こ‐との【故殿】
亡くなった貴人の男性。亡き殿。前(さき)の殿。「—のおはしまさましかば、と思ひ給へらるること多くこそ」〈源・竹河〉
こと‐の‐お【琴の緒】
琴に張る弦。琴の糸。
琴(こと)の緒(お)絶(た)・ゆ
《中国の春秋時代、琴の名人伯牙(はくが)が、友人の鍾子期(しょうしき)が死んだとき、もはや自分の琴を理解する者がい...
こと‐の‐きこえ【事の聞こえ】
ある事についてのうわさ。評判。とりざた。「さて宮の内には—有るべければ」〈栄花・浦々の別〉
こと‐の‐くみ【琴の組/箏の組】
箏(こと)の組歌。「—などは上代のままにて」〈鶉衣・音曲説〉
こと‐の‐こころ【事の心】
1 事の意味や趣意。「神代には、歌の文字も定まらず素直にして、—分きがたかりけらし」〈古今・仮名序〉 2 内情。事...
こと‐の‐さま【事の様】
事のようす。状態。事情。「さまで心とどむべき—にもあらず」〈源・夕顔〉
こと‐の‐たより【事の便り】
1 物事のついで。「—に都を聞けば」〈方丈記〉 2 何かにつけてのよりどころ。便宜。「—を賜はせてはぐくみ顧みさせ...
こと‐の‐ついで【事の序で】
何かの機会。何かの折。「—に聞いておこう」
こと‐の‐なぐさ【言の慰】
口先だけのなぐさめ。気休めの言葉。「我(あれ)のみそ君には恋ふるわが背子(せこ)が恋ふと言ふことは—そ」〈万・六五六〉
こと‐の‐は【言の葉】
1 ことば。言語。「まことかと聞きて見つれば—を飾れる玉の枝にぞありける」〈竹取〉 2 歌。和歌。「やまとうたは、...
ことのは‐ぐさ【言の葉種】
1 言葉による表現。また、和歌。「よしあしを君し分かずは書きたむる—のかひやなからん」〈新続古今・雑中〉 2 話の...
ことのは‐の‐みち【言の葉の道】
和歌の道。和歌に関する学問。「みやびたる—の源にそむけるわざなる事を」〈琴後集〉
コトノフ‐じょう【コトノフ城】
《Kotonov Hrad》チェコ南部の都市ターボルにある城。城壁に囲まれた旧市街の南西端に位置する。現在はフス派...
こと‐の‐へ【言の葉】
「ことのは」の上代東国方言。言葉。人のうわさ。「うつせみの八十(やそ)—は繁くとも争ひかねて我(あ)を言(こと)な...
こと‐の‐ほか【殊の外】
[副] 1 予想と、かなり違っているさま。思いのほか。案外。意外。「—よい記録が出た」 2 程度が際立っているさま...
こと‐の‐よし【事の由】
理由。わけ。しさい。「—を陳じ申させ給ひて」〈平家・二〉