のこ【鋸】
「のこぎり」の略。「糸—」
のこ‐ぎり【鋸】
木材のほか金属・石などを切るのに用いる、薄い鋼板の縁に歯形を刻んで柄をつけた工具。木材の繊維に沿って切るものを縦挽...
のこぎり‐あきない【鋸商ひ】
《鋸が、押すと引くとの両方で切るところから》どっちに転んでも利益を得るように商売すること。駆け引きをたくみにして利...
のこぎり‐かみきり【鋸天牛】
カミキリムシ科の昆虫。体は赤褐色または黒褐色で鈍い光沢があり、雄の触角は鋸状。夜行性で灯火に集まる。幼虫は杉・ヒノ...
のこぎり‐がま【鋸鎌】
刃に鋸のような歯のついた鎌。麦刈りなどに用いる。
のこぎり‐くず【鋸屑】
鋸で材木などを切るときに出る屑。おがくず。のこくず。
のこぎり‐くわがた【鋸鍬形】
クワガタムシ科の甲虫。体長は雄で約3〜7センチ。体は黒褐色または赤褐色で、成長した雄のあごは角状に長く伸び、内側に...
のこぎり‐ざめ【鋸鮫】
ツノザメ目ノコギリザメ科の海水魚。全長約1.5メートル。吻(ふん)は長く伸び、その両側に鋭いとげが並んで鋸状をし、...
のこぎり‐そう【鋸草】
キク科の多年草。中部以北の山地の草原に生え、高さ60〜90センチ。葉は鋸の歯のように切れ込んでいる。夏から秋、淡紅...
のこぎり‐ば【鋸歯】
鋸の歯。また、鋸の歯のようにぎざぎざになっているもの。きょし。
のこぎり‐ばん【鋸盤】
鋸を動力で動かし、木材・石材・金属を切断する機械。
のこぎり‐びき【鋸引き/鋸挽き】
1 鋸で木などをひき切ること。 2 罪人の首を鋸で切る極刑。戦国時代には実際に首を引き切ったが、江戸時代には形式化...
のこぎり‐やし【鋸椰子】
ヤシ科の常緑低木。北アメリカ南部の原産。葉柄にのこぎり状のとげがある。果実に含まれる成分は前立腺肥大症の治療薬とし...
のこぎり‐やね【鋸屋根】
片流れの屋根が連続し、鋸の歯のような形をした屋根。工場など広い面積に均等に採光したい場合に用いる。
のこぎり‐やま【鋸山】
千葉県、房総半島南部の山。浦賀水道を望み、山頂が鋸の歯のような形を呈している。標高329メートル。
のこ‐くず【鋸屑】
「のこぎりくず」の略。
のこ・す【残す/遺す】
[動サ五(四)] 1 あとにとどめておく。残るようにする。「放課後まで生徒を—・す」「メモを—・して帰る」 2 も...
のこっ‐た【残った】
[感]《土俵ぎわまでまだ余地が残っている意》相撲で、行司が取り組んでいる力士に発する掛け声。「はっけよい、—、—」
のこった‐のこった【残った残った】
[感]⇒残った
のこ‐のこ
[副]周囲の状況に頓着(とんちゃく)しないで姿を現したり出歩いたりするさま。「今さら—(と)出ていくわけにはいかない」
のこのこ‐さいさい
[副]「のこのこ」を強めていう語。「若い女の許(もと)へ臆面もなく—やって来るは」〈魯庵・社会百面相〉
のこ‐の‐しま【能古島】
福岡県西部、博多湾内中央にある台地状の島。福岡市西区に属する。面積約4平方キロメートル、周囲12キロメートル、最高...
のこ‐びき【鋸挽(き)】
⇒のこぎりびき
のこら‐ず【残らず】
[副]余すところなく。すべて。「知っていることを—話す」
のこり【残り】
残ること。また、残ったもの。「—の仕事をかたづける」「金の—を数える」「生き—」「売れ—」
のこり‐おお・い【残り多い】
[形][文]のこりおほ・し[ク]心残りが多い。残念である。なごり惜しい。「—・い別れ」
のこり‐おし・い【残り惜しい】
[形][文]のこりを・し[シク]心残りがする。なごり惜しい。「このまま去るのも—・い気がする」
のこり‐が【残り香】
《「のこりか」とも》人が立ち去ったあとに残る、その人のにおい。「—が漂う」
のこり‐かす【残り滓】
必要なものを取ったあとに残る価値のないもの。
のこり‐がく【残り楽】
雅楽の管弦の特殊な演奏様式の一。楽曲を反復演奏するうち、順次に諸楽器の演奏をやめ、最後に箏(そう)だけを残してその...
のこり‐ぎく【残り菊】
襲(かさね)の色目の名。表は黄、裏は薄青または白。冬に用いる。
のこり‐すくな【残り少な】
[形動][文][ナリ]《「のこりずくな」とも》あとに残っているものが少ないさま。「時間が—になる」
のこり‐すくな・い【残り少ない】
[形]あとに残っているものが少ない。「—・い夏休み」
のこりぜんぶバケーション【残り全部バケーション】
伊坂幸太郎による小説。ともに裏稼業の世界で生きる二人の男を主人公とする連作短編5編からなる。平成24年(2012)刊行。
のこり‐なく【残り無く】
[副]あとに残っているものがないさま。残らず。すべて。「木の葉が—落ちる」
のこり‐の‐きく【残りの菊】
陰暦9月9日の菊の節句を過ぎたあとまで咲き残っている菊。残り菊。残菊(ざんぎく)。「今宵しも隈(くま)なく照らす月...
のこり‐の‐つき【残りの月】
明け方、空に残っている月。残月(ざんげつ)。のこんの月。
のこり‐の‐とし【残りの年】
老い先の短い年齢。余命。
のこり‐び【残り火】
燃えきらないで残っている火。消したつもりで、消えずに残った火。「再出火は—が原因との疑いがもたれる」
のこり‐もの【残り物】
あとに残っている物。
残(のこ)り物(もの)に福(ふく)がある
人が取り残したものや最後に残ったものの中には、意外によいものがある。
のこ・る【残る/遺る】
[動ラ五(四)] 1 あとにとどまる。「会社に—・って仕事をかたづける」 2 取り去ったり使ったりしたあとに、なく...
残(のこ)る隈(くま)無(な)く
すみからすみまで余すところなく。全部。「館内—点検する」
の‐こんぎく【野紺菊】
キク科の多年草。山野に生え、高さ30センチ〜1メートル。葉は長楕円形で、両面に毛がある。秋に、中央は黄色で周辺は紫...
のこん‐の【残んの】
[連体]《「のこりの」の音変化》まだ残っている。「—月」「遠山の花は—雪かと見えて」〈平家・一〇〉