せい‐おう【成王】
[前1115?〜前1079?]中国、周の第2代の王。若年で武王を継ぎ、叔父の周公・召公奭(しょうこうせき)らの補佐を受けて周の基礎を確立したといわれる。
せいかん【清韓】
⇒文英清韓(ぶんえいせいかん)
せいかんいん‐の‐みや【静寛院宮】
和宮(かずのみや)の剃髪(ていはつ)後の称。
せいけ‐きよし【清家清】
[1918〜2005]建築家。京都の生まれ。東京美術学校・東京工業大学卒。東京工業大学・東京芸術大学教授。西洋の近代建築と日本の伝統美を融合した住宅を設計。主な作品に森鴎外の長男、於菟(おと)の...
せいし【西施】
中国、春秋時代の越の美女。呉に敗れた越王勾践(こうせん)から呉王夫差に献上され、寵愛(ちょうあい)を受けた。夫差が彼女の美しさにおぼれている間に呉は越に滅ぼされた。
せい‐しょうなごん【清少納言】
平安中期の女流文学者。本名未詳。父は清原元輔(きよはらのもとすけ)、曽祖父は深養父(ふかやぶ)。正暦4年(993)ごろから一条天皇の中宮定子に仕え、和漢の学才をもって寵を受けた。随筆「枕草子」、...
せい‐じょ【清女】
清少納言(せいしょうなごん)のこと。
せいせいしょうぐん‐の‐みや【征西将軍宮】
懐良(かねなが)親王の異称。
せいせつ‐しょうちょう【清拙正澄】
[1274〜1339]中国、元代の臨済宗の僧。福州(福建省)の人。嘉暦元年(1326)来日。北条高時に信任され、建長寺・建仁寺・南禅寺などに住した。日本禅宗二十四派の一である清拙派、大鑑門徒の祖...
せい‐せんかい【盛宣懐】
[1844〜1916]中国、清末の官僚資本家。武進(江蘇省)の人。字(あざな)は杏蓀(きょうそん)。李鴻章(りこうしょう)の下で、鉄道敷設事業などに尽力。のち、鉄道を担保に外国から借款を得るため...
せい‐そ【世祖】
1 ある王統の祖先。1世の祖先。 2 中国・朝鮮・ベトナムで、太祖・高祖・太宗などに次いで朝家の基礎を固めた皇帝の廟号。後漢の初代・光武帝(劉秀)、モンゴル帝国5代で元の初代・フビライ、清の3代...
せい‐そ【成祖】
中国、明の第3代皇帝、永楽帝(えいらくてい)の尊号。
せい‐そ【聖祖】
中国で、君主の廟号(びょうごう)の一。特に、清の康熙帝(こうきてい)が有名。
せい‐たいこう【西太后】
[1835〜1908]中国、清の咸豊(かんぽう)帝(文宗)の妃で、同治帝(穆宗)の生母。諡号(しごう)、孝欽(こうきん)。慈禧(じき)皇太后とよばれた。同治帝・光緒帝(徳宗)の摂政となって政治を...
せいとう【成湯】
⇒湯王(とうおう)
せいねい‐てんのう【清寧天皇】
記紀で、第22代天皇。雄略天皇の第3皇子。名は白髪武広国押稚日本根子(しらかのたけひろくにおしわかやまとねこ)。
せい‐はくせき【斉白石】
⇒さいはくせき
せいむ‐てんのう【成務天皇】
記紀で、第13代天皇。景行天皇の第4皇子。名は稚足彦(わかたらしひこ)。国・郡(こおり)・県(あがた)・邑(むら)を定め、国造(くにのみやつこ)・県主(あがたぬし)・稲置(いなき)などを置いたと...
せいめい‐おう【聖明王】
[?〜554]百済(くだら)第26代の王。在位523〜554。仏像・経典を最初に日本に伝えたという。新羅(しらぎ)との戦いで戦死。聖王。
セイヤーズ【Dorothy Leigh Sayers】
[1893〜1957]英国の女流推理作家。貴族探偵ピーター=ウィムジーが活躍する推理小説で人気を博した。ダンテの「神曲」の英訳を手がけたほか、中世文学の研究にも業績を残した。作「ナインテーラーズ...
せいらい‐ゆういち【青来有一】
[1958〜 ]小説家。長崎の生まれ。長崎市役所に勤務のかたわら創作活動を行い、現代の長崎を舞台にした「聖水」で芥川賞受賞。他に「ジェロニモの十字架」「爆心」など。
せいりき‐とみごろう【勢力富五郎】
[1813〜1849]江戸後期の博徒。下総(しもうさ)の人。本名、佐助。もと力士で、笹川繁蔵の子分。飯岡助五郎を殺そうとし、逆にその策に乗せられて自殺。「天保水滸伝(てんぽうすいこでん)」に潤色...
せいわ‐てんのう【清和天皇】
[850〜881]第56代天皇。在位858〜876。文徳天皇の第4皇子。名は惟仁(これひと)。外祖父藤原良房が実質的な摂政となり、実権はほとんどなかった。水尾(みずのお)帝。
せがわ‐きくのじょう【瀬川菊之丞】
歌舞伎俳優。屋号、浜村屋。俳名、路考。 (初世)[1693〜1749]初め京坂、のち江戸でも活躍した女方の名人。初世芳沢あやめとともに女方芸の基礎を築いた。浜村屋路考。 (2世)[1741〜...
せがわ‐じょこう【瀬川如皐】
[1806〜1881]江戸末期の歌舞伎作者。3世。江戸の人。5世鶴屋南北の門下で、中村座の立作者となった。作「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」「東山桜荘子(ひがしやまさくらそうし)...
せがわ‐やすお【瀬川康男】
[1932〜2010]絵本画家・絵本作家・版画家。愛知の生まれ。本姓、鈴木。松谷みよ子が文を書いた「きつねのよめいり」の挿絵で絵本画家としてデビュー。他の作品に「いないいないばあ」「絵巻平家物語...
セガンティーニ【Giovanni Segantini】
[1858〜1899]イタリア生まれの画家。スイスに定住。アルプスを背景に自然と人間との調和を追求、独自の点描法のもとに象徴主義的な画風を示した。
せき‐かく【石恪】
中国五代、後蜀(ごしょく)の画家。成都(四川省)の人。字(あざな)は子専。水墨による道釈画・人物画に長じ、奔放な筆致を特色とする。模本とされる「二祖調心図」が伝存。せっかく。生没年未詳。
せき‐かんさい【関寛斎】
[1830〜1913]幕末・明治期の蘭方医。上総(かずさ)の人。佐倉順天堂の蘭方医佐藤泰然に入門、長崎でポンペに学ぶ。のち、徳島藩医となり、戊辰戦争では官軍の奥羽出張病院頭取を勤め、晩年は北海道...
せきぐち‐たかよし【関口隆吉】
[1836〜1889]政治家。江戸の人。字(あざな)は良輔。通称、権助。号、黙斎。関口鯉吉・新村出の父。旧幕臣で、元老院議官・静岡県知事などを歴任した。
せきぐち‐りきち【関口鯉吉】
[1886〜1951]天文・気象学者。東京の生まれ。気象学に天文学的測定法を導入、富士山頂の気象観測を開始した。東大教授・中央気象台長・東京天文台長を歴任。著「太陽」「天体物理学」など。
せき‐けいとう【石敬瑭】
[892〜942]中国、五代の後晋の建国者。廟号は高祖。在位936〜942。沙陀突厥(さだとっけつ)の出身。後唐の明宗に仕えたが、その没後、契丹(きったん)の援助を得て後唐を滅ぼして帝位についた。
せきしつ‐ぜんきゅう【石室善玖】
[1294〜1389]室町初期の臨済宗の僧。筑前の人。元に渡って古林清茂(くりんせいむ)に学び、帰朝後、天竜寺・円覚寺・建長寺などを歴住。五山文学興隆の基礎を築いた。
せき‐たかかず【関孝和】
[1640ころ〜1708]江戸前期の数学者。上野(こうずけ)の人。関流和算の祖。中国の天元術を改良して新しい算法を創造、帰源整法と命名。著「発微算法」。
せきとう【石濤】
[1642〜1707]中国、清初の画家。姓は朱、名は若極。法名、道済または原済。字(あざな)は石濤。号、苦瓜(くか)和尚・大滌子(だいてきし)など。明の宗室の出身。山水画に意想豊かな独創性を示した。
せきとう‐きせん【石頭希遷】
[700〜790]中国、唐代の禅僧。六祖慧能(えのう)・青原行思(せいげんぎょうし)に師事。衡山の南寺の石上に庵を結んで座禅をしたところから、石頭和尚とよばれた。馬祖道一とともに禅宗の振興に尽力...
せきね‐しょうじ【関根正二】
[1899〜1919]洋画家。福島の生まれ。幻想に満ちた表現主義的な画風で注目されたが、結核で夭折(ようせつ)。
せきね‐まさなお【関根正直】
[1860〜1932]国文学者。江戸の生まれ。有職故実に精通し、「古事類苑」の編纂(へんさん)に尽力。著「装束甲冑図解」「宮殿調度図解」など。
せきの‐ただし【関野貞】
[1868〜1935]建築家・建築史家。新潟の生まれ。東大教授。日本・朝鮮・中国各地の古建築・遺跡・古美術を広く調査・研究し、建築史・美術史・考古学に大きな業績を残した。様式史的観点から法隆寺非...
せき‐の‐まごろく【関孫六】
室町後期、美濃の刀工。名は兼元。初代兼元に次ぐ2代目で、孫六は俗称。関に住んだ3代目と混同され、江戸時代に関の孫六と称されるようになったといわれる。刃文の三本杉が特色。生没年未詳。
せき‐はじめ【関一】
[1873〜1935]社会政策学者・都市行政家。静岡の生まれ。東京高等商業学校教授、大阪市長、貴族院議員などを歴任。社会政策を研究したが、招かれて大阪市助役・市長を務め、大阪港整備、市営住宅・公...
せきや‐としこ【関屋敏子】
[1904〜1941]ソプラノ歌手・作曲家。東京の生まれ。三浦環(たまき)に師事。イタリアに留学し、欧米各地で活躍。帰国後は、作曲や公演活動なども行った。昭和16年(1941)自殺。作品に歌曲「...
せきろく【石勒】
[274〜333]中国五胡十六国の一、後趙(こうちょう)の建国者。廟号は高祖。在位319〜333。山西地方の羯族(けつぞく)出身。319年前趙から自立して建国。329年前趙を滅ぼしてほぼ華北を統一。
セクストス‐ホ‐エンペイリコス【Sextos ho Empeirikos】
《経験家セクストス、の意》2〜3世紀のギリシャの哲学者・医者。ピュロンの流れをくみ、ギリシャ懐疑派最後の哲学者といわれる。著「ピュロン派哲学概要」など。生没年未詳。
セグレ【Emilio Gino Segrè】
[1905〜1989]米国の物理学者。イタリア生まれ。1938年渡米。テクネチウムを人工的につくり、プルトニウムなどを発見。第二次大戦中は原爆計画に参加。O=チェンバレンとともに反陽子を発見し、...
セザンヌ【Paul Cézanne】
[1839〜1906]フランスの画家。印象派として活躍したが、のち、色面によって空間を構築する独自の様式を確立し、キュビスムをはじめとする20世紀絵画に多大な影響をもたらした。作「サント・ビクト...
せしん【世親】
《(梵)Vasubandhuの訳》4〜5世紀ごろの北インドの僧。小乗を修め「倶舎論」を著したが、兄の無著(むじゃく)に従って大乗に転じた。瑜伽唯識(ゆがゆいしき)思想を主張し、「唯識二十論」「唯...
セゼール【Aimé Césaire】
[1913〜2008]西インド諸島、仏領マルティニーク島の詩人・政治家。パリ留学中にサンゴールと交わり、ネグリチュード運動のリーダーとなる。1945年にマルティニーク島の中心都市フォール‐ド‐フ...
せ‐そん【世尊】
《(梵)Bhagavat 世の中で最も尊いの意》仏の敬称。釈迦(しゃか)の敬称。
せっしゅう【雪舟】
[1420〜1506]室町後期の画僧。備中の人。諱(いみな)は等楊(とうよう)。京都の相国寺に入り、画技を周文に学んだ。山口に画房、雲谷庵(うんこくあん)を開設。渡明を挟んで宋元画を広く学び、の...