ノア【Noah】
旧約聖書の創世記にある洪水物語の主人公。最初の人アダムから10代目にあたり、正義の人と神に認められていた。
ノイマン【Franz Ernst Neumann】
[1798〜1895]ドイツの物理学者。固体のモル比熱に関するノイマン‐コップの法則、電磁誘導に関するノイマンの法則を立てた。結晶光学なども研究。
ノイマン【Johann Ludwig von Neumann】
[1903〜1957]米国の数学者。ハンガリー生まれ。ヒルベルト空間論を展開して量子力学を数学的に基礎づけ、第二次大戦後は電子計算機論・数理経済学・ゲームの理論を研究。ジョン=フォン=ノイマン。...
ノイラート【Otto Neurath】
[1882〜1945]オーストリアの哲学者。論理実証主義の立場に立ち、ウィーン学団の創立メンバーとして運動を展開した。のち、英国に亡命し、客死した。著「統一科学と心理学」「経験的社会学」など。
のうあみ【能阿弥】
[1397〜1471]室町中期の画家・連歌師。阿弥派の祖で、三阿弥の一人。真能とも称した。号、秀峰。将軍足利義教・義政に仕えた同朋衆で、水墨画・連歌・花道・香道のほか、唐物の鑑定や屋敷飾りなどで...
のういん【能因】
[988〜?]平安中期の歌人。俗名、橘永愷(たちばなのながやす)。藤原長能(ふじわらのながよし)に和歌を学ぶ。初め文章生(もんじょうしょう)となったが、のち出家。高貴の人の邸に出入りし、専門歌人...
のうにん【能仁/能忍】
「能仁寂黙」の略。
のうにん‐じゃくもく【能仁寂黙】
《(梵)Śākyā-muniの訳》釈迦牟尼(しゃかむに)のこと。
ノエル‐ベーカー【Philip John Noel-Baker】
[1889〜1982]英国の政治家・平和運動家。軍縮・反核を唱えて、平和運動を推進した。1959年ノーベル平和賞受賞。著「軍備競争」など。
のがみ‐とよいちろう【野上豊一郎】
[1883〜1950]英文学者・能楽研究家。大分の生まれ。号、臼川(きゅうせん)。弥生子の夫。夏目漱石の門下。能の研究に新分野を開き、また、その海外紹介に努めた。著「能」「能の再生」など。
のがみ‐やえこ【野上弥生子】
[1885〜1985]小説家。大分の生まれ。本名、ヤエ。豊一郎の妻。夏目漱石の門下。「海神丸」で文壇的地位を確立、広い社会的視野と文化的教養主義を統一した作風を築いた。文化勲章受章。作「真知子」...
のぎ‐まれすけ【乃木希典】
[1849〜1912]軍人。陸軍大将。長州藩出身。西南戦争・日清戦争に出征。日露戦争では第三軍司令官として旅順を攻略。のち、学習院院長。明治天皇の死に際し、妻とともに殉死。
のぐち‐いさむ【野口勇】
⇒イサムノグチ
のぐち‐うじょう【野口雨情】
[1882〜1945]詩人。茨城の生まれ。本名、英吉。大正中期、全国に歌謡行脚し、民謡・童謡の普及に尽力。詩集「都会と田園」「沙上の夢」、童謡集「十五夜お月さん」、民謡集「波浮(はぶ)の港」など。
のぐち‐かねすけ【野口兼資】
[1879〜1953]能楽師。シテ方宝生流。愛知の生まれ。16世宝生九郎(知栄)の高弟。幽玄な芸風で、松本長(まつもとながし)と並ぶ名人といわれた。
のぐち‐したがう【野口遵】
[1873〜1944]実業家。石川の生まれ。日窒(にっちつ)コンツェルンの創立者。日本窒素肥料を設立し、カーバイド・合成アンモニアなどの製造で成功を収める。のち朝鮮にも進出し、一大コンツェルンを形成。
のぐち‐ひでよ【野口英世】
[1876〜1928]細菌学者。福島の生まれ。幼名、清作。伝染病研究所に入り、北里柴三郎に師事。明治33年(1900)渡米し、蛇毒や梅毒スピロヘータを研究。ガーナのアクラで黄熱病研究中に感染して病没。
のぐち‐ふじお【野口冨士男】
[1911〜1993]小説家。東京の生まれ。本姓、平井。昭和15年(1940)小説「風の系譜」を発表。その後、徳田秋声に傾倒し、評伝「徳田秋声伝」で毎日芸術賞受賞。他に小説「なぎの葉考」「かくて...
のぐち‐やたろう【野口弥太郎】
[1899〜1976]洋画家。東京の生まれ。二科会を経て独立美術協会会員。芸術院会員。川端画学校に学んだのち、渡仏してサロンドートンヌに出品。「那智の滝」で芸術選奨。他の作品に「セビラの行列」など。
のぐち‐よねじろう【野口米次郎】
[1875〜1947]詩人。愛知の生まれ。米英に滞在中、英文詩集を刊行し、ヨネ=ノグチの名で知られる。帰国後、伝統芸術に心酔し、多くの評論を書いた。詩集「二重国籍者の詩」「林檎一つ落つ」など。
のさか‐あきゆき【野坂昭如】
[1930〜2015]小説家。神奈川の生まれ。コント作家、CMソング作詞家を経て本格的執筆活動に入る。自らを「焼け跡闇市派」と呼び、戯作風の饒舌体(じょうぜつたい)で戦争の悲惨さや人間の内面を描...
のさか‐さんぞう【野坂参三】
[1892〜1993]社会運動家・政治家。山口の生まれ。衆議院議員、参議院議員、共産党中央委員会議長。大正11年(1922)日本共産党創立時に入党。昭和6年(1931)第三インターナショナルへ派...
ノサック【Hans Erich Nossack】
[1901〜1977]ドイツの小説家。シュールレアリスム的な幻想世界を描く。作「おそくとも11月には」「弟」「死神とのインタビュー」「幸福な人間」など。
のざわ‐ぼんちょう【野沢凡兆】
[?〜1714]江戸中期の俳人。金沢の人。姓は宮城・宮部などの諸説がある。名は允昌か。京都で医師を業とした。芭蕉晩年の門人で、「猿蓑」編者の一人。
のじま‐やすぞう【野島康三】
[1889〜1964]写真家。埼玉の生まれ。昭和7年(1932)木村伊兵衛らと写真雑誌「光画」を創刊。新興写真運動を展開し、優れたヌード・肖像作品を残した。
ノストラダムス【Nostradamus】
[1503〜1566]フランスの医師・占星術師。1555年に著した占星術に基づく長大な予言詩「諸世紀」によって名声を博した。
のだ‐せいぞう【野田誠三】
[1895〜1978]実業家。兵庫の生まれ。京都帝大卒業後、阪神電鉄に入社。大正12年(1923)から甲子園球場の設計工事責任者となる。昭和26年(1951)には同社の社長となり、阪神タイガース...
のだ‐よしひこ【野田佳彦】
[1957〜 ]政治家。千葉の生まれ。早稲田大学卒業後、松下政経塾に入塾。昭和62年(1987)千葉県議となる。平成4年(1992)日本新党結党に参加し衆院選に当選。その後、民主党に加わり平成2...
のち‐の‐ちゅうしょおう【後中書王】
⇒具平(ともひら)親王
ノックス【John Knox】
[1515ころ〜1572]スコットランドの宗教改革者。カルバンの影響を受け、スコットランドに改革派教会を設立。カトリックの女王メアリ=スチュアートを批判し、激しく対立した。
ノ‐テウ【盧泰愚】
[1932〜2021]韓国の軍人、政治家。第13代大統領。慶尚北道出身。1955年陸軍士官学校を卒業。80年全斗煥の後を受け軍保安司令官に就任し、翌年には政界入りした。88年から第13代大統領を...
のなか‐けんざん【野中兼山】
[1615〜1664]江戸初期の政治家・儒学者。名は良継。谷時中に朱子学を学び、土佐藩家老として藩政の確立に尽力。新田開発・殖産興業・土木工事などに功績が大きかったが、中傷により隠退。著「兼山遺...
のなみ‐あさ【乃南アサ】
[1960〜 ]小説家。東京の生まれ。本名、矢沢朝子。女性刑事を主人公にした推理小説で若い読者層を得る。「凍える牙(きば)」で直木賞受賞。他に「幸福な朝食」「花盗人」「団欒(だんらん)」など。
ののぐち‐たかまさ【野之口隆正】
⇒大国隆正(おおくにたかまさ)
ののぐち‐りゅうほ【野々口立圃】
[1595〜1669]江戸前期の俳人。京都の人。名は親重(ちかしげ)。雛人形屋を営み、雛屋と称した。連歌・和歌に長じ、俳諧を松永貞徳に学んだが、のち貞徳に対抗して一派を開いた。著「はなひ草」、句...
ののむら‐にんせい【野々村仁清】
江戸初期の陶工。丹波の人。通称、清右衛門。京都御室(おむろ)の仁和寺(にんなじ)門前に窯を築いた。優雅な作風で、蒔絵(まきえ)の趣を応用した色絵陶器を得意とした。京焼の大成者ともされる。生没年未詳。
ノバーリス【Novalis】
[1772〜1801]ドイツの詩人・小説家。本名、フリードリヒ=フォン=ハルデンベルク(Friedrich von Hardenberg)。前期ロマン派の代表者。宇宙万有を統一的なものとして認識...
ノビコフ【Nikolay Ivanovich Novikov】
[1744〜1818]ロシアの批評家・ジャーナリスト。風刺雑誌を刊行し、農奴制の批判など広範な啓蒙(けいもう)活動を行った。
ノビレ【Umberto Nobile】
[1885〜1978]イタリアの軍人・探検家。飛行船ノルゲ号を設計し、1926年アムンゼンらとともに北極横断飛行に成功した。
のぶいえ【信家】
桃山時代の鐔工(たんこう)。鉄の鐔(つば)に毛彫りの文様やその題目、兵法の歌などを刻し、金家(かねいえ)と並ぶ名工といわれた。甲冑師(かっちゅうし)明珍派の名工信家とは別人とされる。生没年未詳。
のぶとき‐きよし【信時潔】
[1887〜1965]作曲家。大阪の生まれ。ドイツに留学し、ゲオルク=シューマンに師事。作品に「海行かば」など。
のぶふさ【信房】
鎌倉前期の刀工。備前の人。後鳥羽院番鍛冶をつとめて延房とも銘した。同名の刀工が数名いる。生没年未詳。
ノベール【Jean Georges Noverre】
[1727〜1810]フランスの舞踊家・振付師。仮面を排し、パントマイムの技法をバレエに導入するなど改革に努めた。
のぼりかわ‐せいじん【登川誠仁】
[1932〜2013]民謡歌手。兵庫の生まれ。沖縄島に育ち、芝居の地方(じかた)を務めながら琉球民謡を学ぶ。三線(さんしん)の早弾きの名手として知られた。
のま‐せいじ【野間清治】
[1878〜1938]出版人。群馬の生まれ。教員を経て、明治42年(1909)大日本雄弁会を設立し、次いで講談社を設立。「キング」「講談倶楽部」「少年倶楽部」「婦人倶楽部」などの大衆雑誌や書籍を...
のま‐ひろし【野間宏】
[1915〜1991]小説家。兵庫の生まれ。戦時下の青春と一青年の自己完成への模索を描いた「暗い絵」で戦後派として認められ、以後、旺盛な筆力で問題作を発表。また、文学の国際交流にも尽力。作「真空...
のみ‐の‐すくね【野見宿禰】
日本の伝説上の人物。天穂日命(あめのほひのみこと)の子孫。垂仁天皇の命により、当麻蹴速(たいまのけはや)と力を争って勝ち、相撲取りの祖とされる。また、皇后の死に際し、殉死の代わりに陵墓に埴輪(は...
ノ‐ムヒョン【盧武鉉】
[1946〜2009]韓国の第16代大統領。在任2003〜2008。慶尚南道出身。判事・弁護士を経て、1988年国会議員に初当選。2000年海洋水産部長(大臣)。2002年インターネットを通じた...
のむら‐きちさぶろう【野村吉三郎】
[1877〜1964]海軍軍人・外交官。和歌山の生まれ。軍令部次長・鎮守府司令長官・外相などを経て駐米大使。太平洋戦争開戦まで日米交渉にあたった。
のむら‐こどう【野村胡堂】
[1882〜1963]小説家・音楽評論家。岩手の生まれ。本名、長一。「銭形平次捕物控」などで大衆文学の新生面を開く一方、「あらえびす」の筆名で「ロマン派の音楽」なども執筆。