おお‐と【大門】
大きな海峡。「灯火(ともしび)の明石(あかし)—に入らむ日や漕ぎ別れなむ家のあたり見ず」〈万・二五四〉
おお‐ど【大戸】
《「おおと」とも》家の表口にある大きな戸。「—を閉める」
おおとう‐の‐みや【大塔宮】
護良(もりなが)親王の宮号。だいとうのみや。
おおとうのみやあさひのよろい【大塔宮曦鎧】
浄瑠璃。時代物。五段。竹田出雲・松田和吉作。近松門左衛門添削。享保8年(1723)大坂竹本座初演。太平記の中の大塔...
おお‐どおり【大通り】
町なかの幅の広い道路。本通り。
おお‐とかげ【大蜥蜴】
有鱗(ゆうりん)目オオトカゲ科の爬虫(はちゅう)類の総称。多くは体長1メートルを超え、2メートル以上に達するものも...
おお‐ときん【大兜巾】
能の装束で、天狗の役が頭にかぶる金襴(きんらん)製の大きな兜巾。
おお‐とし【大年/大歳】
《「おおどし」とも》おおみそか。《季 冬》「手前に銀子(ぎんす)のたまりありとも、—の夜に入りて渡すべし」〈浮・永...
おおとし‐の‐かみ【大年神/大歳神】
《「とし」は穀物の意》稲の実りを守護する神。素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子。
おお‐とじ【大刀自】
1 上代、天皇のそばに仕えた女性の称号。 2 妃の次位の、天皇の妻の称。
おおとなぶら【大殿油】
《「おおとのあぶら」の音変化》宮中や貴族の邸宅でともす油のともし火。「月もなきころなれば、灯籠に—まゐれり」〈源・常夏〉
おお‐とねり【大舎人】
律令制で、大舎人寮に属し、宮中で宿直・警護、その他の雑事に従事した下級の役人。おおとね。
おおとねり‐りょう【大舎人寮】
律令制で、中務(なかつかさ)省に属し、左右2寮に分かれて、大舎人に関する事務を扱った役所。のち、合併。
おお‐との【大殿】
1 《「殿」は建物の意》宮殿や貴人の邸宅の敬称。 2 《「殿」はそこの主たる人物を間接的に表す》 ㋐貴人の当主の父...
おおとの‐あぶら【大殿油】
「おおとなぶら」に同じ。「内(うち)は—のほのかに物より透(とほ)りて見ゆるを」〈源・澪標〉
おお‐とのい【大宿直】
大内裏を守護する人の詰め所。大宿直所。
おおと‐の‐きよがみ【大戸清上】
[?〜839]平安初期の雅楽家。河内の人。笛師として雅楽寮に仕えた。作曲にも優れ、仁明(にんみょう)天皇の時代の楽...
おおとの‐ごもり【大殿籠もり】
お休みになること。御寝(ぎょしん)。「なぞの—ぞ。物いひ知らずなありそ」〈落窪・一〉
おおとの‐ごも・る【大殿籠もる】
[動ラ四]「寝る」の尊敬語。貴人が寝所にお入りになる。また単に、お休みになる。「(帝ガ)まだ—・らせ給はざりけると...
おおとの‐ほがい【大殿祭】
《古くは「おおとのほかい」》宮殿に災害のないように、祈り鎮める儀式。神今食(じんこんじき)・新嘗祭(しんじょうさい...
おお‐とびで【大飛出】
能面の一。金泥で彩色され、大きな丸い目、大きく開けた口、耳をもつ。「嵐山」「国栖(くず)」などの神体を表す後ジテに...
おおとも【大友】
姓氏の一。 [補説]「大友」姓の人物大友克洋(おおともかつひろ)大友宗麟(おおともそうりん)大友黒主(おおとものく...
おおとも【大伴】
姓氏の一。古代の中央豪族。5、6世紀に大連(おおむらじ)となる者が出、物部(もののべ)氏とともに大和朝廷の軍事力を...
おお‐ともい【弁官/辨官】
⇒べんかん(弁官)
おおとも‐かつひろ【大友克洋】
[1954〜 ]漫画家・アニメーション作家。宮城の生まれ。緻密な描写と雄大なスケールのストーリー展開で、国内外で高...
おおとも‐そうりん【大友宗麟】
[1530〜1587]戦国時代の武将。豊後(ぶんご)臼杵城主。名は義鎮(よししげ)。キリスト教に入信し、洗礼名フラ...
おおとも‐の【大伴の】
[枕]大伴(現在の大阪辺りをさす地名)にある港「御津(みつ)」と同音の「見つ」にかかる。「—見つとは言はじ」〈万・...
おおとも‐の‐おうじ【大友皇子】
⇒弘文天皇
おおとも‐の‐おおえまる【大伴大江丸】
⇒大江丸(おおえまる)
おおとも‐の‐かなむら【大伴金村】
古代の中央豪族。5、6世紀のころの武烈・継体・安閑・宣化天皇時代の大連(おおむらじ)。欽明天皇のとき、朝鮮半島経営...
おおとも‐の‐くろぬし【大友黒主/大伴黒主】
平安前期の歌人。六歌仙の一人。近江の人。歌は古今集・後撰集に収載。謡曲・歌舞伎などの題材となっている。生没年未詳。
おおとも‐の‐さかのうえのいらつめ【大伴坂上郎女】
奈良時代の女流歌人。大伴旅人の異母妹。万葉集に長歌6首、短歌78首がのっており、女流歌人中いちばん歌数が多い。生没...
おおとも‐の‐たびと【大伴旅人】
[665〜731]奈良時代の歌人。家持の父。征隼人持節使(せいはやとじせつし)・大宰帥(だざいのそち)をへて大納言...
おおとも‐の‐だいなごん【大伴大納言】
竹取物語中の人物。かぐや姫に求婚する五人の貴公子の中の一人。大納言大伴御行。
おおとも‐の‐みゆき【大伴御行】
[?〜701]飛鳥時代の豪族・官人。安麻呂の兄。壬申の乱に天武天皇を助けた功臣。その後も持統・文武天皇にも仕え、大...
おおとも‐の‐やかもち【大伴家持】
[718ころ〜785]奈良時代の歌人。三十六歌仙の一人。旅人の子。中納言。越中守・兵部大輔(ひょうぶのたいふ)など...
おおとも‐の‐やすまろ【大伴安麻呂】
[?〜714]天武から元明朝にかけての武臣。大伴旅人の父。壬申(じんしん)の乱で功績を立て、大納言・大将軍となった...
おお‐とら【大虎】
ひどく酒に酔った人。泥酔者。→虎2
おお‐とり【大鳥/鵬/鳳】
1 コウノトリ・ツル・ハクチョウなど、大形の鳥の総称。古くは、主にコウノトリをいう。 2 想像上の鳥。 ㋐(鵬)「...
おお‐とり【大取(り)】
《多く「大トリ」と書く》演芸会などで最後に出演する人。紅白歌合戦のように、出演者が複数の組に分かれている場合に、各...
おおとり‐いけ【大鳥池】
山形県西部にある堰止(せきと)め湖。新潟との県境にある以東(いとう)岳(標高1771メートル)の北西麓、標高963...
おおとり‐けいすけ【大鳥圭介】
[1833〜1911]江戸末期・明治初期の政治家。兵庫の人。緒方洪庵・江川英竜らに蘭学・兵学を学ぶ。戊辰(ぼしん)...
おお‐とりげ【大鳥毛】
鷹(たか)などの羽で、栗のいが状に大きく作り、槍(やり)の鞘(さや)や馬印としたもの。
おおとり‐じんじゃ【鷲神社】
東京都台東区にある神社。祭神は天之日鷲命(あめのひわしのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)。11月の酉(と...
おおとり‐じんじゃ【大鳥神社】
大阪府堺市西区鳳北町にある神社。旧官幣大社。祭神は、大鳥連祖神(おおとりのむらじのみおやのかみ)、日本武尊(やまと...
おおとり‐たにごろう【鳳谷五郎】
[1887〜1956]力士。第24代横綱。千葉県出身。本名、滝田明。得意技の掛け投げから、ケンケンと呼ばれた。→第...
おおとりづか‐こふん【大鳥塚古墳】
大阪府藤井寺市古室にある、5世紀の古墳。古市古墳群を構成する前方後円墳で、長さ110メートル、高さ12メートル。後...
おおとり‐づくり【大鳥造(り)】
神社本殿形式の一。切妻造り、妻入りで、入り口は正面中央に設けられ、内部は外陣・内陣に分かれる。堺市の大鳥神社が代表例。
おおとり‐の【大鳥の】
[枕]大鳥の両翼が重なり合う「羽交い」の意から、地名の「羽易(はがひ)」にかかる。「—羽易の山に」〈万・二一〇〉
おおと・る
[動ラ四]⇒おぼとる [動ラ下二]⇒おぼとる