おおあま‐の‐おうじ【大海人皇子】
⇒天武天皇
おおいけ‐ただお【大池唯雄】
[1908〜1970]小説家。宮城の生まれ。本名、小池忠雄。「兜首(かぶとくび)」「秋田口の兄弟」で直木賞受賞。幕末や明治維新などを題材にした歴史小説を書いた。他に「おらんだ楽兵」「炎の時代」など。
おおい‐けんたろう【大井憲太郎】
[1843〜1922]社会運動家。大分の生まれ。自由民権運動の指導者で、明治15年(1882)自由党に加わる。朝鮮政府の改革を意図して大阪事件を起こし、入獄。同25年東洋自由党を結成。労働者・...
おおいし‐ちから【大石主税】
[1688〜1703]赤穂義士(あこうぎし)の一人。良雄の長男。義士中の最年少。
おおいし‐ちびき【大石千引】
[1770〜1834]江戸後期の国学者・歌人。江戸の人。加藤千蔭(かとうちかげ)に師事。著「言元梯」「日中行事略解」など。
おおいし‐ひさたか【大石久敬】
[1725〜1794]江戸中期の農政学者。筑後国久留米の人。高崎藩の郡方(こおりがた)役人。著「地方凡例録(じかたはんれいろく)」。
おおいし‐まこと【大石真】
[1925〜1990]児童文学作家。埼玉の生まれ。出版社勤務のかたわら童話を執筆。「風信器」で児童文学者協会新人賞、「見えなくなったクロ」で小学館文学賞を受賞。他に「チョコレート戦争」「教室二〇...
おおいし‐まさみ【大石正巳】
[1855〜1935]政治家。高知の生まれ。自由民権運動に参加。自由党・進歩党・憲政党の創立に加わる。大隈内閣の農商務相。
おおいし‐よしお【大石良雄】
[1659〜1703]播磨(はりま)赤穂(あこう)藩士。浅野長矩(あさのながのり)の家老。名は「よしたか」とも。通称、内蔵助(くらのすけ)。主君長矩の刃傷事件により浅野家断絶後、元禄15年12月...
おおうち‐せいらん【大内青巒】
[1845〜1918]仏教学者。宮城の生まれ。尚学舎などを創立し、曙新聞(あけぼのしんぶん)・明教新誌・江湖新聞を刊行。また、築地訓育院を設立し、社会事業にも尽力した。のち東洋大学長。
おおうち‐ひょうえ【大内兵衛】
[1888〜1980]経済学者。兵庫の生まれ。東大教授。のちに法政大学総長。マルクス(主義)経済学の立場で、日本経済学の形成に寄与。その門下からは多くの学者が輩出した。著「財政学大綱」「経済学五...
おおうち‐よしおき【大内義興】
[1477〜1529]室町後期の武将。安芸(あき)など6国の守護として勢力を振るった。永正5年(1508)前将軍足利義稙(あしかがよしたね)を将軍に復職させ、自らは管領代となった。
おおうち‐よしたか【大内義隆】
[1507〜1551]戦国時代の武将。義興(よしおき)の子。周防など7か国の守護。少弐・大友・尼子氏らと対戦。老臣陶晴賢(すえはるかた)の反逆にあい自殺。明・朝鮮から文物を取り入れ、大内版を開板...
おおうち‐よしひろ【大内義弘】
[1356〜1400]室町前期の武将。周防など6か国の守護。南北朝の合一に尽力。朝鮮と交易。3代将軍足利義満と対立し、鎌倉公方(くぼう)満兼と通じて応永の乱を起こしたが堺で敗死。
おおえ‐けんざぶろう【大江健三郎】
[1935〜2023]小説家。愛媛の生まれ。東大在学中に「飼育」で芥川賞受賞。新しい文学の旗手として認められる。豊かな想像力と独特の文体による、現代に深く根ざした作品を発表。平成6年(1994)...
おおえ‐たく【大江卓】
[1847〜1921]政治家・実業家。土佐の人。神奈川県権令としてペルーの奴隷船から清国人を解放。1877年西南戦争に呼応して挙兵したが失敗し、翌年入獄。立憲自由党創立に参加したが、のち実業界に...
おおえ‐の‐あさつな【大江朝綱】
[886〜958]平安中期の学者。音人(おとんど)の孫。文章博士(もんじょうはかせ)。参議。祖父音人を江相公と称するのに対し、後江相公という。著「後江相公集」。
おおえ‐の‐おとんど【大江音人】
[811〜877]平安前期の学者。儒家としての大江家の基礎を築いた。師の菅原是善らと「貞観格式」を編纂(へんさん)。「弘帝範」「群籍要覧」を撰進(せんしん)。家集「江音人集」。江相公。
おおえ‐の‐ちさと【大江千里】
平安前期の歌人。音人(おとんど)の子。兵部大丞(ひょうぶだいじょう)。中古三十六歌仙の一人。宇多天皇の命により「句題和歌(大江千里集)」を撰進。生没年未詳。
おおえ‐の‐ひろもと【大江広元】
[1148〜1225]鎌倉前期の幕府の重臣。匡房(まさふさ)の曽孫。源頼朝に招かれて公文所(くもんじょ)別当となり、幕府政治の重要問題に関与。守護・地頭設置を献策。のち政所(まんどころ)別当。頼...
おおえ‐の‐まさひら【大江匡衡】
[952〜1012]平安中期の学者・歌人。文章博士(もんじょうはかせ)となり、一条天皇の侍読(じとう)として仕えた。妻は赤染衛門(あかぞめえもん)。歌集に「大江匡衡朝臣集」、詩集に「江吏部集(ご...
おおえ‐の‐まさふさ【大江匡房】
[1041〜1111]平安後期の学者・歌人。匡衡(まさひら)の曽孫。博学で有職故実に詳しく、後三条・白河・堀河天皇の侍読(じとう)をつとめた。著「江家次第(ごうけしだい)」、日記「江記」、説話集...
おおえまる【大江丸】
[1722〜1805]江戸後期の俳人。大坂の人。本名、安井政胤(やすいまさたね)。飛脚問屋を営む。大島蓼太(おおしまりょうた)に師事し、市井の人事句を得意とした。句文集に「俳懺悔」「俳諧袋」など...
おおおか‐あきら【大岡玲】
[1958〜 ]小説家。東京の生まれ。大岡信(まこと)の長男。「表層生活」で芥川賞受賞。他に「緑なす眠りの丘を」「黄昏のストーム・シーディング」「森の人」など。翻訳も多く手がける。
おおおか‐しょうへい【大岡昇平】
[1909〜1988]小説家。東京の生まれ。戦争体験をもとにした「俘虜記(ふりょき)」で作家として出発。精細な心理描写と知的な作品構成で知られる。他に「武蔵野夫人」「野火」「レイテ戦記」など。
おおおか‐ただすけ【大岡忠相】
[1677〜1752]江戸中期の幕臣。8代将軍徳川吉宗に認められ、江戸町奉行となる。公正な判断を下す名奉行として有名。越前守(えちぜんのかみ)と称した。のち寺社奉行・奏者番。三河1万石の大名。→...
おおおか‐まこと【大岡信】
[1931〜2017]詩人・評論家。静岡の生まれ。長男は芥川賞作家の大岡玲(あきら)。詩集「記憶と現在」「故郷の水へのメッセージ」、評論「紀貫之」「詩人・菅原道真」、随筆「折々のうた」など。平成...
おおかわ‐しゅうめい【大川周明】
[1886〜1957]国家主義者。山形の生まれ。猶存社・行地社・神武会を結成。軍部と接近し、三月事件や五・一五事件に関係。第二次大戦後、A級戦犯として逮捕されたが、精神異常を理由に免訴。著「近世...
おおが‐いちろう【大賀一郎】
[1883〜1965]植物学者。岡山の生まれ。昭和26年(1951)、千葉市花見川区の検見川(けみがわ)遺跡から約2000年前のハスの実を発掘し、発芽・開花させることに成功した。→大賀蓮
おおが‐たけお【相賀武夫】
[1897〜1938]出版業者。岡山の生まれ。大正11年(1922)小学館を創業、学年別学習雑誌「小学五年生」「小学六年生」を創刊。また大正15年(1926)、小学館から娯楽誌部門を独立させ、集...
おおが‐のりお【大賀典雄】
[1930〜2011]実業家・音楽家。静岡の生まれ。ベルリン国立芸術大学を卒業後、東京通信工業(現ソニー)に入社。コンパクトディスクの開発などにたずさわり、社長、会長、取締役会議長、名誉会長を歴...
おおき‐たかとう【大木喬任】
[1832〜1899]政治家。佐賀の生まれ。江藤新平とともに東京遷都を主張、東京府知事に就任。元老院議長・枢密院議長・法相・文相を歴任。
おおぎまち‐てんのう【正親町天皇】
[1517〜1593]第106代天皇。在位1557〜1586。後奈良天皇の第2皇子。名は方仁(みちひと)。弘治3年(1557)践祚(せんそ)。毛利元就(もうりもとなり)父子の献上金で、永禄3年(...
おおくに‐たかまさ【大国隆正】
[1793〜1871]江戸末期の国学者。石見(いわみ)の津和野藩士。江戸の生まれ。姓は今井、のち野之口。平田篤胤(ひらたあつたね)に国学、昌平坂学問所で古賀精里(こがせいり)に儒学を学んだ後、文...
おおく‐の‐ひめみこ【大伯皇女/大来皇女】
[661〜702]天武天皇の皇女。大津皇子の同母姉。13年間伊勢の斎宮をつとめ、大津皇子死刑後に帰京。万葉集に弟を思う歌6首が残る。
おおくぼ‐しぶつ【大窪詩仏】
[1767〜1837]江戸後期の漢詩人。常陸(ひたち)の人。名は行(こう)。字(あざな)は天民。宋元(そうげん)の詩風の清新さを学ぶことを唱え、江戸詩壇の一中心となった。詩集に「詩聖堂詩集」。
おおくぼ‐ただたか【大久保忠教】
⇒大久保彦左衛門(おおくぼひこざえもん)
おおくぼ‐ただちか【大久保忠隣】
[1553〜1628]江戸初期の譜代大名。小田原6万5千石の領主。はじめ徳川家康の近習となり、のち秀忠付の家老。秀忠将軍就任後その老中をつとめ権勢を振るうが、讒訴(ざんそ)によって改易。
おおくぼ‐ただひろ【大久保忠寛】
[1818〜1888]江戸末期の幕臣。隠居後、一翁と称する。老中阿部正弘に登用され、目付など諸役職を歴任。戊辰戦争では勝海舟とともに江戸城明け渡しに尽力。新政府にも仕えた。
おおくぼ‐としみち【大久保利通】
[1830〜1878]政治家。薩摩(さつま)藩出身。討幕派の中心人物で、薩長同盟の推進者。版籍奉還・廃藩置県を敢行し、西郷隆盛らの征韓論に反対。参議・大蔵卿(おおくらきょう)・内務卿を歴任、明治...
おおくぼ‐ながやす【大久保長安】
[1545〜1613]江戸初期の金山奉行。甲斐の人。徳川家康に仕え、石見(いわみ)銀山・佐渡金山・伊豆金山を開発。その死後、不正があったとして遺子全員が切腹を命じられた。
おおくぼ‐ひこざえもん【大久保彦左衛門】
[1560〜1639]江戸初期の旗本。本名は忠教(ただたか)。徳川家康・秀忠・家光の3代に仕え、三河に2千石を領した。その知略・奇行に関する多くの逸話がある。著「三河物語」。
おおくま‐ことみち【大隈言道】
[1798〜1868]江戸後期の歌人。福岡の人。古典趣味を脱した、清新自由な歌風を興した。著「草径集」「ひとりごち」など。
おおくま‐しげのぶ【大隈重信】
[1838〜1922]政治家。佐賀の生まれ。明治14年(1881)の政変で下野し、翌年立憲改進党を組織。伊藤・黒田内閣の外相として条約改正にあたったが、爆弾を投げられて片脚を失う。明治31年(...
おおくま‐よしくに【大熊喜邦】
[1877〜1952]建築学者。東京の生まれ。芸術院会員。国会議事堂・旧文部省庁舎などを設計。著作に「世界の議事堂」など。
おおくら‐きはちろう【大倉喜八郎】
[1837〜1928]実業家。新潟の生まれ。江戸で乾物店・銃砲店を開業、明治6年(1873)に大倉組商会を創立。軍の御用商人として巨利を得、大倉財閥を形成した。
おおくら‐とらあきら【大蔵虎明】
[1597〜1662]江戸初期の狂言師。山城の人。大蔵流宗家13世。大蔵流最古の台本「狂言之本」(通称「虎明本」)を書き留め、狂言論「わらんべ草」を著した。
おおくら‐ながつね【大蔵永常】
[1768〜?]江戸後期の農学者。豊後(ぶんご)の人。通称、徳兵衛。農業技術の指導と進歩に貢献した。著「農具便利論」「農家益」「広益国産考」など。
おおこうち‐かずお【大河内一男】
[1905〜1984]経済学者。東京の生まれ。河合栄治郎に社会政策学を学び、社会政策を科学の領域まで高めた。昭和38年(1963)から東大総長。同43年、大学紛争の責任をとって辞任。「太った豚よ...
おおこうち‐でんじろう【大河内伝次郎】
[1898〜1962]映画俳優。本名は大辺男(おおべますお)。福岡の生まれ。伊藤大輔(いとうだいすけ)監督と組んで、昭和初期の時代劇映画に活躍した。代表作は「忠次旅日記」(三部作)「丹下左膳」「...