フェルナンド【Fernando】
(5世)[1452〜1516]スペイン国王。在位1479〜1516。アラゴン王国の出身。カスティーリャ女王イサベルと結婚して両王国を統合。スペイン王国を成立させて夫妻で共同統治。グラナダ王国を征...
フェルビースト【Ferdinand Verbiest】
[1623〜1688]ベルギーのイエズス会宣教師・天文学者。中国名、南懐仁。1659年に中国に渡り、布教のかたわら清朝に仕え、暦法の改革、天文観測や大砲の鋳造を指導。また、中国最初の正確な地図「...
フェルベック【Verbeck】
⇒フルベッキ
フェルマ【Pierre de Fermat】
[1601〜1665]フランスの数学者。数論・解析幾何学・確率論・微分法の先駆をなし、幾何光学にも貢献。また、有名な「フェルマの最終定理」を残した。フェルマー。
フェルミ【Enrico Fermi】
[1901〜1954]イタリアの物理学者。米国に亡命、帰化。原子核のβ(ベータ)崩壊の理論を立てて素粒子論の端緒を開き、中性子照射によってフェルミウムなど多くの放射性同位元素をつくった。初めて原...
フェルメール【Jan Vermeer van Delft】
[1632〜1675]オランダの画家。精妙な光と材質感の表現にすぐれ、静謐(せいひつ)な室内画を残した。代表作「画家のアトリエ」「青いターバンの少女(真珠の耳飾りの少女)」など。
フェレイラ【Christovão Ferreira】
[1580〜1650]ポルトガルのイエズス会宣教師。日本名、沢野忠庵。慶長14年(1609)ごろ来日し、上方を中心に布教。迫害にあって棄教。宗門改めに協力。蘭学発展の基礎を築いた。著「顕偽録」「...
フェート【Afanasiy Afanas'evich Fet】
[1820〜1892]ロシアの詩人。芸術至上主義を掲げ、自然の一瞬の美をとらえた作品を残した。詩集「夕べの灯」、回想記「わが回想」、ショーペンハウアーの「意志と表象としての世界」の翻訳がある。
ふ‐えつ【傅説】
中国古代、殷(いん)の高宗の宰相。高宗が聖人を得た夢によって土木工事に従事していたところを登用され、中興の業を完成したといわれる。
フエンテス【Carlos Fuentes】
[1928〜2012]メキシコの小説家。メキシコ人のアイデンティティーを問う、心理主義的作品で注目される。ジャーナリストとして、雑誌編集・評論執筆も行う。作「アルテミオ=クルスの死」「我らの大地...
フォアマン【Miloš Forman】
[1932〜2018]米国の映画監督。チェコスロバキア(現チェコ)の出身。チェコ‐ヌーベルバーグの一人として活躍の後、プラハの春を機に渡米。米国で監督した「カッコーの巣の上で」と「アマデウス」で...
フォイエルバッハ【Ludwig Andreas Feuerbach】
[1804〜1872]ドイツの哲学者。ヘーゲル学派の左派の一人。ヘーゲル批判から唯物論の立場に立ち、自らの哲学を「人間学」と呼んだ。宗教批判の書「キリスト教の本質」は、青年期のマルクス・エンゲル...
フォイヒトワンガー【Lion Feuchtwanger】
[1884〜1958]ドイツの小説家・劇作家。ナチスに迫害され、米国に亡命。歴史小説「ユダヤ人ジュース」など。
フォスコロ【Ugo Foscolo】
[1778〜1827]イタリアの詩人・小説家。イタリアの解放・独立運動に参加。晩年は英国へ亡命した。長詩「墳墓」、小説「ヤコポ=オルティスの最後の手紙」など。
フォスター【Stephen Collins Foster】
[1826〜1864]米国の作曲家。豊かな詩情と素朴な美しさにあふれた数々の歌曲を作った。「草競馬」「スワニー河」「オールド‐ブラック‐ジョー」「夢みる人」など。
フォッシュ【Ferdinand Foch】
[1851〜1929]フランスの軍人。第一次大戦末期、連合軍総司令官となって大戦を終結に導いた。対独強硬政策を主張。
フォンタナ【Lucio Fontana】
[1899〜1968]イタリアの画家・彫刻家。アルゼンチン生まれ。1946年に「白の宣言」を発表、翌年には「空間の第一宣言」に署名し空間主義を宣言した。ネオンを用いた作品やカンバスを切り裂いたり...
フォンタネージ【Antonio Fontanesi】
[1818〜1882]イタリアの画家。バルビゾン派の影響を受け、風景画にすぐれていた。明治9年(1876)来日、工部美術学校教授となり、浅井忠(あさいちゅう)・小山正太郎などを指導。
フォンターネ【Theodor Fontane】
[1819〜1898]ドイツの小説家。ベルリンの市民生活を写実的に描き出した。作「嵐の前」「エフィ=ブリースト」「シュテヒリン湖」など。
フォントネル【Bernard Le Bovier de Fontenelle】
[1657〜1757]フランスの文人・思想家。コルネイユの甥(おい)。啓蒙思想の先駆者。「複数世界についての対話」でコペルニクスの学説を平易に解説したほか、新旧論争では近代派を擁護して科学や文学...
フォン‐ノイマン【von Neumann】
⇒ノイマン
フォンビージン【Denis Ivanovich Fonvizin】
[1744〜1792]ロシアの劇作家。上流社会や農奴制下の地主階級を風刺した写実的な作品を発表。喜劇「旅団長」「親がかり」など。
フォン‐ブラウン【Wernher von Braun】
[1912〜1977]米国のロケット工学者。ドイツ生まれ。第二次大戦中、ドイツでⅤ2号ロケットを開発。戦後渡米して、月ロケット、サターンの開発に関与。1969年のアポロ計画による人類初の月着陸に...
フォン‐ユイシアン【馮玉祥】
⇒ふうぎょくしょう(馮玉祥)
フォーキン【Michel Fokine】
[1880〜1942]ロシア生まれの舞踊家・振付師。数々の名振り付けでモダンバレエの方向を確立した。パブロワのために振り付けた「瀕死の白鳥」は有名。のち、米国に帰化。
フォーク【Peter Michael Falk】
[1927〜2011]米国の俳優。舞台俳優としてデビュー。映画界に進出し、「ポケット一杯の幸福」「ベルリン・天使の詩(うた)」「カリフォルニア‐ドールズ」など、数多くの映画に出演した。1971年...
フォークナー【William Faulkner】
[1897〜1962]米国の小説家。米国南部の住民・社会の苦悩とその超克の問題を描いた。1949年ノーベル文学賞受賞。作「響きと怒り」「サンクチュアリ」「八月の光」「アブサロム、アブサロム!」など。
フォースター【Edward Morgan Forster】
[1879〜1970]英国の小説家・批評家。英国中産階級の社会を批判的に描いた。小説「インドへの道」、評論「小説の諸相」など。
フォートリエ【Jean Fautrier】
[1898〜1964]フランスの画家。抽象画を主として描き、第二次大戦中に制作された連作「人質」は、アンフォルメルの先駆として美術界に大きな影響を与えた。
フォード【Gerald Rudolph Ford】
[1913〜2006]米国の第38代大統領。在任1974〜1977。1948年共和党から下院議員に当選。1973年副大統領となり、翌年ニクソン辞任のあとを受けて大統領に昇格。→カーター [補説]...
フォード【John Ford】
[1895〜1973]米国の映画監督。豪放な男の生き方を好んで描き、西部劇の第一人者となる。また、アイルランドを舞台とした作品でも知られる。作「駅馬車」「怒りの葡萄(ぶどう)」「わが谷は緑なりき...
フォール【Paul Fort】
[1872〜1960]フランスの詩人・劇作家。象徴劇運動を推進。また、素朴な日常生活や風土を豊かなイメージでうたった。詩集「フランスのバラード」など。
フォーレ【Gabriel-Urbain Fauré】
[1845〜1924]フランスの作曲家。歌曲・室内楽曲・ピアノ曲などを多く作曲。「レクイエム」など。
ふかい‐えいご【深井英五】
[1871〜1945]銀行家。群馬の生まれ。国民新聞の記者を経て、当時の大蔵大臣松方正義の秘書に転身。のち日本銀行に入行し、営業局長・副総裁・総裁などを歴任した。著作に「通貨調節論」など。
ふかお‐すまこ【深尾須磨子】
[1888〜1974]詩人。兵庫の生まれ。京都菊花高女卒。与謝野晶子に師事し、第二次「明星」で活躍。戦後は、平和運動・婦人運動にも尽力した。詩集に「真紅の溜息」「牝鶏の視野」など。
ふかくさ‐の‐しょうしょう【深草少将】
小野小町を恋し、99夜通ったという伝説上の人物。僧正遍昭または大納言義平の子義宣とされるが未詳。四位の少将。
ふかさく‐きんじ【深作欣二】
[1930〜2003]映画監督。茨城の生まれ。「風来坊探偵・赤い谷の惨劇」で監督デビュー。社会に溶け込めない人々の絶望を描き、暴力的で過激な作品を多く世に出した。代表作「仁義なき戦い」シリーズ、...
ふかざわ‐しちろう【深沢七郎】
[1914〜1987]小説家。山梨の生まれ。姥捨(うばすて)伝説を題材にした「楢山節考(ならやまぶしこう)」で文壇にデビュー。昭和35年(1960)発表の「風流夢譚(むたん)」が右翼による襲撃事...
ふかだ‐きゅうや【深田久弥】
[1903〜1971]小説家・登山家。石川の生まれ。小説「あすならう」「津軽の野づら」などを発表、清新で牧歌的な作風を示した。また、「日本百名山」など山岳随筆でも活躍。→百名山
ふかだ‐ゆうすけ【深田祐介】
[1931〜2014]小説家・評論家。東京の生まれ。本名、雄輔(ゆうすけ)。航空会社に勤務し、長期にわたる海外生活を体験する。国際社会の中でカルチャーショックにさらされながら生きる日本人サラリー...
ふぎ【溥儀】
⇒宣統帝(せんとうてい)
ふくい‐きゅうぞう【福井久蔵】
[1867〜1951]国文学者。兵庫の生まれ。学習院大教授。和歌・連歌の研究および国語学の史的研究に業績を残した。著「連歌の史的研究」「大日本歌書綜覧」など。
ふくい‐けんいち【福井謙一】
[1918〜1998]化学者。奈良の生まれ。昭和27年(1952)、すべての化学反応について説明が可能となるフロンティア電子理論を提唱した。昭和56年(1981)文化勲章受章。また同年、日本人と...
ふくい‐としひこ【福井俊彦】
[1935〜 ]銀行家。大阪の生まれ。日本銀行に入行、総務局長などを経て副総裁となるが、平成10年(1998)職員の接待汚職事件により松下康雄総裁とともに引責辞任。平成15年(2003)日銀に復...
ふくう【不空】
[705〜774]中国、唐代の僧。出身は北インドともセイロンあるいは中央アジアとも。師の金剛智と訳経に従事。長安で唐帝に優遇され、大量の密教経典を翻訳。密教付法第六祖。不空金剛。
ふくおか‐たかちか【福岡孝弟】
[1835〜1919]政治家。土佐の人。後藤象二郎らと大政奉還を徳川慶喜に勧告。五箇条の御誓文の起草に参加。
ふくざわ‐いちろう【福沢一郎】
[1898〜1992]洋画家。群馬の生まれ。多摩美大・女子美大教授。フランスに留学し、シュールレアリスムを日本に紹介。独立美術協会の創立に参加、のち美術文化協会を結成。代表作に「よき料理人」「黒...
ふくざわ‐ゆきち【福沢諭吉】
[1835〜1901]啓蒙思想家・教育家。大坂の生まれ。豊前(ぶぜん)中津藩士。大坂で蘭学を緒方洪庵に学び、江戸に蘭学塾(のちの慶応義塾)を開設、のち、独学で英学を勉強。三度幕府遣外使節に随行し...
ふくし‐こうじろう【福士幸次郎】
[1889〜1946]詩人。青森の生まれ。人道主義的で平易な口語体の詩集「太陽の子」を発表。新詩形の創始に尽力。著「原日本考」など。
ふくしま‐しんたろう【福島慎太郎】
[1907〜1987]外交官・新聞人。東京の生まれ。東京帝大卒業後、外務省に勤務。総理大臣秘書官や内閣官房次長などを歴任。昭和24年(1949)プロ野球毎日オリオンズ(千葉ロッテの前身)球団社長...