いな【稲】
「いね」の変化した語。複合語として用いられる。「—穂」「—田」《季 秋》
いな【鯔】
全長20センチ程度のボラの幼魚。《季 秋》
いな【伊那】
長野県南東部の市。伊那盆地北部の中心地。電子部品・精密機械などの工業が盛ん。米作や花卉(かき)栽培も行われる。平成...
い‐な【維那】
《(梵)karmadānaの訳。音写は羯磨陀那(かつまだな)。授事の意》三綱(さんごう)の一。寺院で僧に関する庶務...
いな【否】
[名] 1 同意しないこと。不承知。「—も応もない」 2 (「…かいなか」の形で)…でないこと。「学生か—かは問わ...
い‐な【異な】
[連体]《形容動詞「い(異)なり」の連体形「いなる」から》普通と変わった。変な。妙な。「—ことを伺いますが」「縁は...
いな
[終助]《終助詞「い」+終助詞「な」から。近世語》体言、活用語の命令形、助詞、助動詞「じゃ」に付く。感動・呼び掛け...
い‐ない【以内】
1 ある範囲の内側。「境界線—」⇔以外。 2 時間・距離・数量・順位などで、ある基準を含んでそれよりも小さい範囲。...
いないいない‐ばあ
[連語]幼児をあやすときに言う語。自分の顔を手などで隠して「いないいない」と言った後、突然「ばあ」と顔を出す。
いないいないばあや
神沢利子の文、平山英三の絵による絵本作品。昭和53年(1978)刊行。「いないいないばあ」の遊びを通して子供が感じ...
イナウ
《アイヌ語》アイヌの宗教儀礼に用いる木製の幣帛(へいはく)。皮を取り去った柳などの小枝を削りかけの状態にしたもので...
いなおおせ‐どり【稲負鳥】
古歌に詠まれた秋の鳥。稲刈り時に飛来するという。呼子鳥(よぶこどり)・百千鳥(ももちどり)とともに古今伝授三鳥の一...
いなお‐かずひさ【稲尾和久】
[1937〜2007]プロ野球選手・監督。大分の生まれ。昭和31年(1956)西鉄(西武の前身)に入団、投手として...
いなおり‐ごうとう【居直り強盗】
盗みに入った者が家人に発見され、急に強盗になること。また、その強盗。いなおり。
い‐なお・る【居直る】
[動ラ五(四)] 1 座り直して姿勢を正す。居ずまいを正す。「—・って礼を言う」 2 急に態度を変える。不利の立場...
い‐なか【田舎】
1 都会から離れた地方。「—から町に出てくる」 2 田畑が多く、のどかな所。人家が少なく、静かでへんぴな所。「便利...
い‐なか【亥中】
亥の刻の上刻と下刻との間。今の午後10時ごろ。
いなか‐うた【田舎歌】
1 広く田舎で歌われる俗謡。ひなうた。俚謡(りよう)。 2 歌舞伎の下座音楽で、田舎道や田舎家の場面などに用いる歌...
いなか‐えびす【田舎夷】
田舎者を軽蔑していう語。
いなか‐かせぎ【田舎稼ぎ】
都会の商人・芸人などが田舎へ行って稼ぐこと。また、その人。
いなかきょうし【田舎教師】
田山花袋の小説。明治42年(1909)刊。自我に目覚めながら、貧しさのため片田舎で苦悩のうちに死んでゆく代用教員の...
いなか‐くさ・い【田舎臭い】
[形][文]ゐなかくさ・し[ク]言動・趣向などが洗練されていない。やぼったい。どろくさい。「—・い服装」
いな‐かけ【稲掛(け)】
「いねかけ」に同じ。
いなか‐ことば【田舎言葉】
田舎の人が使っている言葉。
いなか‐ざむらい【田舎侍】
田舎在住または出身の、態度・身なりなどのやぼな侍。また、粗野粗暴な侍を卑しめていう語。田舎武者。田舎武士。いなかさ...
いなかしさいのにっき【田舎司祭の日記】
《原題、(フランス)Journal d'un curé de campagne》ベルナノスの小説。1936年刊。信...
いなか‐しばい【田舎芝居】
1 田舎で催される素人の演劇。 2 地方の小都市や村などで、旅回りの役者が演じる芝居。江戸時代、江戸・大坂・京都の...
いなか‐しょうもん【田舎蕉門】
江戸時代の俳諧で、地方に勢力を張った美濃派や伊勢風の平俗な句風をあざけっていう語。
いなか‐じるこ【田舎汁粉】
つぶし餡(あん)で作った汁粉。→御膳汁粉(ごぜんじるこ)
いなか‐しんし【田舎紳士】
紳士ぶっているが、どこか洗練されていないところのある男。田舎の紳士。
いなか‐じま【田舎縞】
「手織り縞」に同じ。
いなか‐じ・みる【田舎染みる】
[動マ上一]言動・服装などが田舎くさくなる。「—・みた着物」
いなか‐せかい【田舎世界】
都会に対する、地方。いなか。「一代に一度の見物(みもの)にて、—の人だに見るものを」〈更級〉
いなか‐そば【田舎蕎麦】
粗くひいたそば粉でつくった、色が黒く香りの高いそばきり。
いなか‐だいじん【田舎大尽】
1 田舎の金持ち。 2 田舎から出てきて、遊里などで豪遊する者。「或は—の珍客、或は一わけありて首尾したる初度の祝...
いなか‐だ・つ【田舎立つ】
[動タ四]いかにも田舎という感じがする。田舎めいている。「—・ちたる所に住むものども」〈枕・二五〉
いなかっ‐ぺ【田舎っぺ】
田舎の人を軽蔑していう語。いなかっぺえ。いなかっぺい。かっぺ。
いなか‐なまり【田舎訛り】
言葉にその地方特有のなまりがあること。また、その言葉。国なまり。「—が出る」
いなか‐の‐つき【亥中の月】
陰暦20日の夜の月。更け待ち月。はつかづき。いなかづき。
いなか・びる【田舎びる】
[動バ上一][文]ゐなか・ぶ[バ上二]いかにも田舎らしいようすである。田舎じみて、やぼな感じがする。「—・びた店構え」
いな‐かぶ【稲株】
稲を刈ったあとに残る切り株。稲茎。いねかぶ。
いなか‐ぶし【田舎節】
1 民謡。 2 歌舞伎舞踊の中で、特に民謡を取り入れた伴奏音楽で踊る部分。 3 日本音楽で、陽旋法のこと。主に民謡...
いなか‐ま【田舎間】
1 関東・東北地方などで用いられる柱間(はしらま)の寸法。柱の中心と中心との間を曲尺(かねじゃく)で6尺(約1.8...
いなか‐まわり【田舎回り】
1 商人・芸人などが田舎を回って稼ぐこと。また、その人。どさまわり。「—の役者」 2 官吏・会社員などが、地方の支...
いなか‐まんじゅう【田舎饅頭】
皮が薄く、つぶし餡(あん)を入れた饅頭。
いなか‐みそ【田舎味噌】
麦味噌のこと。色は黄白色から赤褐色まで、味は甘口・辛口がある。
いなか‐みち【田舎道】
田舎の道。「—こぼれたやうに家があり」〈柳多留・八〉
いなか‐むしゃ【田舎武者】
「田舎侍」に同じ。
いなかむすめ【田舎娘】
《原題The Country Girl》オデッツの戯曲。3幕。1950年初演。ジョージ=シートン監督、ビング=クロ...
いなか‐め・く【田舎めく】
[動カ五(四)]物腰や服装などが田舎風に見える。「—・いた風景」