あさい‐ちゅう【浅井忠】
[1856〜1907]洋画家。江戸の生まれ。フォンタネージに師事。明治美術会を創立。褐色を主調とした穏和な写実主義の作風を示す。フランス留学から帰国後は京都に住み、後進の指導に尽力。
あさい‐ながまさ【浅井長政】
[1545〜1573]戦国時代の武将。近江(おうみ)小谷城主。織田信長の妹お市を妻として織田家と同盟を結んだが、のち信長と対立。元亀元年(1570)姉川の戦いに敗れ、さらに本拠の小谷城を攻められ...
あさい‐まかて【朝井まかて】
[1959〜 ]小説家。大阪の生まれ。コピーライターを経て作家となる。明治の歌人、中島歌子の生涯を描いた「恋歌(れんか)」で直木賞受賞。他に「実さえ花さえ」など。
あさい‐りょう【朝井リョウ】
[1989〜 ]小説家。岐阜の生まれ。本名、佐々井遼。大学在学中に「桐島(きりしま)、部活やめるってよ」でデビュー。「何者」で直木賞受賞。他に「もういちど生まれる」「少女は卒業しない」など。
あさい‐りょうい【浅井了意】
[1612ころ〜1691]江戸前期の仮名草子作者。武士から浄土真宗の僧となった。号は瓢水子、松雲。著作に「御伽婢子(おとぎぼうこ)」「狗張子(いぬはりこ)」「東海道名所記」など。
あさか‐ごんさい【安積艮斎】
[1791〜1861]江戸後期の儒学者。別号、見山楼。岩代(いわしろ)の人。佐藤一斎・林述斎に学び、のち昌平黌(しょうへいこう)教授。著「艮斎文略」「見山楼詩集」など。
あさか‐たんぱく【安積澹泊】
[1656〜1738]江戸中期の儒学者。名は覚(さとる)。水戸藩士。彰考館総裁として「大日本史」の編纂(へんさん)に従事。主著「大日本史賛藪(さんそう)」。
あさか‐の‐みや【朝香宮】
旧宮家の一。明治39年(1906)久邇宮朝彦(くにのみやあさひこ)親王の第八王子鳩彦(やすひこ)王が創立。昭和22年(1947)宮号廃止。
あさかわ‐かんいち【朝河貫一】
[1873〜1948]歴史学者。福島の生まれ。東京専門学校卒。イェール大学教授。日本とヨーロッパを比較した封建制度史の研究で業績をあげた。著作「入来文書(The Documents of Iri...
あさかわ‐まき【浅川マキ】
[1942〜2010]歌手。石川の生まれ。寺山修司の舞台に出演し、高い評価を得る。ジャズやブルースなどの影響を受けた独特の歌唱と黒い衣装で「アングラの女王」と称された。代表作「かもめ」「夜が明け...
あさくら‐たかかげ【朝倉孝景】
[1428〜1481]室町中期の武将。敏景(としかげ)ともいう。斯波(しば)氏に仕えていたが、内紛に乗じて越前を領し、一乗谷(いちじょうだに)に築城。応仁の乱で斯波氏に代わって越前守護となった。
あさくら‐としかげ【朝倉敏景】
⇒朝倉孝景(あさくらたかかげ)
あさくら‐ふみお【朝倉文夫】
[1883〜1964]彫刻家。大分の生まれ。官展で活躍。写実主義の作品をつくる。文化勲章受章。
あさくら‐よしかげ【朝倉義景】
[1533〜1573]戦国時代の武将。元亀元年(1570)浅井氏とともに、近江(おうみ)姉川で織田信長と戦って敗れ、のち、居城一乗谷で自刃。
あさ‐たいし【阿佐太子】
百済(くだら)の王子。推古天皇5年(597)来朝し、聖徳太子に会うや救世(くせ)観音の化身であると合掌したと伝えられる。
あさだ‐ごうりゅう【麻田剛立】
[1734〜1799]江戸中期の天文学者。豊後(ぶんご)の人。初め医学を学び、のち大坂で暦学を研究。ケプラーの法則にも通じた。
あさだ‐じろう【浅田次郎】
[1951〜 ]小説家。東京の生まれ。本名、岩戸康次郎。自衛隊などさまざまな職業を経て作家となる。ピカレスク小説、歴史小説など多彩な作風で人気を博す。「鉄道員(ぽっぽや)」で直木賞受賞。他に「地...
あさだ‐そうはく【浅田宗伯】
[1815〜1894] 幕末・明治の漢方医。信濃の人。名は惟常(これつね)。幕府の奥医師、維新後は東宮侍医。せき止めの浅田飴(あさだあめ)の創始者。
あさだ‐てつや【阿佐田哲也】
⇒色川武大(いろかわたけひろ)
アサニャ【Manuel Azaña y Díaz】
[1880〜1940]スペインの政治家・文学者。1931年、共和党左派の指導者として共和制樹立に参加、首相として諸改革を行った。1936年の人民戦線の勝利により再び首相、次いで大統領となったが、...
あさぬま‐いねじろう【浅沼稲次郎】
[1898〜1960]社会運動家・政治家。東京三宅島の生まれ。労農運動に活躍し、昭和35年(1960)日本社会党委員長に就任。同年10月、日比谷公会堂で立会演説中に右翼少年に刺殺された。著「わが...
あさの‐そういちろう【浅野総一郎】
[1848〜1930]実業家。富山の生まれ。渋沢栄一の助力を得て官営深川セメント工場の払い下げを受け、浅野セメントを設立。海運・炭鉱・造船など事業を多角化し、浅野財閥を築いた。
あさの‐ながこと【浅野長勲】
[1842〜1937]幕末・維新期の安芸広島藩主。薩長両藩と討幕挙兵の盟約を結び、大政奉還運動にも参加。維新後、議定・参与を経て元老院議官・イタリア公使などを歴任。
あさの‐ながのり【浅野長矩】
[1667〜1701]江戸中期の播磨(はりま)国赤穂(あこう)藩主。内匠頭(たくみのかみ)。元禄14年(1701)3月14日、勅使接待役となったが、吉良義央(きらよしなか)を江戸城中で傷つけたた...
あさの‐ながまさ【浅野長政】
[1547〜1611]安土桃山時代の武将。はじめ織田信長に仕え、のち豊臣秀吉に重用されて甲斐(かい)22万石を領し、五奉行の一人となる。関ヶ原の戦いには徳川方に属した。
あさの‐よしなが【浅野幸長】
[1576〜1613]江戸初期の武将。長政の子。はじめ父とともに豊臣秀吉に仕えたが、関ヶ原の戦いには徳川方に属し、功により紀伊37万石を領した。
あさひこ‐しんのう【朝彦親王】
[1824〜1891]江戸末期から明治時代の皇族。粟田宮・中川宮などと称した。公武合体派として文久3年(1863)の政変の中心となり、明治維新後は久邇宮(くにのみや)と改称して伊勢神宮祭主となっ...
あさひ‐しょうぐん【朝日将軍】
源義仲(みなもとのよしなか)の異称。
あさひな‐あき【朝比奈秋】
[1981〜 ]医師・小説家。京都の生まれ。医師として勤務しながら小説を執筆。令和3年(2021)「塩の道」で林芙美子文学賞を受賞し、小説家デビュー。「植物少女」で三島賞を、「あなたの燃える左手...
あさひな‐たかし【朝比奈隆】
[1908〜2001]指揮者。東京の生まれ。昭和15年(1940)新交響楽団(現NHK交響楽団)を指揮してデビュー。昭和22年(1947)関西交響楽団(現大阪フィルハーモニー交響楽団)を創立、常...
あさひな‐ちせん【朝比奈知泉】
[1862〜1939]政治評論家。新聞記者。茨城の生まれ。「東京日日新聞」の主筆として活躍。条約改正、遼東(りょうとう)半島還付問題などで政府側を代弁した。
あさひな‐やすひこ【朝比奈泰彦】
[1881〜1975]薬学者。東京の生まれ。欧州に留学。地衣類の成分など、植物化学・生薬学の分野の独創的な研究で業績をあげた。文化勲章受章。著「地衣類」など。
あさひな‐よしひで【朝比奈義秀】
鎌倉初期の武将。和田義盛の子。建保元年(1213)父とともに北条氏と戦い、安房(あわ)に敗走。豪勇で知られる。生没年未詳。朝比奈三郎。
あさぶき‐まりこ【朝吹真理子】
[1984〜 ]小説家。東京の生まれ。慶應義塾大学在学中に「流跡」を発表し作家デビュー。「きことわ」で芥川賞受賞。
あさみ‐けいさい【浅見絅斎】
[1652〜1712]江戸中期の儒学者。近江(おうみ)の人。名は安正。別号、望楠楼。山崎闇斎に学び、佐藤直方・三宅尚斎とともに崎門(きもん)三傑の一人。勤王を唱え、著書「靖献遺言(せいけんいげん...
あさやま‐にちじょう【朝山日乗】
⇒日乗(にちじょう)
あさり‐けいた【浅利慶太】
[1933〜2018]演出家。東京の生まれ。昭和28年(1953)劇団四季を結成。ミュージカル「キャッツ」のロングラン公演を成功させるなど、日本におけるミュージカル人気の定着に尽力。長野オリンピ...