ながい‐うた【長井雅楽】
[1819〜1863]江戸末期の長州藩士。名は時庸(ときつね)。開国・公武合体を建言して藩是として採用されたが、尊攘派の台頭により失脚、切腹を命ぜられた。
ながい‐うんぺい【長井雲坪】
[1833〜1899]江戸末期・明治の文人画家。越後の生まれ。名は元。通称、元次郎。水墨山水画にすぐれた。
ながい‐かふう【永井荷風】
[1879〜1959]小説家。東京の生まれ。本名、壮吉。広津柳浪に師事、ゾラの影響を受けて「地獄の花」を発表。アメリカ・フランス遊学後、「あめりか物語」「ふらんす物語」や「すみだ川」などを執筆、...
ながい‐さやこ【永井紗耶子】
[1977〜 ]小説家。静岡の生まれ。平成22年(2010)「絡繰(からく)り心中」で小学館文庫小説賞を受賞し小説家デビュー。江戸時代を舞台にしたミステリー小説を中心に活躍し、令和5年(2023...
ながい‐たつお【永井竜男】
[1904〜1990]小説家。東京の生まれ。人情の機微に触れた作風で知られ、短編に本領を発揮した。文化勲章受章。作「朝霧」「コチャバンバ行き」「秋」など。
ながい‐なおむね【永井尚志】
[1816〜1891]幕末期の幕臣、維新期の官吏。三河奥殿藩主松平乗尹(まつだいらのりただ)の子。名は「なおゆき」とも。旗本永井尚徳の養子となり、長崎海軍伝習所総督、初代外国奉行、初代軍艦奉行を...
ながい‐ひょうすけ【長井兵助】
江戸時代の歯医者。代々浅草蔵前に住み、歯の治療のかたわら大道で居合抜きを見せて人を集め、家伝の歯磨きや陣中膏蟇(がま)の油を売った。
ながい‐みちこ【永井路子】
[1925〜2023]小説家。東京の生まれ。本名、黒板拡子(くろいたひろこ)。正確な時代考証と鋭い現代的感覚を併せ持つ歴史小説で、多くの読者を得る。「炎環」で直木賞受賞。他に「雲と風と」「北条政...
ながい‐りゅうたろう【永井柳太郎】
[1881〜1944]政治家。石川の生まれ。早大教授。雑誌「新日本」主筆。憲政会から代議士となり、のち立憲民政党。拓相・逓相・鉄道相を歴任。雄弁家で知られた。
ながお‐かげとら【長尾景虎】
⇒上杉謙信(うえすぎけんしん)
ながおか‐はんたろう【長岡半太郎】
[1865〜1950]物理学者。長崎の生まれ。ドイツでヘルムホルツらに学ぶ。明治36年(1903)土星型原子模型を発表。また地震波の伝播などの研究に業績を残した。阪大総長・学士院長などを歴任。文...
ながくぼ‐せきすい【長久保赤水】
[1717〜1801]江戸中期の地理学者。常陸(ひたち)の人。名は玄珠。水戸藩の侍講となり、「大日本史」地理志の編纂(へんさん)に加わる。「日本輿地路程全図」などの地図を作成した。
ながさき‐たかすけ【長崎高資】
[?〜1333]鎌倉後期の武将。執権北条氏の御内人。北条高時のとき内管領となり実権を握ったが、失政から政治混乱を起こした。新田義貞の鎌倉攻めに敗れて自殺。
ながさわ‐ろせつ【長沢蘆雪】
[1754〜1799]江戸中期の画家。山城の人。名は政勝、または魚(ぎょ)。字(あざな)は氷計。円山応挙(まるやまおうきょ)の門下。奇抜な構図と奔放な筆致で障壁画を多く残した。作、厳島神社の絵馬...
ながしま‐ゆう【長嶋有】
[1972〜 ]小説家・俳人。埼玉の生まれ。俳号は肩甲。「猛スピードで母は」で芥川賞受賞。他に小説「サイドカーに犬」「夕子ちゃんの近道」、句集「月に行く」など。
ながそね‐こてつ【長曽禰虎徹】
⇒虎徹(こてつ)
ながた‐ぜんきち【永田善吉】
亜欧堂田善(あおうどうでんぜん)の本名。
ながた‐てつざん【永田鉄山】
[1884〜1935]陸軍軍人。長野の生まれ。第一次大戦後、国家総力戦体制を推進。統制派の中心人物。軍務局長のとき皇道派の相沢三郎中佐に斬殺された。→相沢事件
ながた‐とくほん【永田徳本】
[1513?〜1630?]戦国時代から江戸初期の医者。三河の人といわれる。号、知足斎。各地を流浪したが、比較的長く甲斐の武田信虎に仕えた。著「医之弁」など。長田徳本。
ながた‐ひでお【長田秀雄】
[1885〜1949]詩人・劇作家。東京の生まれ。幹彦の兄。「明星」「スバル」に参加。自由劇場の発足とともに新劇運動に加わり、史劇で新分野を開いた。戯曲「歓楽の鬼」「大仏開眼」など。
ながた‐まさいち【永田雅一】
[1906〜1985]映画製作者。京都の生まれ。昭和22年(1947)大映社長となり、ベネチア国際映画祭で作品賞を受賞した「羅生門」などを製作。また、大映スターズを結成しプロ野球に進出、同28年...
ながた‐みきひこ【長田幹彦】
[1887〜1964]小説家。東京の生まれ。秀雄の弟。「明星」「スバル」に参加。小説「澪(みお)」「零落」で流行作家となった。また、「祇園小唄」などの歌謡曲の作詞者としても有名。
ながつか‐たかし【長塚節】
[1879〜1915]歌人・小説家。茨城の生まれ。正岡子規に師事、「アララギ」の代表的歌人となり、短歌・写生文を発表。長編小説「土」、歌集「鍼(はり)の如く」などがある。
ながぬま‐もりよし【長沼守敬】
[1857〜1942]彫刻家。岩手の生まれ。明治美術会の創設に参加。日本近代彫刻の基礎づくりに尽力した。
なが‐の‐おきまろ【長奥麻呂】
7世紀ころの万葉歌人。名は意吉麻呂・興麻呂とも書く。万葉集に短歌14首を残す。生没年未詳。
ながの‐おさみ【永野修身】
[1880〜1947]軍人。海軍大将・元帥。高知の生まれ。ロンドン軍縮会議首席代表・海相・連合艦隊司令長官・軍令部総長などを歴任。第二次大戦後、戦犯に指名され、裁判中に病没。
ながみち【長道】
[1633〜1685]江戸前期の刀工。会津の人。通称、藤四郎。初め三好道長と称したが、陸奥大掾(むつのだいじょう)を受領して三善長道と改名。
ながみつ【長光】
鎌倉中期から後期の刀工。備前の人。光忠の子。足利将軍の宝刀「大般若長光」ほか多くの名刀を作り、長船(おさふね)派の名声を確立。生没年未詳。
ながや‐おう【長屋王】
[684〜729]奈良前期の政治家。天武天皇の孫。高市皇子の子。聖武天皇のもとで左大臣となり、藤原氏を抑えて皇親政治を推進したが、讒言(ざんげん)により、自殺に追い込まれた。
ながよし【長吉】
室町後期の刀工。山城の人。刀身彫刻にすぐれ、槍も作った。生没年未詳。
ながよ‐せんさい【長与専斎】
[1838〜1902]医者。肥前の生まれ。緒方洪庵に師事。長崎でポンペに西洋医学を学び、のち長崎医学校長となる。岩倉遣欧使節に随行し、帰国後、文部省医務局長・東京医学校長を歴任し、衛生行政を確立。
ながよ‐またろう【長与又郎】
[1878〜1941]医学者。東京の生まれ。専斎の三男。ドイツに留学。恙虫(つつがむし)病リケッチアの発見者の一人。心臓・肝臓の病理学の権威。東大総長などを歴任。
ながよ‐よしろう【長与善郎】
[1888〜1961]小説家・劇作家。東京の生まれ。専斎の五男。「白樺」同人。個性の葛藤を描いた作品が多い。小説「青銅の基督」「竹沢先生と云ふ人」、戯曲「項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)」、自...
ながわ‐かめすけ【奈河亀輔】
江戸中期の歌舞伎狂言作者。初世。奈良の人。並木正三の門人で、安永・天明(1772〜1789)のころに京坂で活躍。代表作「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」「伊賀越乗掛合羽(いがごえのりかけがっ...