われ【割れ/破れ】
1 割れること。また、割れたものや、その破片。「ガラスの—」「—茶碗」 2 ある数量以下になること。「額面—」「定員—」
われ【我/吾】
[代] 1 一人称の人代名詞。わたくし。わたし。「—は海の子」 2 反射代名詞。その人自身。自分自身。おのれ。「—...
われゆくもののごとく【われ逝くもののごとく】
森敦の長編小説。終戦後の庄内地方を舞台に、人々の生と死を方言を多用した文体で表現する。昭和62年(1987)刊行。...
われ‐いち【我一】
[名・形動]《中世・近世語》「我先(われさき)」に同じ。「山師どもは—と内証より付け込み」〈根無草〉
我(われ)劣(おと)らじと
人に負けまいとして。先を争って。
我(われ)思(おも)うが故(ゆえ)に我(われ)在(あ)り
⇒我思う故に我在り
我(われ)思(おも)う故(ゆえ)に我(われ)在(あ)り
《(ラテン)Cogito, ergo sum》フランスの哲学者デカルトの言葉。すべての意識内容は疑いえても、意識そ...
我(われ)か
1 自分のことか。「秋の野に人松虫の声すなり—と行きていざとぶらはむ」〈古今・秋上〉 2 「我か人か」の略。「いと...
われ‐かえ・る【割れ返る】
[動ラ五(四)]「割れる」を強めていう語。騒音・喝采(かっさい)などのはなはだしいようすに用いる。「場内が—・るば...
われ‐かしこ【我賢】
[形動ナリ]自分だけがかしこそうにしているさま。「—にうちあざわらひて語るを」〈源・手習〉
我(われ)か人(ひと)か
自分なのか他人なのか判然としないさま。自分を失っているさま。「あまびこのおとづれじとぞ今は思ふ—と身をたどる世に」...
われ‐から【破殻/割殻】
端脚目ワレカラ科の甲殻類の総称。海産で、主に海藻の間にすむ。体長数センチの細長い円筒形で、胸部は7節からなり、第3...
われ‐から【我から】
[副] 1 自分から。また、自分自身が原因で。和歌では多く「破殻(われから)」と掛け詞で用いられた。「—進んで話す...
我(われ)関(かん)せず
「我関せず焉(えん)」に同じ。「周囲で何が起こっても—と見向きもしない」
我(われ)関(かん)せず焉(えん)
《「焉」は漢文で断定の意を表す助辞》自分には関係がない。超然としているようすをいう。我関せず。
われ‐がち【我勝ち】
[形動][文][ナリ]他人におくれまいと先を争うさま。「—に出口へ殺到する」
われ‐がね【破れ鐘/割れ鐘】
ひびの入った釣鐘。また、その音から、濁った太い大声のたとえにもいう。「—のような大声」
わ‐れき【和暦】
日本の暦(こよみ)。また、西暦に対して、日本の年号および紀元のこと。
我(われ)こそは
自分こそはと勢い込んでいうときに用いる。「—と進み出る」
われ‐ごえ【破れ声】
濁った太い声。がらがら声。
ワレサ
[1943〜 ]ポーランドの労働運動指導者・政治家。1980年、全国的な自主労組「連帯」を組織して議長となり、政府...
われ‐さか・し【我賢し】
[形シク]利口ぶっている。分別顔である。「—・しう思ひしづめ給ふにはあらねど」〈源・椎本〉
われ‐さき【我先】
[名・形動]自分が先になろうと争うこと。また、そのさま。「—に逃げる」「—と驚きおそれて逃惑うに連れはなし」〈緑雨...
われ‐さま【我様】
[代]二人称の人代名詞。対等または目下の者を呼ぶ語。おまえ。わりさま。〈コリャード日本文典〉
われ‐しらず【我知らず】
[副]自分でそれと意識せずに。思わず知らず。「—涙が出てきた」
われしり‐がお【我知り顔】
自分だけがよく知っているという顔つき。「—に話す」
われ・じ【我じ】
[形シク]自分のことのように感じるさま。「立ち別れ君がいまさば磯城(しき)島の人は—・じく斎(いは)ひて待たむ」〈...
われ‐ずもう【割れ相撲】
勝負のつかない相撲。
われ‐ぜに【割れ銭/破れ銭】
破損した貨幣。中世、悪銭の一種として撰銭(えりぜに)の対象となった。
われ‐だけ・し【我猛し】
[形ク]《古くは「われたけし」》得意ぶっている。えらそうにしている。「—・く言ひそし侍るに」〈源・帚木〉
われ‐ぢゃわん【破れ茶碗/割れ茶碗】
ひびのはいった茶碗。また、一部の欠けた茶碗。
ワレット
⇒ウォレット
われ‐て【割れて/破れて】
[副]無理に。強いて。「男、—あはむと言ふ」〈伊勢・六九〉
われ‐と【我と】
[副] 1 自分から進んで。自分で。みずから。「—我が身を苦しめる」 2 ひとりでに。おのずから。自然と。「葦垣の...
我(われ)と思(おも)・う
自分こそはと自信をもつ。「—・わん人はどんどん応募して下さい」
我(われ)と思(おも)わん者(もの)
自分こそが優れていると思う者。「—は名乗り出てほしい」
我(われ)とはなしに
自分と同じ身の上ではないのに。「ほととぎす—卯の花のうき世の中になきわたるらむ」〈古今・夏〉
われ‐どち【我どち】
自分たちどうし。「車どものかなたなど見おこせて、—いふことも」〈枕・三三〉
われ‐ながら【我乍ら】
[副]自分のことではあるが。自分ながら。「—よく書けたと思う」
われ‐なべ【破れ鍋/割れ鍋】
割れた鍋。
破(わ)れ鍋(なべ)に綴(と)じ蓋(ぶた)
破損した鍋にもそれ相応の蓋があること。どんな人にも、それにふさわしい伴侶があることのたとえ。また、両者が似通った者...
我(われ)に返(かえ)・る
1 気を失っていたのが正気づく。「ほおをたたかれて—・る」 2 他に気を取られていたのが、本心に返る。「興奮がさめ...
我(われ)にて
自分の経験で。「春はなほ—知りぬ花盛り心のどけき人はあらじな」〈拾遺・春〉
我(われ)にもあら◦ず
1 われを忘れて。無我夢中で。「—◦ず言い訳しようとしたのを」〈康成・伊豆の踊子〉 2 自分であるという気がしない...
我(われ)にもなく
無意識のうちに。我を忘れて。「—涙を流す」
われ‐のこり【割れ残り】
過去に発生した地震の震源域で、プレートの岩盤が破壊されずに残った領域。 [補説]嘉永7年(1854)の東海地震(安...
われは‐がお【我は顔】
自分こそはという思い上がった顔つき。また、得意そうなようす。「—にて家のうちを飾り、人に劣らじと思へる」〈源・帚木〉
我(われ)はと思(おも)・う
自分こそはと、気負ったりうぬぼれたりする。「所につけて—・ひたる女房の」〈枕・三〉
われはわれ【我は我】
大谷句仏の句集。昭和13年(1938)刊行。
われ‐ひと【我人】
自分と他人。また、自分も他人も。「—共にいそがしき十二月二十六日の夜」〈太宰・新釈諸国噺〉