ほた【榾/榾柮】
《「ほだ」とも》炉やかまどでたくたきぎ。小枝や木切れなど。《季 冬》「おとろへや—折りかねる膝頭/一茶」
ホタ
スペインの民謡。また、その舞踊。北東部のアラゴン地方で始まり、各地で行われる。速い三拍子のリズムで、ギター・カスタ...
ほた‐あかり【榾明(か)り】
ほたを燃やした火の光。《季 冬》「したたむる旅の日記や—/虚子」
ほ‐たい【補体】
血清中に存在するグロブリン系のたんぱく質。抗原と抗体との複合体や病原微生物に結合すると活性化し、抗体の働きを補助し...
ほたえ‐じに【ほたえ死に】
ふざけた行いをしたあげくに死ぬこと。「栄耀が余ってこなた衆が—めさるるを」〈浄・卯月の潤色〉
ほた・える
[動ア下一][文]ほた・ゆ[ヤ下二]《近世上方語。「ほだえる」とも》 1 ふざける。じゃれる。たわむれる。「おれも...
ほた‐おり【保多織】
香川県で産する綿織物。縦横にガス糸を用い、碁盤の目のように織ったもの。夏の着物地などに用いる。讃岐(さぬき)上布。
ほたか‐じんじゃ【穂高神社】
長野県安曇野(あづみの)市にある神社。祭神は、穂高見命・綿津見命(わたつみのみこと)・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)。...
ほたか‐だけ【穂高岳】
長野・岐阜県境にある高山群。飛騨山脈の最高峰、奥穂高岳3190メートルをはじめ、北穂高岳3100メートル、涸沢(か...
ほたか‐やま【武尊山】
群馬県北部にある円錐状火山。標高2158メートル。南東麓にスキー場がある。
ほ‐たき【火焚/火焼】
「御火焚(おひたき)」に同じ。
ほた‐ぎ【榾木】
《「ほだぎ」とも》 1 「榾(ほた)」に同じ。 2 シイタケを栽培するときに、種菌をつける原木。シイ・クリ・クヌギ...
ほた‐くい【榾杙】
1 燃え尽きずに残った木。〈名語記〉 2 「榾(ほた)」に同じ。〈易林本節用集〉
ほ‐たて【帆立】
「帆立貝」の略。
ほたて‐がい【帆立貝】
イタヤガイ科の二枚貝。浅海に多く、殻長約20センチ。貝殻は円形に近い扇形で、殻頂は耳状に広がる。殻表に放射肋(ほう...
ほ‐たで【穂蓼】
タデの、花穂が出たもの。タデの花。《季 秋》「甲斐がねや—の上を塩車/蕪村」
ほた‐び【榾火】
《「ほだび」とも》「焚(た)き火」に同じ。《季 冬》「子宝がきやらきやら笑ふ—かな/一茶」
ほた‐ほた
[副] 1 機嫌よくうれしそうなさま。「母親は—として茶を進めながら」〈一葉・十三夜〉 2 しずくや花などが続いて...
ほた・ゆ
[動ヤ下二]「ほたえる」の文語形。
ほたる【蛍】
甲虫目ホタル科の昆虫の総称。ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルなど。一般に体は楕円形で軟弱、全体に黒色で胸の部...
ほたる‐い【蛍藺】
カヤツリグサ科の一年草。溝や湿地に生え、高さ約50センチ。葉は鞘(さや)状。夏から秋、茎状の苞(ほう)をもつ穂を出す。
ほたる‐いか【蛍烏賊】
ホタルイカモドキ科のイカ。胴長約6センチくらい。全身に多数の発光器をもち発光する。日本特産で、富山県では5月ごろ産...
ほたる‐いし【蛍石】
弗化(ふっか)カルシウムを主成分とする鉱物。無色であるが、不純物を含み着色していることが多い。光沢のある結晶。等軸...
ほたる‐かご【蛍籠】
蛍を入れておくかご。《季 夏》「ことのほか蒸す夜となりぬ—/万太郎」
ほたる‐かずら【蛍葛】
ムラサキ科の多年草。日当たりのよい山野に自生。高さ約20センチで、長楕円形の葉を互生。全体に粗い毛がある。春、茎頂...
ほたる‐が【蛍蛾】
マダラガ科の昆虫。翅(はね)の開張約5センチ。前翅は黒色で白い帯があり、特有の匂いをもつ。夏の日中、ひらひら飛ぶ。...
ほたる‐がい【蛍貝】
マクラガイ科の巻き貝。潮間帯にすみ、殻高2センチほどの砲弾形。殻は光沢が強く、栗色のすじがある。干潟をはい回って二...
ほたる‐がっせん【蛍合戦】
交尾のために多くの蛍が入り乱れて飛ぶこと。《季 夏》
ほたる‐がり【蛍狩(り)】
夏の夕べ、水辺などで蛍を追って捕らえる遊び。《季 夏》「提灯を借りて帰りぬ—/虚子」
ほたるがわ【蛍川】
宮本輝の小説。富山県のいたち川のほとりを舞台に、少年竜夫の成長を描く。「文芸展望」誌の昭和52年(1977)10月...
ほたる‐ぐさ【蛍草】
ツユクサの別名。《季 秋》
ほたる‐さいこ【蛍柴胡】
セリ科の多年草。山野の日の当たる所に生え、高さ1〜1.5メートル。葉はへら形で、基部は茎を包む。秋、淡黄色の小花を...
ほたる‐そう【蛍草】
1 ホタルサイコの別名。《季 夏》「—のそのやさしさへ歩みをり/楸邨」 2 ホタルカズラの別名。
ほたる‐ぞく【蛍族】
《タバコの火をホタルの光に見立てたもの》室内での喫煙が許されないために、ベランダや庭に出てタバコを吸う人。 [補説...
ほたる‐で【蛍手】
磁器の素地(きじ)を透かし彫りにし、その箇所に釉(うわぐすり)を充塡(じゅうてん)して焼き上げたもの。光を通して文...
ほたる‐なす【蛍なす】
[枕]蛍の光のほのかなようにの意から、「ほのかに」にかかる。「—ほのかに聞きて」〈万・三三四四〉
ほたるのうたげ【蛍の宴】
藤本義一による、織田作之助の伝記。シリーズ「わが織田作」の第2作。昭和62年(1987)刊。
ほたるのかわ【蛍の河】
伊藤桂一の短編小説。戦場を舞台に友情と青春を描く。昭和36年(1961)発表、同年第46回直木賞を受賞。
ほたるのし【蛍の死】
藤本義一による、織田作之助の伝記。シリーズ「わが織田作」の第4作(最終作)。平成元年(1989)刊。
ほたるのはか【火垂るの墓】
野坂昭如(あきゆき)の小説。終戦間近の神戸市で、親を亡くした兄妹が懸命に生き延びようとする姿を描く。昭和42年(1...
ほたるのひかり【蛍の光】
スコットランド民謡「Auld lang syne(過ぎし日)」による歌曲。明治14年(1881)文部省編の「小学唱...
蛍(ほたる)の光(ひかり)窓(まど)の雪(ゆき)
《貧乏で油が買えず、晋の車胤は蛍を集めてその光で読書をし、また、孫康は窓の雪明かりで勉強したという故事から》苦学す...
ほたるのまち【蛍の街】
藤本義一による、織田作之助の伝記。シリーズ「わが織田作」の第3作。昭和63年(1988)刊。
ほたるのやど【蛍の宿】
藤本義一による、織田作之助の伝記。シリーズ「わが織田作」の第1作。昭和61年(1986)刊。第7回日本文芸大賞受賞。
蛍(ほたる)二十日(はつか)に蝉(せみ)三日(みっか)
蛍と蝉の盛りが短いこと。物事の盛りの短いことのたとえ。
ほたる‐び【蛍火】
1 蛍の発する光。《季 夏》「—や疾風(はやて)のごとき母の脈/波郷」 2 小さく残っている炭火。「—大事そうに挟...
ほたる‐ぶくろ【蛍袋】
キキョウ科の多年草。山野に生え、高さ30〜80センチ。長卵形の葉が互生する。6、7月ごろ、白または淡紅紫色の釣鐘形...