜあわせたもの。
ねり‐つば【練鐔/煉鐔】
「練革鐔(ねりかわつば)」に同じ。
ねり‐づり【練(り)釣(り)】
船を練るようにゆっくりこぎまわしながら魚を釣ること。
ねり‐なお・す【練(り)直す】
[動サ五(四)] 1 一度練ったものを、もう一度練る。「餡(あん)を—・す」 2 計画・構想などを再検討する。「案...