かすが‐せんあん【春日潜庵】
[1811〜1878]江戸末期から明治初期の陽明学者。京都の生まれ。名は襄。字(あざな)は子賛。公卿の久我(こが)家に仕え、尊王攘夷論を主張した。のち、奈良県知事。著「潜庵遺稿」など。
かすが‐の‐つぼね【春日局】
[1579〜1643]江戸前期の大奥の女中。徳川3代将軍家光の乳母。稲葉正成の妻。名は福。家光が将軍継嗣になるのに功績があり、大奥を任せられ、権勢を振るった。 歌舞伎。時代物。5幕。明治24...
かすが‐まさじ【春日政治】
[1878〜1962]国語学者。長野の生まれ。奈良女高師・九大教授。平安初期の古経典を研究、訓点語学の基礎を築く。「西大寺本金光明最勝王経古点の国語学的研究」で学士院賞。他に「仮名発達史序説」など。
カスティリオーネ【Baldassare Castiglione】
[1478〜1529]イタリアの外交官・著述家。著「廷臣論」。
カスティリオーネ【Giuseppe Castiglione】
[1688〜1766]イタリアのイエズス会宣教師・画家。中国名は郎世寧(ろうせいねい)。1715年、清(しん)国北京に行き、雍世(ようせい)帝・乾隆(けんりゅう)帝に仕え、西洋の画法を伝えた。絵...
カストロ【Castro】
(Fidel 〜)[1926〜2016]キューバの政治家。キューバ革命を指導、ゲリラ戦によって1959年にバティスタ政権を倒し、首相に就任。米国の介入に対抗して、社会主義国家の建設を指導。20...
カズオ‐イシグロ【Kazuo Ishiguro】
[1954〜 ]英国の小説家。長崎の生まれ。1960年渡英、後に帰化。「日の名残り」でブッカー賞を受賞。2017年、ノーベル文学賞受賞。他に「浮世の画家」「充たされざる者」「わたしを離さないで」...
かず‐の‐みや【和宮】
[1846〜1877]仁孝天皇の皇女。孝明天皇の妹。名は親子(ちかこ)。公武合体運動のため、14代将軍徳川家茂(いえもち)に降嫁。家茂の死後に剃髪(ていはつ)、静寛院宮と称した。江戸開城の陰の力...
カズ・ヒロ【Kazu Hiro】
⇒辻一弘
カズロフ【Kozlov】
⇒コズロフ
かせんねん【迦旃延】
《(梵)Kātyāyanaの音写》釈迦十大弟子の一人。西インドの婆羅門(バラモン)の出身。論議第一といわれた。
かたおか‐けんきち【片岡健吉】
[1844〜1903]政治家。高知の生まれ。立志社をつくり、自由民権運動を推進。民撰議院設立建白書や国会開設請願書提出の中心になった。
かたおか‐ちえぞう【片岡千恵蔵】
[1903〜1983]映画俳優。本名、植木正義。群馬の生まれ。昭和の初め、伊丹万作・稲垣浩とともに千恵蔵プロを設立し、以後時代劇を中心に数多くの映画に主演した。代表作に「国士無双」「宮本武蔵」「...
かたおか‐てっぺい【片岡鉄兵】
[1894〜1944]小説家。岡山の生まれ。新感覚派からプロレタリア文学に転換。のちに検挙され転向してからは通俗小説を書いた。代表作「綱の上の少女」「生ける人形」「朱と緑」など。
かたおか‐にざえもん【片岡仁左衛門】
歌舞伎俳優。延宝期(1673〜1681)の若女方豊島春之丞の弟、片岡仁左衛門に始まる上方で最も古い家系。7世以後の家号は松島屋。 (7世)[1755〜1837]京都の人。敵役(かたきやく)で名...
かたぎり‐かつもと【片桐且元】
[1556〜1615]安土桃山から江戸初期の武将。近江(おうみ)の人。豊臣秀吉に仕え、賤ヶ岳(しずがたけ)七本槍の一人。秀頼の後見役になったが、大坂の陣では徳川方についた。
かたやま‐くにか【片山国嘉】
[1855〜1931]法医学者。静岡の生まれ。日本に近代法医学を確立。社会事業にも尽くした。
かたやま‐けんざん【片山兼山】
[1730〜1782]江戸中期の儒学者。上野(こうずけ)の人。名は世璠。荻生徂徠(おぎゅうそらい)の古文辞学を学んだが、のちこれを批判し、唐宋諸家の説を加え、折衷学を提唱した。→折衷学派
かたやま‐せん【片山潜】
[1859〜1933]労働運動指導者。岡山の生まれ。米国留学から帰国後、労働組合結成を指導。また、社会主義運動の先駆となった。日露戦争中、反戦を主張。のち、ソ連に渡ってコミンテルン中央執行委員と...
かたやま‐てつ【片山哲】
[1887〜1978]政治家。和歌山の生まれ。大正期からキリスト教的社会主義運動に力を入れ、第二次大戦後は日本社会党の書記長・委員長を歴任。昭和22年(1947)に連立内閣の首相となった。→芦田均
かたやま‐とうくま【片山東熊】
[1855〜1917]建築家。山口の生まれ。ネオルネサンス・ネオバロック様式を得意とし、作品に奈良・京都・東京国立博物館や旧赤坂離宮などがある。
かたやま‐なんぷう【堅山南風】
[1887〜1980]日本画家。熊本の生まれ。本名、熊次。鯉(こい)をはじめとする花鳥画などにすぐれていた。文化勲章受章。
かたやま‐ひさやす【片山久安】
安土桃山から江戸初期にかけての武術家。片山流(伯耆流)剣道の祖。居合抜きの名人で、豊臣秀次に仕えたが、のち、中国地方を巡遊。生没年未詳。
かたやま‐ほっかい【片山北海】
[1723〜1790]江戸中期の儒学者。越後の人。折衷学派を奉じ、大坂で儒学を講じた。詩社の混沌社を結成。
カタリナ【Catharina de Alexandria】
キリスト教の聖女。4世紀初め殉教。皇帝の前で50人の哲学者を論破して改宗させたという。哲学者の守護聖人。
か‐たん【賈耽】
[730〜805]中国、唐の政治家。滄州・南皮(河北省)の人。字(あざな)は敦詩。13年間宰相を務めた。地理学を好み、「海内華夷図(かいだいかいず)」「古今郡国県道四夷述」などを残した。
カターエフ【Valentin Petrovich Kataev】
[1897〜1986]ソ連の小説家。社会主義の建設をテーマとする作品で有名。作品に「時よ進め!」「連隊の子」など。
か‐だ【華佗/華陀】
中国、後漢の医師。沛(はい)の譙(しょう)(安徽(あんき)省)の人。字(あざな)は元化。外科手術の名手とされ、麻酔薬を用い、一種の体操療法である五禽戯(ごきんぎ)を考案した。曹操の意に従わず殺さ...
かだ‐の‐あずままろ【荷田春満】
[1669〜1736]江戸中期の国学者・歌人。伏見稲荷神社の神官。国史・古典を究めて復古神道を唱え、万葉・記紀研究の基礎をつくった。国学四大人の一人。著「春葉集」「万葉集僻案抄」「日本書紀訓釈」など。
かだ‐の‐ありまろ【荷田在満】
[1706〜1751]江戸中期の国学者。春満(あずままろ)の甥(おい)でその養子。春満の有職故実(ゆうそくこじつ)の研究を受け継ぎ、田安宗武に仕え、歌学革新に努めた。著「国歌八論」など。
カダフィ【Muammar Al Qadthafi】
[1942〜2011]リビアの軍人政治家。遊牧民ベドウィンの子として生まれ、士官学校在学中に民族主義の将校団を結成、1969年にクーデターを起こし、国王を追放。軍事政権を樹立し、最高指導者となっ...
カダフィ‐たいさ【カダフィ大佐】
リビアの革命指導者カダフィの通称。
かだ‐ゆきこ【嘉田由紀子】
[1950〜 ]政治家。埼玉の生まれ。京都大学を卒業後、琵琶湖の環境に関する研究者などを経て、大学教授となる。平成18年(2006)、滋賀県南部での東海道新幹線新駅建設の中止を公約して同県知事選...
カダレ【Ismail Kadare】
[1936〜2024]アルバニアの小説家。1990年フランスに亡命。代表作に第二次大戦のパルチザンを描いた「死者の軍隊の将軍」がある。他に「大いなる冬」「夢宮殿」「砕かれた四月」など。
かだ‐れいたろう【加田伶太郎】
小説家福永武彦が、推理小説を発表する際に用いた筆名。
カチャーロフ【Vasiliy Ivanovich Kachalov】
[1875〜1948]ロシア・ソ連の俳優。モスクワ芸術座の中心的な俳優として活躍。
かちょう‐の‐みや【華頂宮】
明治元年(1868)伏見宮家から分かれて博経親王が創始した宮家。大正13年(1924)廃絶。
かっ‐きょ【郭巨】
⇒かくきょ(郭巨)
かっ‐こう【葛洪】
[283ころ〜343ころ]中国、東晋の道士。丹陽・句容(江蘇省)の人。字(あざな)は稚川(ちせん)。号、抱朴子(ほうぼくし)。神仙術の研究・著述に専念。広東省の羅浮山(らふさん)中に丹を練って世...
カシウス【Cassius】
⇒カッシウス
カッシウス【Cassius Longinus】
[?〜前42]ローマの将軍。カエサル暗殺の首謀者の一人。のち、アントニウスと戦って自殺。カシウス。
カッシーニ【Giovanni Domenico Cassini】
[1625〜1712]イタリアの天文学者。のち、フランスに帰化。木星の自転や土星の衛星を発見、また土星の環の精密測定を行ってカッシーニの空隙(くうげき)を発見した。パリ国立天文台の初代台長。
カッシーラー【Ernst Cassirer】
[1874〜1945]ドイツの哲学者。新カント学派の一派であるマールブルク学派に属し、認識論・認識論史の研究から象徴形式の究明に傾注した。ナチスに追われ、米国に亡命。著「象徴形式の哲学」「人間」など。
かつ‐かいしゅう【勝海舟】
[1823〜1899]幕末・明治時代の政治家。江戸の人。名は義邦、のち安芳(やすよし)。通称、麟太郎。安房守(あわのかみ)。蘭学・兵学を学び、万延元年(1860)幕府使節とともに、咸臨丸(かんり...
かつかわ‐しゅんしょう【勝川春章】
[1726〜1793]江戸中期の浮世絵師。勝川派の祖。江戸の人。俗称、祐助。宮川春水の門に入り、初め勝宮川と称し、のち勝川と改める。武者絵・相撲絵・美人絵など作品は多いが、特に写実的な表情の役者...
かつしか‐ほくさい【葛飾北斎】
[1760〜1849]江戸中・後期の浮世絵師。江戸の人。幼名、時太郎、のち鉄蔵。初号、春朗、ほかに画狂人・為一など。初め勝川春章に学んだが、狩野派・土佐派・琳派(りんぱ)・洋風画など和漢洋の画法...
かつ‐しんたろう【勝新太郎】
[1931〜1997]俳優。東京の生まれ。本名、奥村利夫。「悪名」「座頭市」の両シリーズがヒットするなど人気スターとして活躍、「勝新(かつしん)」の愛称で親しまれた。後年は映画監督業にも進出。他...
かつらがわ‐ほしゅう【桂川甫周】
[1751〜1809]江戸後期の蘭医。桂川家4代目。名は国瑞(くにあきら)。号、月池。杉田玄白らと「解体新書」を翻訳。編著「魯西亜志」「北槎聞略(ほくさぶんりゃく)」など。 [1826〜18...
かつらぎ‐の‐そつひこ【葛城襲津彦】
《古くは「かづらきのそつひこ」》4世紀後半ごろの豪族。大和の人。武内宿禰(たけのうちのすくね)の子。大和朝廷に仕え、その娘、磐之媛(いわのひめ)は仁徳天皇の皇后とされる。
かつら‐こごろう【桂小五郎】
木戸孝允(きどたかよし)の前名。