わら‐ごも【藁薦】
わらで編んだ目の粗いむしろ。
わらさ【稚鰤】
ブリの成魚になる前のもの。ふつう全長約60センチのものをいう。《季 秋》
わら‐さん【藁算】
藁に結び目を作って数量などを表す方法。結縄(けつじょう)の一種で、沖縄では藺(い)やガジュマルの根などを用いて20...
わら‐ざ【藁座】
1 わらで渦巻き状に編んだ円座(えんざ)。わろうだ。 2 開き扉の軸を受けるため、地覆(じふく)や貫(ぬき)に取り...
わらざ‐とりい【藁座鳥居】
藁座3を巻き付けた鳥居。
わらし【童】
(主に東北地方で)子供。わらべ。
わら‐しべ【藁稭】
稲わらの芯。また、わらのくず。わらすべ。わらみご。
わらしべ‐ちょうじゃ【藁稭長者】
日本の昔話の一。1本のわらしべを、次々に高価なものと交換し、ついに長者になるという話。今昔物語集などにみえる。
わらじ【草鞋】
《「わらんじ」の音変化》わらで編んだ草履状の履物。足形に編み、つま先の2本の緒(お)を左右の乳(ち)に通して足に結...
わらじ‐おや【草鞋親】
他村からの移住者が村入りを承認してもらうために、保証人に頼む家。また、その家の主人。寄り親。
わらじ‐がけ【草鞋掛け】
1 わらじをはいていること。わらじをはいたままであること。遠くへ出かけたりするさまを表す。 2 わらじをはくときに...
わらじ‐くい【草鞋食い】
「わらじずれ」に同じ。「足に—は出来ぬかや」〈一葉・大つごもり〉
わらじ‐ざけ【草鞋酒】
旅立ちの際に、わらじをはいたまま飲む酒。別れに際しての酒盛り。
わらじ‐ずれ【草鞋擦れ】
わらじの緒で足の皮がむけて痛むこと。わらじくい。
わらじ‐せん【草鞋銭】
わらじを買うぐらいの金。旅費としてのわずかの金銭。
わらじ‐だいおう【草鞋大王】
仁王門の仁王のこと。祈願の人がその前にわらじをぶら下げるところからいう。
わらじ‐ばき【草鞋穿き】
「わらじがけ1」に同じ。
わらじ‐むし【草鞋虫】
等脚目ワラジムシ科の甲殻類の総称。落ち葉などの間などにすむ。体長約1センチ、平たい紡錘形で体節が並び、灰褐色。おめ...
草鞋(わらじ)を脱(ぬ)・ぐ
1 旅を終える。 2 旅の途中で宿泊する。旅宿に落ち着く。 3 各地を転々とするばくち打ちなどが、ある土地に来て一...
草鞋(わらじ)を穿(は)・く
1 旅に出る。 2 罪を犯したばくち打ちなどが、土地を離れる。「長の—・く」 3 売買の時などに、値段を偽って上前...
ワラス
ペルー中部の都市。同国最高峰のワスカラン山をはじめ、アンデス山脈の山々に囲まれた高原に位置する。ワスカラン国立公園...
わら‐すさ【藁苆/藁寸莎】
わら・古縄などを刻んだ壁土の補強剤。
わら‐すじ【藁筋】
わらの細いもの。また、わらしべ。「䗈(あぶ)…とらへて、腰をこの—にてひきくくりて」〈宇治拾遺・七〉
わら‐すべ【藁稭】
「わらしべ」に同じ。
わら‐すぼ【藁素坊】
ハゼ科の海水魚。全長約30センチ。体はウナギ形で暗緑色。日本では有明海にだけみられ、干潟の泥中にトンネルを作ってす...
わら‐ぞうり【藁草履】
わらで編んだ草履。
ワラッタ
⇒ウワラタ
わら‐づか【藁塚】
脱穀後のわら束を刈田やあぜに円筒形に積み上げたもの。わらにお。《季 秋》「日の出待つ霜の—地に充てり/欣一」
わら‐づと【藁苞】
わらを束ね、中へ物を包むようにしたもの。また、その苞で包んだ土産物・贈り物。「—に入った納豆」
藁(わら)で束(たば)ねても男(おとこ)は男(おとこ)
わらで頭髪を束ねるような貧しい男でも、男には男としての値うちがある。
わら‐なわ【藁縄】
わらをなって作った縄。
わら‐にお【藁にお】
稲わらを積み上げたもの。
藁(わら)にも縋(すが)る
せっぱつまったときには、頼りにならないものでも頼りにすることのたとえ。溺(おぼ)れる者は藁をもつかむ。「—思い」
わら‐にんぎょう【藁人形】
わらで作った人形。おもちゃとしてのほかに、実際の人間の代わりに傷つけて相手を呪(のろ)うのにも用いる。
藁(わら)の上(うえ)から
《昔、出産の床にわらを敷いたところから》生まれたときから。生まれるとすぐに。「—育て上げる」
わらわ‐おい【童生ひ】
幼少のときからの成長のさま。「仲忠が—のあやしさを」〈枕・八三〉
わらわ・し【笑はし】
[形シク]《動詞「わら(笑)う」の形容詞化》おかしい。笑いたくてたまらない。「説法しすましたりと—・しくぞ思はれけ...
わらわべ‐いさかい【童部諍ひ】
子供どうしのけんか。「わが子も人の子も、ともに—なり」〈宇治拾遺・一〇〉
わら‐ばい【藁灰】
わらを焼いてできた灰。
わら‐ばんし【藁半紙】
わらまたは木材パルプの繊維にミツマタやコウゾの繊維をまぜて漉(す)いた粗末な半紙。ざら紙。
わらび【蕨】
1 コバノイシカグマ科の多年生のシダ。草原など日当たりのよい所に生え、高さ約1メートル。葉は3回羽状に裂け、羽片の...
わらび【蕨】
埼玉県南東部の市。もと中山道の宿場町。綿織物の双子縞(ふたこじま)の産地として発展した。面積は約5平方キロメートル...
わら‐び【藁火】
わらを燃やしてたく火。
わらび‐こ【蕨粉】
ワラビの根茎からとったでんぷん。蕨餅(わらびもち)、蕨のりの材料。
わらび‐し【蕨市】
⇒蕨
わらび‐で【蕨手】
《「わらびて」とも》 1 若葉がまだ開かず先がこぶしのように巻いている早蕨(さわらび)。 2 早蕨のような先端が巻...
わらびで‐の‐たち【蕨手の太刀】
古代の刀剣の形式の一。柄頭(つかがしら)が蕨手状の鉄剣。古墳時代から奈良・平安時代にかけて用いられた。東北地方から...
わらび‐なわ【蕨縄】
ワラビの根からでんぷんをとったあとの繊維をなって作った縄。色が黒く、じょうぶで水にも強い。
わらび‐のし【蕨熨斗】
贈り物の上書きや引き幕などに、「のし」という字を、蕨手のように書くこと。また、その文字。
わらび‐のり【蕨糊】
蕨粉で作ったのり。粘着力が強いので、柿渋で溶いて傘やちょうちんなどをはるのに用いた。