すそ【裾】
1 衣服の下方の縁(ふち)。また、その部分。「着物の—をからげる」 2 物の端。下端や末端の部分。「垂れ幕の—」 ...
すそ‐あい【裾合(い)】
1 裾の合うところ。 2 二つの火山の裾野が合わさっている谷。裾合い谷。
すそ‐あげ【裾上げ】
[名](スル)スカートやズボンなどの裾を切ったり折ったりして縫い直し、丈を短くすること。
すそ‐うら【裾裏】
衣服の裾の裏。また、そこにつける布。裾回し。
すそ‐お【裾緒】
⇒沓引(くつび)き
すそ‐かぜ【裾風】
人の立ち居振る舞いによって、着物の裾が動いて起こる空気の動き。
すそ‐からげ【裾絡げ】
動きやすいように、着物の裾の両端を持ち上げて帯に挟むこと。
すそ‐がた【裾形】
着物の裾に描いてある模様。裾模様。「千本松の—も古し」〈浮・胸算用・五〉
すそ‐がなもの【裾金物】
兜(かぶと)の錏(しころ)や鎧(よろい)の袖・草摺(くさずり)の菱縫(ひしぬい)の板に飾りとして打った金物。
すそ‐がり【裾刈(り)】
1 山の麓の草を刈ること。 2 頭髪の襟首(えりくび)に近い部分を刈ること。
すそ‐ご【裾濃】
同系色で、上方を淡くし、下方をしだいに濃くする染め方や織り方。甲冑(かっちゅう)の威(おどし)では、上方を白、次を...
すそ‐さばき【裾捌き】
和服で動くときの裾のさばき方。「優美な—」
スソ‐しゅうどういん【スソ修道院】
《Monasterio de Suso》スペイン北部、カルナデス川に臨む丘の上に建てられた修道院。6世紀にこの地で...
すそ‐つき【裾付き】
1 衣服の裾のあたり。 2 長くのばした女性の髪の末のあたり。「髪、たけに三寸ばかり余りたる—」〈紫式部日記〉
すそ‐つき【裾着】
⇒襴(らん)
すそ‐つぎ【裾継ぎ】
1 小袖の裏の裾を別布で継ぎ合わせたもの。 2 表袴(うえのはかま)のひざの部分にある継ぎ合わせ目。ひざ継ぎ。足継ぎ。
すそ‐とり【裾取り】
1 「八掛(はっかけ)」に同じ。「三つ重ねたる小袖、みな黒羽二重に—の紅裏(もみうら)」〈浮・五人女・三〉 2 相...
すそ‐なが【裾長】
[形動][文][ナリ]衣服の裾が長いさま。また、裾を長くして着るさま。「—な服」「—に着付ける」⇔裾短(すそみじか)。
すそ‐の【裾野】
1 山麓の緩やかな傾斜地。 2 上部にあるものを支える基礎になるもの。「科学教育の—」 3 ある物事の関係する範囲...
すその【裾野】
静岡県北東部の市。箱根用水の完成により、富士の裾野の火山灰地が水田に変わったが、現在はアルミ・自動車部品工業が盛ん...
すその‐さんぎょう【裾野産業】
完成品を製造する企業に、必要な部品や資材を供給する業者。「—の広い自動車メーカー」
すその‐し【裾野市】
⇒裾野
すそ‐はらい【裾払い】
相撲のきまり手の一。相手が横向きとなって足を前に出したとき、その足を後ろから前の方に払うように蹴って倒す技。
すそばな‐がわ【裾花川】
長野県北東部を流れる川。新潟との県境にある高妻山付近に源を発し、長野市市街地南方で犀(さい)川に合流する。長さ50...
すそ‐び・く【裾曳く/裾引く】
[動カ四]衣の裾を長く引く。「黒牛潟潮干(しほひ)の浦を紅の玉裳—・き行くは誰(た)が妻」〈万・一六七二〉
すそ‐ぶくら【裾膨ら】
[名・形動ナリ] 1 裾の方が膨らんでいること。また、そのさま。「首太く、頭(かしら)すこし—に」〈曽我・一〉 2...
すそ‐まわし【裾回し/裾廻し】
⇒八掛(はっかけ)
すそ‐み【裾廻】
山の麓のあたり。すそわ。「高円(たかまと)の宮の—の野づかさに今咲けるらむをみなへしはも」〈万・四三一六〉
すそ‐みじか【裾短】
[形動][文][ナリ]衣服の裾が短いさま。また、裾を短くして着るさま。「—な着付け」「—にゆかたを着る」⇔裾長。
すそ‐もの【裾物】
質のよくない品物をいう取引用語。下等品。
すそ‐もよう【裾模様】
和服の模様づけの一種で、裾に置かれる模様。また、その模様のある着物。女性の礼装用で、総模様に対する。
すそ‐やま【裾山】
大きな山の麓にある小山。「重畳たる青山の—で」〈蘆花・思出の記〉
すそ‐よけ【裾除け】
⇒蹴出(けだ)し
すそ‐わ【裾廻】
「すそみ」に同じ。「かりそめと思ひし程に筑波嶺(つくばね)の—の田居も住み馴れにけり」〈新拾遺・雑中〉 [補説]万...
すそ‐わけ【裾分け】
(多く「おすそわけ」の形で)もらいものや利益を、さらに他の者に分け与えること。「金儲けの—をした上に華美(はで)な...
すそ‐わた【裾綿】
和服の裾の袘(ふき)に綿を入れて仕立てること。また、その綿。
裾(すそ)を掻(か)・く
足をなぎ払って倒す。転じて、他人を出し抜く。裏切る。「小紫だ、高尾だと、あの男に—・かれて」〈万太郎・市井人〉