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ニュースな英語



「bad hair day」(寝癖で髪がひどいことになって)



映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』 監督の髪は爆発し、悪役は世界を破壊する――ニュースな英語


ニュースな英語の話題をご紹介するこのコラム、前回に続き今回も映画の話題です。個人的趣味丸出しで。日本では今年8月23日に公開される『スター・トレック イントゥ・ダークネス』という映画についてです。ええ、去年12月に続いてまた、取り上げます。ほかにも大事なニュースがあるのは承知していますが、私にとってこれは大事なニュースなので。J.J.エイブラムス監督が、髪が爆発して困った朝にはどう説明すればいいか、教えてくれましたし。(gooニュース 加藤祐子)

アメリカや欧州などでは5月公開の『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、日本では夏のアクション超大作という位置づけで8月に公開されます。去年12月には9分間の紹介映像が世界に先駆けて日本で初公開され、監督とプロデューサー、そして出演者2人が来日。そして今日3月21日には、2度目の映像紹介プレゼンテーションが開かれました。映画興行や広告、そしてマスコミ関係者に向けて。いかに超大作とは言え、試写会とかではなく、紹介映像のプレゼンを2度もやるのは、なかなか異例なことのようです。

今回は来日しなかったJ.J.エイブラムス監督はビデオメッセージでいきなり、「髪がひどいことになってて、ごめんなさい。このせいでそちらに行けないんです」と申し訳なさそうでした。「髪がひどいことになってて」と訳した部分は「My hair's a disaster」という表現でした。よく使います。「I'm having a bad hair day」という言い方もよくします。

いや、確かにやや爆発していましたが、ふだんとそんなに違わない気も……。そして登壇したプロデューサーのブライアン・バーク氏も「J.J.の髪がひどいことになってて、すみません。本当にお恥ずかしい。あの中に何か住んでるらしいんです」と真顔でジョーク。つまりは、そういうノリの人たちが作っている映画だということに、改めてホッとするプレゼン開始でした。

そして見せてもらったのは、冒頭28分と後半の2分間、計30分の紹介映像でした。8歳のころから『スター・トレック』を観てきた私は、表向きは席できちんと静かに観ていたつもりですが、内心では月面宙返りやトリプル・アクセルにトリプル・ルッツを何度も繰り返す興奮状態に。そして最後は、「こっ、ここで寸止めですかっ!」と内心で叫んでヨロヨロでした。けれどもこの映画は、ちょっとおかしいオタクファンだけのためのものではありません。

エイブラムス監督もバーク氏も繰り返している通りです。「予備知識ゼロでも絶対に楽しめる」と。それは私もそう思います。IMAXカメラで撮った美しい迫力映像に派手なアクション。くすっと笑える小気味よい台詞。そしてじっくり人間の想いや悩みを描いた落ち着いた場面。それらが実にテンポよく次々と繰り出されて、「で? それで? 次はどうなるの?」と前のめりな状態がずっと続きます。

キャプテン・カークやミスター・スポックといった「エンタープライズ」号の面々が所属するのが、宇宙艦隊スターフリート。宇宙の平和を守り、新しい世界や文明を探索するのが使命です。なのにこれを、英国俳優ベネディクト・カンバーバッチ演じる謎の男が、破壊しにやってきた。「たったひとりでスターフリートに宣戦布告してきた」とスターフリート幹部に言われるような形で。その理由は、まだ明らかにされていません。

ですがわすか30分の間でも重層的に描かれるのは、「愛する人のためなら何を、どこまでできる? 愛する人のためなら世界を滅ぼしてもいいのか?」というテーマ。これは『スター・トレック』の世界では繰り返し出てくるモチーフですが、『スター・トレック』を抜きにしても普遍性をもったテーマです。さらに言えば、そういう人間という生き物に関わる様々な普遍的なテーマを娯楽作品の中で取り上げてきたのが、『スター・トレック』そのものとも言えます。

今回の映画では、この問いが繰り返し、色々な登場人物につきつけられていきます。愛する娘を救うためなら自分の属する組織を破壊してもいいと思うか。愛する人を守るためならテロリストになってもいいのか。いやむしろ、愛する人のために戦わないでよいのか。自分の属する組織の規律を守るためなら、大事な仲間を見殺しにしてもいいのか。その逆はどうか。大事な仲間の命のためには、組織の規律などどうでもいいのか。世間的に「善」とされている存在が、自分の愛する者を損なったとき、その「善」なはずの存在を破壊しに立ち向かってもいいのか。そもそも「善」とは何か。「悪」とは何か。

こうやって書くと、深刻で重たい感じがします。けれどもそれを描き出す映像や演技は、鮮やかにハイペース。深刻なテーマをリズム良く、スピード感溢れる娯楽作品として描く、まさにこれぞ『スター・トレック』のあるべき姿だとファンの私は快哉をあげています。まだ30分しか観ていないのに。そしてファンでなくても「面白い!」と言えるはずだと、また快哉。

私自身が本編を観る前のいわゆる「ネタバレ」が大嫌いなので、観せてもらった映像の具体的な内容は書かないことにします。ただ、予告編がすでに数バージョン、インターネットで観られるので、興味のある方はそちらをどうぞ。そして日本の配給会社パラマウント・ジャパンによると、8月半ばには監督をはじめ複数のキャストが来日して、プレミアイベントを開く予定だそうです。

要するに今回のコラムで書きたいのは、夏公開の『スター・トレック』映画は面白そうだよ!ということに尽きます。以下はさらに読み続けてもいいよという方に、プロデューサーのバーク氏の発言をいくつかご紹介します。まずは、今日21日プレゼンでの発言から。

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執筆者:加藤祐子 東京生まれ。子供時代をニューヨーク、学生時代をイギリスで過ごす。全国紙社会部と経済部記者、国際機関本部勤務を経て、CNN日本語版サイト「CNN.co.jp」で2000年と2004年米大統領選の日本語報道を担当。2006年2月よりgooニュース編集者。


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