よろい【鎧/甲】
《動詞「よろ(鎧)う」の連用形から》 1 着用して身体を被護する武具。被護部分により、頸甲(くびよろい)・肩甲・胸...
よろい【具】
[接尾]助数詞。家具・調度などで、いくつかの部分から成り立っているようなものを数えるのに用いる。「衣箱一—」〈落窪...
よろい‐あみ【鎧編み】
編み方の一つで、表と裏とを交互に編み連ね、編み上がりが鎧の小札(こざね)のようになるもの。帽子などに用いる。
よろい‐いた【鎧板】
⇒羽板(はいた)2
よろい‐おや【鎧親】
武家時代、鎧着初(よろいきぞ)めの儀式で、鎧をつける役の人。具足親(ぐそくおや)。
よろい‐がた【鎧形/甲形】
平安時代、節会の行事などの際、近衛の官人が着た儀仗用の鎧。布帛(ふはく)に金・銀などの装飾を施したりして鎧の形に作...
よろい‐きぞめ【鎧着初め】
武家時代、13、4歳になった男子が、初めて鎧をつけること。また、その儀式。具足始め。
よろい‐ぐさ【鎧草】
セリ科の多年草。高さ1〜2メートル。茎は太く中空で、上部で枝分かれする。葉は羽状複葉。夏、白色の小花を散形につけ、...
よろい‐づき【鎧突き】
札(さね)と札との間にすきまを生じないように、鎧をゆすり上げること。「つねに—せよ。裏かかすな」〈平家・九〉
よろい‐づくり【鎧作り】
鎧を作ること。また、その人。具足師。
よろい‐ど【鎧戸】
1 小幅の横板を傾斜をもたせて並べた鎧板を取り付けてある戸。錣戸(しころど)。がらり戸。 2 ⇒シャッター1
よろい‐どおし【鎧通し】
1 戦場で組み打ちの際、鎧を通して相手を刺すために用いた分厚くて鋭利な短剣。反りがほとんどなく長さ9寸5分(約29...
よろい‐ねずみ【鎧鼠】
アルマジロの別名。
よろいのおとこ【鎧の男】
《原題、(オランダ)Man in wapenuitrusting》レンブラントの絵画。カンバスに油彩。重厚な鎧に身...
よろい‐ひたたれ【鎧直垂】
軍陣に際して、鎧の下に着る直垂。錦(にしき)・綾・平絹などで仕立て、袖細で袖口と袴(はかま)の裾口に括(くく)り緒...
よろい‐びつ【鎧櫃】
鎧を入れておくふた付きの箱。具足櫃。
よろい‐まど【鎧窓】
鎧戸をつけた窓。
よろい‐むしゃ【鎧武者】
鎧・兜(かぶと)をつけた武者。
よろい‐もち【鎧餅】
⇒具足餅(ぐそくもち)
よろい‐やき【鎧焼(き)】
イセエビの鬼殻(おにがら)焼きのこと。
よろ・う【鎧う】
[動ワ五(ハ四)] 1 鎧(よろい)を着る。甲冑(かっちゅう)などをつけて武装する。「銀甲堅く—・えども」〈土井晩...
よ‐ろく【余禄】
「余得」に同じ。「—の多い仕事」
よ‐ろく【余録】
正規の記録からもれた記録。余話。「太平洋戦争—」
よろけ【蹌踉/蹣跚】
1 よろけること。 2 珪肺(けいはい)の俗称。
よろけ‐おり【蹌踉織(り)】
縦糸または横糸を湾曲させて、織物の表面に蹌踉(よろけ)縞(じま)を織り出すこと。また、その織物。
よろけ‐じま【蹌踉縞】
直線でなく波状にゆがんだ縞模様。また、その織物。
よろ・ける【蹌踉ける/蹣跚ける】
[動カ下一][文]よろ・く[カ下二]《副詞「よろよろ」の「よろ」の動詞化》足もとがふらついて、からだの安定を失う。...
よろこばし・い【喜ばしい/悦ばしい】
[形][文]よろこば・し[シク]喜ぶべき状態である。うれしい。「こんな—・いことはない」「—・い知らせ」 [派生]...
よろこば・す【喜ばす/悦ばす】
[動サ五(四)]「喜ばせる」に同じ。「プレゼントを買って—・してやろう」 [動サ下二]「よろこばせる」の文語形。
よろこば・せる【喜ばせる/悦ばせる】
[動サ下一][文]よろこば・す[サ下二]喜ぶようにする。うれしがらせる。よろこばす。「劇的な勝利はファンを—・せた」
よろこび【喜び/悦び/歓び/慶び】
1 よろこぶこと。うれしく思うこと。「苦労の分だけ—も大きい」「受賞の—をかみしめる」⇔悲しみ。 2 祝いごと。お...
よろこび【喜び】
《原題、(イタリア)L'Allegria》イタリアの詩人、ウンガレッティの詩集。初版は1931年刊行。決定版はモン...
よろこび‐いさ・む【喜び勇む/悦び勇む】
[動マ五(四)]よろこびで心が勇みたつ。うれしくてじっとしていられなくなる。「—・んで飛び出した」
よろこび‐なき【喜び泣き】
あまりの喜ばしさに泣くこと。うれし泣き。「さしつどひてみな—どもせられけり」〈平家・一一〉
よろこびのうた【喜びの歌】
⇒歓喜の歌
よろこびのしま【喜びの島】
《原題、(フランス)L'Isle joyeuse》ドビュッシーのピアノ曲。1904年作曲。ロココ美術の画家ワトーの...
よろこびのひみつ【喜びの秘密】
《原題Possessing the Secret of Joy》米国の女性作家ウォーカーの小説。1992年刊。別邦...
よろこび‐もうし【慶び申し】
任官や位階昇進のお礼を申し上げること。「左の大臣(おとど)、大宮(おほきみや)の御もとに—に参り給へり」〈宇津保・...
よろこびもかなしみもいくとしつき【喜びも悲しみも幾歳月】
木下恵介監督・原作による映画の題名。昭和32年(1957)公開。灯台守の夫婦の半生を描く。出演、佐田啓二、高峰秀子...
よろこ・ぶ【喜ぶ/悦ぶ/歓ぶ/慶ぶ】
[動バ五(四)] 1 そのことにあって、うれしいと思う。楽しく快い気持ちになる。「合格を—・ぶ」⇔悲しむ。 2 よ...
よろこぼ・う【喜ぼふ】
[動ハ四]《動詞「よろこぶ」の未然形「よろこば」に反復継続の助動詞「ふ」の付いた「よろこばふ」の音変化》しきりによ...
よろこん‐で【喜んで/悦んで】
[副]「喜ぶ4」に同じ。「—お伺いいたします」
よろし・い【宜しい】
[形][文]よろ・し[シク]《動詞「寄る」の形容詞化、または「よらし」の音変化》 1 《「よい」の丁寧な言い方》 ...
よろしき【宜しき】
《形容詞「よろし」の連体形から》ある状況や程度にふさわしいこと。ちょうどよいこと。適切なこと。「指導—を得る」
よろしく【宜しく】
[副]《形容詞「よろしい」の連用形から》 1 ちょうどよいぐあいに。程よく。適当に。「—取り計らってくれ」「今ごろ...
よろし‐なえ【宜しなへ】
[副]《形容詞「よろし」の語幹+連語「なへ」から》ちょうどよいぐあいに。ふさわしく。「耳梨の青菅山(あをすがやま)...
よろし‐め【宜し女】
好ましい女。佳人。「—をありと聞きて」〈継体紀・歌謡〉
よろず【万】
1 1000の10倍。まん。 2 数が非常に多いこと。たくさん。「—の神に祈る」「—の人々」 3 すべてのこと。万...
よろず‐うりちょう【万売り帳】
売った品物とその価格などすべてを記入しておく台帳。「—なにはの浦は日本第一の大湊(おほみなと)にして」〈浮・一代女・五〉
よろず‐かけちょう【万掛け帳】
掛け売りの金額や内容をまとめて書きつけておく帳面。「数年商ひをせしが—をもたせ」〈浮・椀久二世〉