みだれ【乱れ/紊れ】
1 まとまっていないこと。整っていないこと。「裾の—をなおす」「電波の—」 2 秩序などが崩れること。「世の中の...
みだれ‐あし【乱れ足】
1 疲れたり酔ったりして、また、病気のためにしっかりしない足。みだりあし。「—は動かれず侍り」〈宇津保・楼上上〉 ...
みだれ‐お【乱れ尾】
乱れた尾。みだりお。「庭つ鳥鶏(かけ)の垂り尾の—の長き心も思ほえぬかも」〈万・一四一三〉
みだれ‐お【乱れ麻】
もつれた麻糸。「思ひ乱れて—の麻笥(をけ)を無みと」〈万・三二七二〉
みだれ‐お【乱れ緒】
1 乱れもつれたひも。 2 衛府(えふ)の官人が履いたわらじの一種。つま先の編み余りのわらを乱れたままにしたもの。...
みだれ‐かご【乱れ籠】
脱いだ衣服などを一時入れておく、浅い籠。
みだれからくり【乱れからくり】
泡坂妻夫の長編小説。昭和52年(1977)発表。昭和53年(1978)、第31回日本推理作家協会賞受賞。
みだれ‐がき【乱れ書(き)】
順序かまわず乱雑に書くこと。また、乱暴に書くこと。みだしがき。みだりがき。
みだれ‐がわ・し【濫れがはし/猥れがはし】
[形シク]「みだりがわしい」に同じ。「—・しき事の出でまうで来にしかば」〈落窪・二〉
みだれ‐がみ【乱れ髪】
ばらばらに乱れた髪。また、ひどく形のくずれた髪。 [補説]書名別項。→みだれ髪
みだれがみ【みだれ髪】
与謝野晶子の第1歌集。明治34年(1901)刊。奔放な情熱を歌い上げ、明治浪漫主義に大きな影響を与えた。
みだれ‐ぐら【乱れ鞍】
馬の鞍で、前輪(まえわ)・後輪(しずわ)に居木(いぎ)を結びつけていないもの。
みだれ‐ごい【乱れ恋】
あれこれと思い乱れる恋。「山菅の—のみせしめつつ逢はぬ妹(いも)かも年は経につつ」〈万・二四七四〉
みだれ‐ごこち【乱れ心地】
「みだりごこち」に同じ。「—いとあやしう侍りて」〈大鏡・道兼〉
みだれ‐ごと【乱れ言/漫れ言】
いいかげんな言葉。冗談。ざれごと。「えおぼすさまなる—もうちいでさせ給はで」〈源・真木柱〉
みだれ‐ごと【乱れ事】
入り乱れて騒がしいこと。「をさをさ、さまよく静かならぬ—なめれど」〈源・若菜上〉
みだれ‐ざけ【乱れ酒】
礼儀・作法などを忘れて飲酒すること。無礼講。「ことすぎて跡はやつして—」〈浮・一代男・七〉
みだれ‐と・ぶ【乱れ飛ぶ】
[動バ五(四)]多くのものがあちこちに飛び交う。「罵声が—・ぶ」
みだれ‐ば【乱れ刃】
日本刀の刃文(はもん)の一。乱れうねった刃文。→直刃(すぐは)
みだれ‐ばこ【乱れ箱】
1 畳んだ衣類や手回り品などを一時入れておく、漆塗りでふたのない浅い箱。 2 くしけずった髪を入れるふたのない箱。...
みだれ‐ばん【乱れ版】
古い和漢書の版本で、同一書の中に活字版と木版など他の様式の版とが入り混じっているもの。
みだれ‐やき【乱れ焼(き)】
刃文(はもん)を乱れうねるように表し出す日本刀の焼き入れ方。
みだ・れる【乱れる/紊れる】
[動ラ下一][文]みだ・る[ラ下二] 1 まとまりがなくなる。ばらばらになる。「髪が—・れる」「風に—・れて木の葉...