きむら‐まさこと【木村正辞】
[1827〜1913]幕末・明治の国文学者。千葉の生まれ。号は欟斎(つきのや)。東大教授。著「万葉集文字弁証」など。
きむら‐もとお【木村資生】
[1924〜1994]遺伝学者。愛知の生まれ。国立遺伝学研究所教授。集団遺伝学を研究し、分子進化の中立説を発表。著作に「分子進化学入門」など。昭和51年(1976)文化勲章受章。平成4年(199...
キモン【Kimōn】
[前512ころ〜前449ころ]古代ギリシャのアテネの政治家・将軍。ペルシア海軍に大勝。キプロス遠征中に戦死。
キャザー【Willa Sibert Cather】
[1873〜1947]米国の女流小説家。地方の自然を背景に開拓者の生活を描いた。代表作「おお、開拓者よ!」「私のアントニーア」など。
キャパ【Robert Capa】
[1913〜1954]ハンガリー生まれの報道写真家。スペイン内戦・第二次大戦などの戦争写真で知られる。インドシナ戦争で爆死。
キャプテン‐キッド【Captain Kidd】
17世紀の海賊ウィリアム=キッドの通称。
キャプテン‐クック【Captain Cook】
英国の探険家、ジェームズ=クックの通称。
キャプラ【Frank Capra】
[1897〜1991]米国の映画監督。イタリア生まれ。理想主義的で軽快な風刺喜劇を得意とした。1934年、「或(あ)る夜の出来事」でアカデミー賞の主要部門を独占。他に「オペラハット」「スミス都へ...
キャベンディッシュ【Henry Cavendish】
[1731〜1810]英国の物理学者・化学者。水素の発見、水の組成の決定、地球比重の測定、静電気の法則の発見など多くのすぐれた業績を残した。
キャメロン【David Cameron】
[1966〜 ]英国の政治家。保守党。銀行家の家系に生まれ、オックスフォード大学卒業後、保守党職員となる。2001年に下院議員に当選し、2005年党首に就任。2010年の総選挙で保守党が比較第一...
キャロル【Lewis Carroll】
[1832〜1898]英国の童話作家・数学者。「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」など、ユーモラスで幻想的な童話で知られる。
きやま‐しょうへい【木山捷平】
[1904〜1968]小説家・詩人。岡山の生まれ。詩人として出発したのち、昭和8年(1933)、太宰治らと「海豹(かいひょう)」を創刊。庶民性に徹した私小説で知られる。「大陸の細道」で芸術選奨。...
きゅう‐えい【仇英】
中国、明の画家。太倉(江蘇省)の人。字(あざな)は実父(じっぽ)。号は十洲。唐宋の画風を学んで独自の画風をつくった。人物・山水にすぐれ、美人画は明代第一とされる。生没年未詳。
きゅう‐えいかん【邱永漢】
[1924〜2012]小説家・経済評論家・経営コンサルタント。台湾の生まれ。本姓、丘。台湾独立運動に参加した後香港に亡命し、日本との貿易で財をなす。昭和29年(1954)日本に移住し、小説「香港...
きゅうせい【救済】
⇒ぐさい(救済)
キュビエ【Georges Léopold Cuvier】
[1769〜1832]フランスの動物学者。化石動物を研究して、比較解剖学を打ち立てるとともに古生物学の基礎を確立。進化論に反対し、天変地異説を提唱した。
キュリー【Curie】
(Pierre 〜)[1859〜1906]フランスの物理学者。磁性体を研究し、キュリーの法則・キュリー温度を発見。次いで妻マリーとともに、ラジウム・ポロニウムを発見し、1903年ノーベル物理学...
キュレル【François de Curel】
[1854〜1928]フランスの劇作家。1892年、自由劇場の創設者アントワーヌに匿名で送った「聖女の裏面」など三作品が採用上演され、劇作家としてデビューした。文明批評的な思想劇・社会劇を発表。...
キュロス‐にせい【キュロス二世】
《Kuros Ⅱ》[前600〜前529]アケメネス朝ペルシアの創始者。在位、前559〜前529。メディアを滅ぼし、小アジア・アッシリアなどを征服し、エジプトを除く全オリエントを統一。バビロン捕囚...
キューブリック【Stanley Kubrick】
[1928〜1999]米国の映画監督。雑誌社のカメラマンなどを経て映画界に入る。芸術性を追求し、問題作を世に送り出した。クラーク原作の「2001年宇宙の旅」はSF映画の金字塔とされる。他に「現金...
き‐ゆうこう【帰有光】
[1506〜1571]中国、明の文人。崑山(江蘇省)の人。字(あざな)は熙甫(きほ)、号は震川。身辺の雑事を繊細かつ叙情的に描いた散文は高く評価され、王世貞と並んで明代散文作家の代表者とされる。
きょううん【慶運】
[?〜1369ころ]南北朝時代の歌人。法印。僧浄弁の子。頓阿・兼好・浄弁とともに、和歌の四天王といわれた。家集に「慶運法印集」がある。けいうん。
きょう‐こう【匡衡】
中国、前漢の学者。字(あざな)は稚圭(ちけい)。貧しくて灯油が買えず、壁に穴をあけて隣家の明かりで書を読み、学者となったという。「詩経」に通じ、礼制の改革を進言した。生没年未詳。
きょうごく‐たかつぐ【京極高次】
[1563〜1609]安土桃山・江戸初期の武将。妻は豊臣秀吉の側室淀君の妹。織田信長、のち豊臣秀吉に仕え、九州征伐などに従軍。近江(おうみ)大津城主。関ヶ原の戦いでは東軍につき、若狭小浜8万5千...
きょうごく‐ためかね【京極為兼】
[1254〜1332]鎌倉後期の歌人。藤原定家の孫為教(ためのり)の子。二条家と歌道の主導権を争い、革新的な歌風を樹立。玉葉集を編集した。政治上、持明院統に属し、佐渡・土佐に流された。歌論書「為...
きょうごく‐なつひこ【京極夏彦】
[1963〜 ]小説家。北海道の生まれ。本名、大江勝彦。妖怪・民俗学の知識を生かした幻想的な長編ミステリーを数多く手がけ、幅広い読者層を獲得する。「後巷説(のちのこうせつ)百物語」で直木賞受賞。...
きょう‐し【姜詩】
中国、後漢の人。二十四孝の一人。妻と協力して病母に仕え、母の好物の魚を苦労して求めていたが、ある時、家のそばから泉が湧き出し、鯉(こい)がおどり出てきたと伝えられる。
きょう‐じちん【龔自珍】
[1792〜1841]中国、清の学者。仁和(浙江(せっこう)省)の人。字(あざな)は璱人(しつじん)。号は定盦(ていあん)。訓詁(くんこ)・音韻・文字学・蒙古語・梵語を研究。また、公羊(くよう)...
きょうたい【暁台】
⇒加藤暁台(かとうきょうたい)
きょうとうみ【喬答弥】
《(梵)Gautamī》釈迦(しゃか)族の女子の姓。特に釈迦牟尼の叔母の摩訶波闍波提(まかはじゃばだい)をさす。生母の麻耶夫人(まやぶにん)が出産後7日目に死んだのち、代わって釈迦を養育した。憍...
きょうどんみ【憍曇弥】
⇒喬答弥(きょうとうみ)
きょうにょ【教如】
[1558〜1614]安土桃山時代の浄土真宗の僧。大坂の人。諱(いみな)は光寿。顕如(けんにょ)の長男。石山の合戦で織田信長と戦い、父の死後に本願寺12世を継いだが豊臣秀吉の命で隠退。徳川家康の...
きょう‐まちこ【京マチ子】
[1924〜2019]女優。大阪の生まれ。本名、矢野元子(やのもとこ)。「羅生門」「雨月物語」「地獄門」などの出演作が相次いで国際的な映画賞を受賞。後年は舞台やテレビドラマでも活躍した。
きょ‐えん【許遠】
[709〜757]中国、唐代の武将。安史の乱のとき睢陽(すいよう)太守となり、安禄山の大軍の攻囲に屈せず戦ったが、捕らえられて殺された。
きょくさんじん【曲山人】
[?〜1836ころ]江戸後期の人情本作者。江戸の人。本名、仙吉。別号、三文舎自楽・司馬山人など。下層町民の風俗・生活を活写し、「仮名文章娘節用(かなまじりむすめせつよう)」で、人情本流行をもたら...
きょくてい‐ばきん【曲亭馬琴】
[1767〜1848]江戸後期の読本作者。江戸の人。本姓は滝沢。名は興邦(おきくに)。別号、大栄山人・著作堂。山東京伝に師事して黄表紙「尽用而二分狂言(つかいはたしてにぶきょうげん)」を発表。以...
きょ‐こう【許衡】
[1209〜1281]中国、元の学者。新鄭(河南省)の人。字(あざな)は仲平。号は魯斎(ろさい)。元代を代表する朱子学者。著「魯斎心法」「許文正公遺書」。
きょ‐こうへい【許広平】
[1898〜1968]中国の婦人運動家。番禺(広東省)の人。魯迅(ろじん)の妻。魯迅の死後「魯迅全集」を刊行。中華人民共和国成立後は全国婦女連合会副主席として活躍。魯迅との往復書簡集「両地書」は...
きょ‐こん【許渾】
中国、唐の政治家・詩人。丹陽(江蘇省)の人。字(あざな)は仲晦(ちゅうかい)・用晦(ようかい)。監察御史・虞部(ぐぶ)員外郎・刺史などを歴任。登楼懐古の作が多く、特に七言律詩にすぐれた。生没年未詳。
きょし【虚子】
⇒高浜虚子(たかはまきょし)
きょ‐しん【許慎】
中国、後漢の学者。召陵(河南省)の人。字(あざな)は叔重。経書に通じ、儒教経典の諸解釈を比較検討した「五経異義」や、中国文字学の基をなす「説文解字」を著した。生没年未詳。
きょねん【巨然】
中国、五代南唐・宋初の画家。江寧(江蘇省)の人。師の董源(とうげん)とともに南宗画の祖とされ、「董巨」と並称される。生没年未詳。
きょらい【去来】
⇒向井去来(むかいきょらい)
きょろく【許六】
⇒森川許六(もりかわきょろく)
きようら‐けいご【清浦奎吾】
[1850〜1942]政治家。熊本の生まれ。旧刑事訴訟法・保安条例の制定に参画。第二次山県内閣の法相として治安警察法を制定。大正13年(1924)首相に就任したが、護憲三派の攻撃で総辞職。
きよおか‐たかゆき【清岡卓行】
[1922〜2006]小説家・詩人。中国大連の生まれ。大連を追想した「アカシヤの大連」で芥川賞受賞。他に小説「海の瞳」「マロニエの花が言った」、詩集「日常」「パリの五月に」など。芸術院会員。
きよかわ‐はちろう【清川八郎】
[1830〜1863]幕末の志士。庄内藩の郷士の子。はじめ尊王攘夷運動に参加したが、寺田屋事件に失望して幕府の浪士組結成に参加。近藤勇らと対立して暗殺された。
きよさわ‐きよし【清沢洌】
[1890〜1945]ジャーナリスト。長野の生まれ。米国留学ののち朝日新聞の記者などを経て、フリーの評論家となる。反軍国主義の立場に立ち、自由主義者として外交・政治評論に活躍。著作に「日本外交史...
きよざわ‐まんし【清沢満之】
[1863〜1903]真宗大谷派の僧。愛知の生まれ。幼名、満之助。浩々洞(こうこうどう)を結成して雑誌「精神界」を発刊し、絶対的精神主義を唱導した。大谷大学初代学長を務めた。
キヨソーネ【Edoardo Chiossone】
[1832〜1898]イタリアの版画家。明治8年(1875)大蔵省の招きで来日。紙幣・郵便切手などの原版や各種版画技法による肖像画を制作。明治天皇・西郷隆盛らの肖像がある。キヨソネ。