まえ【前】
[名]《「目(ま)方(へ)」の意》 1 普通の状態で顔または視線の向いている方向。おもて。前方。「まっすぐ—を向く...
まえ‐あがり【前上(が)り】
物の前部が、後部よりも上がっていること。⇔前下がり。
まえ‐あき【前開き/前明き】
上着の襟ぐりなど、衣服の前面にあきがあること。「—のスカート」
まえ‐あし【前足/前脚/前肢】
1 獣・昆虫などの、頭に近いほうの足。 2 足を前後に開いたときの、前の方の足。
まえ‐いし【前石】
役石(やくいし)の一。蹲踞(つくばい)や石灯籠(いしどうろう)の前に据える石。
まえ‐いた【前板】
1 牛車(ぎっしゃ)の前後の入り口に横に掛け渡した板。踏み板。 2 鎧(よろい)の前腰にある草摺(くさずり)。揺(...
まえ‐いわい【前祝(い)】
あるめでたい事が起こると見越して前もって祝うこと。「—に一杯やる」
まえ‐うけ【前受け】
客受け。また、大衆受け。
まえうけ‐きん【前受金】
簿記で、受注者が商品や役務などを提供する前に代金の一部として受け取る金。
まえ‐うしろ【前後ろ】
1 物事の前と後ろ。前後。 2 前後の位置があべこべなこと。逆。うしろまえ。「セーターを—に着る」
まえ‐うた【前歌/前唄】
1 中心となる歌い手が出場する前に歌う歌手。 2 地歌や箏曲(そうきょく)で、手事(てごと)の前に演奏される歌の部...
まえ‐うち【前打ち】
当事者が発表する前に、報道機関が調査して公表すること。特に、検察が極秘にしている捜査対象や捜査状況、逮捕や強制捜査...
まえ‐うり【前売り】
[名](スル)切符や入場券などを、使用当日よりも前に売ること。また、その券。「利用日の一か月前から—する」
まえうり‐けん【前売(り)券】
使用当日よりも前に売られる券。特に、興行の前日までに販売される入場券。「映画の—」→当日券
まえ‐お【前緒】
履物の前壺(まえつぼ)にすげる緒。
まえ‐おき【前置き】
[名](スル) 1 文章や談話などで、本題に入る前に述べること。また、その言葉。「事情を—してから話し始める」 2...
まえお‐は【前尾派】
自由民主党の派閥の一。宏池(こうち)会の昭和40年(1965)から同46年における通称。会長は前尾繁三郎。→大平派
まえ‐おび【前帯】
1 帯を前で結ぶこと。また、その帯。江戸時代、既婚の女性などが多く用いた。前結び。→後ろ帯 2 近世の上方で、まゆ...
まえ‐かがみ【前屈み】
からだを前方へかがめること。まえこごみ。「—でする作業」
まえ‐かけ【前掛(け)】
衣服の前面、特に腰から下を覆うひも付きの布。エプロン。前垂(まえだ)れ。
まえ‐かた【前方】
[名] 1 ある位置よりも前。 ㋐前後や序列の、先の方。前側の方。「—の来賓席」「—後ろ方と、ことども分きて、—は...
まえ‐かど【前廉】
《前の時点の意。副詞的にも用いる》 1 以前。先ほど。まえかた。「—お屋敷に御奉公申しました、おかちと申す者」〈浄...
まえ‐かの【前カノ】
《「前の彼女」の意》以前に、その男性の恋人であった女性をいう。→今カノ →元カノ →前彼 [補説](「前総理」「元...
まえ‐かれ【前彼/前カレ】
《「前の彼氏」の意》以前に、その女性の恋人であった男性をいう。→今彼 →元彼 →前カノ [補説](「前総理」「元総...
まえかわ【前川】
姓氏の一。 [補説]「前川」姓の人物前川春雄(まえかわはるお)前川康男(まえかわやすお)
まえかわ‐ていり【前川定理】
折り紙を平らに折って展開したとき、その折り線が交差する点に着目すると、山折りと谷折りの線の数の差は、かならず±2と...
まえかわ‐はるお【前川春雄】
[1911〜1989]銀行家。東京の生まれ。日本輸出入銀行副総裁などを経て、昭和54年(1979)日本銀行総裁に就...
まえかわ‐やすお【前川康男】
[1921〜2002]児童文学作家。東京の生まれ。学徒出陣し、中国で終戦。戦争や国家の問題を問う「ヤン」「魔神の海...
まえかわ‐レポート【前川レポート】
《「国際協調のための経済構造調整研究会報告書」の通称》中曽根内閣の私的諮問機関として設けられた研究会が、昭和61年...
まえ‐かんじょう【前勘定】
代金を前もって支払うこと。前払い。
まえ‐がき【前書(き)】
[名](スル)本文に入る前に簡単に書き添えること。また、その文章。序文。端書き。序。⇔後書(あとが)き。
まえ‐がし【前貸し】
[名](スル)賃金などを支払うべき期日より前に貸し与えること。先貸し。「給料を—する」⇔前借り。
まえ‐がしら【前頭】
相撲で、小結の次位、十両の上位。定数はないが、通例東西15人前後で、その第1位を前頭筆頭といい、以下前頭何枚目と数える。
まえ‐がみ【前神】
二座以上の神を祭った神社で、主神以外の神のこと。
まえ‐がみ【前髪】
1 額の上部の頭髪。「—を垂らす」 2 女子または元服前の男子の額の上の髪を別に束ねたもの。向こう髪。 3 前髪姿...
まえがみ‐だて【前髪立て】
1 男子が前髪を立てていること。元服前であること。また、その人。前髪立ち。「—の時分よりおそば近う召し仕はれ」〈浄...
まえ‐がり【前借り】
[名](スル)賃金などを受け取るべき期日より前に借りること。先借り。ぜんしゃく。「手間賃を—する」⇔前貸し。
まえ‐きょうげん【前狂言】
1 歌舞伎で、脇狂言のこと。 2 京坂の歌舞伎で、一番目狂言の称。
まえ‐きん【前金】
1 品物を受け取る前に代金を支払うこと。前払いすること。また、その代金。ぜんきん。⇔後金(あときん)。 2 手付金...
まえ‐ぎんちゃく【前巾着】
《「まえきんちゃく」とも》「前提(まえさ)げ」に同じ。「お物師が縫うてくれし—に」〈浮・一代男・一〉
まえ‐ぎり【前桐】
箪笥(たんす)などで、前部の板だけに桐材が使ってあること。また、そのもの。総桐などに対していう。
まえ‐く【前句】
1 連歌・俳諧で、付句(つけく)の前に位置する句。 2 「前句付け」の略。
まえく‐づけ【前句付(け)】
雑俳の一。出題された七・七の短句(前句)に五・七・五の長句(付句)をつけるもの。元禄(1688〜1704)ごろから...
まえ‐げい【前芸】
本芸に入る前に小手調べとして演じるちょっとした芸。
まえ‐げいき【前景気】
事の始まる前の人気・評判。「—をあおる」
まえ‐こうじょう【前口上】
実演・実技などの始まる前に述べる口上。また、本題に入る前に述べる言葉。まえおき。「—が長い」
まえ‐こぐち【前小口】
書物の、背の反対側の部分。小口。→小口2
まえ‐こごみ【前屈み】
「まえかがみ」に同じ。
まえ‐こさく【前小作】
小作米を前納する契約でする小作。
まえ‐ごし【前腰】
袴(はかま)の前側のひもの、腹に当たる部分。⇔後ろ腰。