たず【鶴/田鶴】
ツルの別名。歌語として用いられる。「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして—鳴き渡る」〈万・九一九〉
たずか‐な・し【方便無し】
[形ク]「たずきなし」に同じ。「—・き雲居にひとりねをぞ泣くつばさ並べし友を恋ひつつ」〈源・須磨〉
たず‐が‐ね【田鶴が音】
1 鶴の鳴き声。「—の悲しき夕(よひ)は」〈万・四三九九〉 2 鶴のこと。「—の悲しく鳴けばはろばろに家を思ひ出」...
た‐ずき【方便/活計】
《「手(た)付(つ)き」の意。「たつき」とも》 1 生活の手段。生計。「此地に善き世渡の—あらば」〈鴎外・舞姫〉 ...
たずき‐な・し【方便無し】
[形ク]頼るものがない。よるべがない。また、方法がない。「この人の—・しと思ひたるを、もてなし助けつつ」〈源・夕顔〉
たずさ・う【携ふ】
[動ハ四] 1 手を取り合う。連れ立つ。「我妹子(わぎもこ)と—・ひ行きてたぐひて居(を)らむ」〈万・七二八〉 2...
たずさ・える【携える】
[動ア下一][文]たづさ・ふ[ハ下二] 1 手にさげて、また、身につけて持つ。「手土産を—・えて訪問する」 2 連...
たずさわ・る【携わる】
[動ラ五(四)] 1 ある物事に関係する。従事する。「学問に—・る」「農業に—・る」 2 手を取り合う。連れ立つ。...
たずそう【携ふ】
[動ハ四]⇒たずさう
たずたず・し
[形シク]《「たどたどし」の古形》はっきりしなくて不安である。おぼつかない。また、心細い。「夕闇は道—・し月待ちて...
たず・ぬ【訪ぬ】
[動ナ下二]「たず(訪)ねる」の文語形。
たず・ぬ【尋ぬ】
[動ナ下二]「たず(尋)ねる」の文語形。
たずね【尋ね】
たずねること。「お—の件」「内儀みずから出て来ての—に」〈緑雨・油地獄〉
たずね‐あぐ・む【尋ねあぐむ】
[動マ五(四)]目的の場所を尋ねあてることができず、どうしたらよいか困る。「訪問先を—・んで引き返す」
たずね‐あ・てる【尋ね当てる】
[動タ下一][文]たづねあ・つ[タ下二]あちこち探して目的のものを見つけ出す。「友人の転居先を—・てる」
たずね‐あわ・せる【尋ね合(わ)せる】
[動サ下一][文]たづねあは・す[サ下二]あちこちに聞く。問い合わせる。「身元を—・せる」
たずね‐い・ず【尋ね出づ】
[動ダ下二]「たずねだす」に同じ。「いづくよりかかる子を—・でて」〈宇津保・俊蔭〉
たずね‐い・る【尋ね入る】
[動ラ四]さがしてある場所にはいり込む。「ある山里に—・ること侍りしに」〈徒然・一一〉
たずね‐さた【尋ね沙汰】
取り調べをして処置すること。「一々に召し取って—つかまつるべし」〈平家・二〉
たずね‐だ・す【尋ね出す】
[動サ五(四)]あちこちさがし求めて見つける。「旧友の所在を—・す」
たずね‐と・る【尋ね取る】
[動ラ四] 1 さがし出して手に入れる。見つけて引き取る。「紫の縁(ゆかり)—・り給へりし折」〈源・若菜上〉 2 ...
たずね‐びと【尋ね人】
行方がわからなくて捜されている人。
たずねびとのじかん【尋ね人の時間】
新井満の短編小説。昭和63年(1988)発表。同年、第99回芥川賞受賞。
たずね‐もの【尋ね物】
さがしている品物。さがし物。
たずね‐もの【尋ね者】
行方を捜されている人。尋ね人。→御尋(おたず)ね者
たず・ねる【訪ねる】
[動ナ下一][文]たづ・ぬ[ナ下二]《「尋ねる」と同語源》会うためにその人のいる所に行く。ある目的があってわざわざ...
たず・ねる【尋ねる/訊ねる】
[動ナ下一][文]たづ・ぬ[ナ下二] 1 所在のわからないものなどをさがし求める。「家出した子を—・ねる」「生き別...
たずね‐わ・ぶ【尋ね侘ぶ】
[動バ上二]さがしあてることができないで気落ちする。さがしあぐねる。「武蔵野は袖ひつばかりわけしかど若紫は—・びに...