ふくしま‐まさのり【福島正則】
[1561〜1624]安土桃山・江戸初期の武将。尾張の人。幼少時から豊臣秀吉に従い各地を歴戦、賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いでは七本槍の筆頭として活躍。関ヶ原の戦いでは徳川方に属し、安芸(あき)広島...
ふくしま‐やすまさ【福島安正】
[1852〜1919]軍人。陸軍大将。長野の生まれ。明治25年(1892)駐ドイツ公使館付武官を辞任し、単独騎馬でシベリアを横断して帰国。著「伯林より東京へ単騎遠征」。
ふくだ‐きよと【福田清人】
[1904〜1995]小説家・児童文学者。長崎の生まれ。昭和30年(1955)浜田広介らと日本児童文芸家協会を設立。同42年開館の日本近代文学館設立にも尽力した。作品に「春の目玉」「秋の目玉」「...
ふくだ‐ぎょうかい【福田行誡】
[1809〜1888]幕末・明治の浄土宗の僧。武蔵の人。号、建蓮社立誉。維新の廃仏毀釈(きしゃく)に際し、諸宗の僧と同盟会を組織して仏教擁護のために活躍。浄土宗管長。縮刷大蔵経刊行にも貢献。著「...
ふくだ‐しげお【福田繁雄】
[1932〜2009]グラフィックデザイナー。東京の生まれ。だまし絵の技法をふんだんに取り入れたポスターや、錯視を利用した立体作品などを多数制作。平成9年(1997)紫綬褒章受章。
ふくだ‐たけお【福田赳夫】
[1905〜1995]政治家。群馬の生まれ。農相・蔵相・外相を歴任したのち、昭和51年(1976)首相。日中友好条約を締結。「昭和元禄」「狂乱物価」などを造語する。昭和53年(1978)退陣。長...
ふくだ‐つねあり【福田恆存】
[1912〜1994]評論家・劇作家・演出家。東京の生まれ。恆存は「こうそん」とも。芸術院会員。保守派の論客として平和論・憲法問題・国語問題などに評論活動を展開。演劇人としては現代演劇協会を創立...
ふくだ‐とくぞう【福田徳三】
[1874〜1930]経済学者。東京の生まれ。東京商大教授。理論的にはマーシャルを中心とした新古典学派の立場にたち、社会政策における改良主義の原理確立に努めた。著「社会政策と階級闘争」「厚生経済...
ふくだ‐ひでこ【福田英子】
[1865〜1927]婦人運動家。岡山の生まれ。旧姓、景山。自由民権運動に参加。大井憲太郎らと大阪事件に連座。明治40年(1907)雑誌「世界婦人」を創刊。著「妾(わらわ)の半生涯」など。
ふくだ‐へいはちろう【福田平八郎】
[1892〜1974]日本画家。大分の生まれ。装飾的傾向の強い、明快な色面構成の作品で知られる。文化勲章受章。
ふくだ‐やすお【福田康夫】
[1936〜 ]政治家。東京の生まれ。父の元首相赳夫の秘書官を経て、群馬県の地盤を継ぎ平成2年(1990)に衆議院議員に当選。平成12年(2000)から森喜朗・小泉純一郎両内閣で官房長官を務める...
ふくち‐おうち【福地桜痴】
[1841〜1906]政治評論家・劇作家・小説家。長崎の生まれ。本名、源一郎。「東京日日新聞」主筆・社長として言論界で活躍。また、演劇改良に尽力。歌舞伎座を創設した。戯曲「春日局(かすがのつぼね...
ふくち‐きがい【福内鬼外】
⇒平賀源内(ひらがげんない)
ふくなが‐たけひこ【福永武彦】
[1918〜1979]小説家。福岡の生まれ。加田伶太郎の筆名で推理小説も執筆。小説「風土」「海市」「死の島」など。
ふくなが‐れいぞう【福永令三】
[1928〜2012]童話作家。愛知の生まれ。「クレヨン王国の十二か月」で講談社児童文学新人賞を受賞。以後「クレヨン王国」シリーズの作品を多数執筆し、同シリーズはロングセラーとなった。平成16年...
ふくはら‐りんたろう【福原麟太郎】
[1894〜1981]英文学者・随筆家。広島の生まれ。東京教育大学教授。著「チャールズ=ラム伝」「文学と文明」など。
ふくもと‐かずお【福本和夫】
[1894〜1983]共産主義指導者。鳥取の生まれ。大正13年(1924)山川均の理論を批判し、明確な階級意識を持つ者の集団による前衛党の確立を主張した。
ふくもと‐にちなん【福本日南】
[1857〜1921]新聞記者・史論家。福岡の生まれ。本名、誠。「九州日報」社長兼主筆、のち「新潟新聞」主筆。著「元禄快挙録」など。
ふくやま‐ゆきお【福山幸夫】
[1928〜2014]小児神経学者。宮崎の生まれ。昭和35年(1960)、脳障害と筋ジストロフィーを合併した常染色体潜性遺伝の疾患「福山型先天性筋ジストロフィー」を発見・報告した。
ふけ【普化】
[?〜860]中国、唐代の禅僧。普化宗の開祖。馬祖道一(ばそどういつ)の法を継ぎ、諸国を遊行した。→普化忌
ふ‐けん【苻堅】
[338〜385]中国、五胡十六国時代、前秦第3代の皇帝。在位357〜385。字(あざな)は永国。前燕・前涼を征服し、華北を統一。淝水(ひすい)の戦いで東晋に大敗。後秦の姚萇(ようちょう)に禅譲...
ふさ【夫差】
[?〜前473]中国、春秋時代の呉の王。在位、前496〜前473。越王勾践(こうせん)を破って父闔閭(こうりょ)の復讐を果たしたが、のち、助命した勾践に会稽(かいけい)で敗れ、自殺した。→臥薪嘗...
ふ‐さくぎ【傅作義】
[1893〜1974]中国の軍人。山西省の人。閻錫山(えんしゃくざん)に従って北伐に参加。1931年以降、綏遠(すいえん)省政府首席として日本軍に抵抗。49年、北京の平和解放に協力し、以後は新政...
ふしき‐あん【不識庵】
上杉謙信の庵号。
ふしみ‐てんのう【伏見天皇】
[1265〜1317]第92代天皇。在位1287〜1298。持明院統の後深草天皇の第2皇子。名は熙仁(ひろひと)。大覚寺統の後宇多天皇のあとを受けて即位、両統迭立(てつりつ)の例を開いた。日記「...
ふしみ‐の‐みや【伏見宮】
四親王家の一。北朝第3代崇光天皇の第1皇子栄仁(よしひと)親王に始まる。明治以後、山階宮・久邇宮など多くの宮家を分出した。昭和22年(1947)皇籍離脱。
ふじい‐うもん【藤井右門】
[1720〜1767]江戸中期の尊王論者。越中の人。名は直明。宝暦事件に連座して逃亡。のち、明和事件で山県大弐とともに処刑された。
ふじい‐おとお【藤井乙男】
[1868〜1946]国文学者・俳人。兵庫の生まれ。京大教授。号、紫影。俳諧・浄瑠璃など近世文学を研究。著「江戸文学研究」など。
ふじい‐けんじろう【藤井健次郎】
[1866〜1952]植物学者。金沢の生まれ。東大教授。染色体に二重螺旋(らせん)構造を発見するなど、細胞遺伝学に多くの業績がある。国際細胞学雑誌「キトロギア」を創刊。文化勲章受章。
ふじい‐しげお【藤井重夫】
[1916〜1979]小説家。兵庫の生まれ。新聞社の特派員などを経て執筆活動に入る。「虹」で直木賞受賞。他に「佳人」「家紋の果」「風紋」など。
ふじい‐たかなお【藤井高尚】
[1764〜1840]江戸後期の国学者・歌人・神官。備中の人。通称、忠之丞。号、松の屋・松斎。本居宣長の門下で、すぐれた文章家であった。著「三(みつ)のしるべ」「伊勢物語新釈」など。
ふじい‐ちくがい【藤井竹外】
[1807〜1866]江戸末期の漢詩人。摂津の人。名は啓。字(あざな)は士開。詩を頼山陽に学ぶ。七言絶句にすぐれ、絶句竹外と称された。著「竹外二十八字詩」など。
ふじえだ‐しずお【藤枝静男】
[1907〜1993]小説家。静岡の生まれ。本名、勝見次郎。戦後、眼科医のかたわら文筆生活に入る。志賀直哉に傾倒。現実と幻想を織り交ぜた私小説を書く。「空気頭」で芸術選奨。他に「欣求浄土(ごんぐ...
ふじおか‐さくたろう【藤岡作太郎】
[1870〜1910]国文学者。石川の生まれ。東大助教授。号、東圃。文学史研究に力を注ぐ。著「国文学全史平安朝篇」「国文学史講話」「近世絵画史」など。
ふじかわ‐ゆう【富士川游】
[1865〜1940]医史学者。広島の生まれ。和漢の古医書を収集し、日本の医史学を確立。著「日本医学史」「日本疾病史」など。
ふじかわ‐ゆうぞう【藤川勇造】
[1883〜1935]彫刻家。香川の生まれ。フランスに留学し、ロダン晩年の助手を務めた。帰国後、二科会彫刻部創設に参加。
ふじさわ‐しゅう【藤沢周】
[1959〜 ]小説家。新潟の生まれ。書評紙「図書新聞」の編集のかたわら執筆活動を行い、現代の暴力を描く。作家専業となったのち「ブエノスアイレス午前零時」で芥川賞受賞。他に「外回り」「箱崎ジャン...
ふじさわ‐しゅうへい【藤沢周平】
[1927〜1997]小説家。山形の生まれ。本名、小菅留治(こすげとめじ)。不遇な下級武士や市井に生きる庶民を描いた時代小説で大ブームを巻き起こす。特に端正な文体で書かれた人情ものは絶大な人気を...
ふじさわ‐りきたろう【藤沢利喜太郎】
[1861〜1933]数学者。新潟の生まれ。東大教授。ヨーロッパで学んだ数学を紹介し、日本の数学界の基礎をつくった。のち貴族院議員。
ふじしま‐たけじ【藤島武二】
[1867〜1943]洋画家。鹿児島の生まれ。初め日本画、のち洋画を学び、東洋的人物画の完成に努め、晩年は日本的風景画の作品を描いた。白馬会創立会員。文化勲章受章。
ふじしろ‐せいじ【藤城清治】
[1924〜 ]影絵作家。東京の生まれ。昭和22年(1947)、人形と影絵の劇団「ジュヌ‐パントル」を結成し影絵劇などを上演。雑誌「暮しの手帖」に掲載した影絵が人気となり、その後は書籍の挿絵や絵...
ふじた‐こしろう【藤田小四郎】
[1842〜1865]江戸末期の志士。水戸藩士。東湖の四男。名は信。幕府の攘夷(じょうい)延期を不満として筑波山で挙兵。上洛の途中で降伏し処刑された。→筑波山事件
ふじた‐つぐはる【藤田嗣治】
[1886〜1968]洋画家。東京の生まれ。渡仏し、エコール‐ド‐パリの一員として名をなした。乳白色の地に面相筆で線描する独自の画風で知られる。第二次大戦後、フランスに帰化。のち、カトリックの洗...
ふじた‐でんざぶろう【藤田伝三郎】
[1841〜1912]実業家。山口の生まれ。明治維新後、陸軍用達業者となり、西南戦争で巨利を得て藤田組を創設。鉱業を主に多数の事業を行った。
ふじた‐とうこ【藤田東湖】
[1806〜1855]江戸末期の儒学者。水戸藩士。幽谷(ゆうこく)の二男。名は彪(たけき)。通称、虎之助。藩主徳川斉昭のもとで藩政改革に尽力。また、その思想は尊王攘夷運動に大きな影響を与えた。安...
ふじた‐としや【藤田敏八】
[1932〜1997]映画監督・俳優。朝鮮の生まれ。「非行少年・陽の出の叫び」で監督デビュー。やりきれない閉塞感(へいそくかん)を抱えた若者の姿を描き、若年層の共感を得た。代表作「八月の濡(ぬ)...
ふじたに‐なりあきら【富士谷成章】
[1738〜1779]江戸中期の国学者・歌人。京都の人。皆川淇園(みながわきえん)の弟。号、層城・北辺(きたのべ)。活用の研究・品詞分類などに業績を残す。著「挿頭抄(かざししょう)」「脚結抄(あ...
ふじたに‐みつえ【富士谷御杖】
[1768〜1824]江戸後期の国学者・歌人。京都の人。成章(なりあきら)の長男。名は成寿・成元、のち御杖。号、北辺(きたのべ)。「てにをは」を研究。古事記神話の解釈に新説をたてた。著「古事記灯...
ふじた‐まこと【藤田まこと】
[1933〜2010]俳優。東京の生まれ。本名、原田真(まこと)。歌手や司会を経て、コメディアンとしてテレビ界入り。主演した時代劇「てなもんや三度笠」が高視聴率を上げ、人気を集めた。その後も「必...
ふじた‐ゆうこく【藤田幽谷】
[1774〜1826]江戸後期の儒学者。水戸藩士。名は一正。通称、次郎左衛門。立原翠軒に学び、「大日本史」編集に加わり、彰考館総裁となった。門下に尊王攘夷派の志士が多く出た。著「正名論」「勧農或...