ベアトリーチェ【Portinari Beatrice】
[1266〜1290]イタリアの詩人ダンテの恋人。フィレンツェ生まれ。ダンテが終生の理想とした女性で、「新生」「神曲」などを創作する原動力となった。
べいあん【米庵】
⇒市河米庵(いちかわべいあん)
ベイシー【Count Basie】
[1904〜1984]米国のジャズピアニスト・バンドリーダー。本名、ウィリアム=ベイシー(William Basie)。黒人の間に生まれたジャズを白人社会にも広め、エリントンと並んでスイングジャ...
べい‐ふつ【米芾】
[1051〜1107]中国、北宋の書家・画家。襄陽(じょうよう)(湖北省)の人。字(あざな)は元章(げんしょう)。号、鹿門居士(ろくもんこじ)など。息子の米友仁に対し、大米という。書は王羲之(お...
べい‐ゆうじん【米友仁】
[1072〜1151]中国、北宋末・南宋初の画家・書家。襄陽(じょうよう)(湖北省)の人。字(あざな)は元暉(げんき)。号、懶拙道人(らんせつどうじん)など。父米芾(べいふつ)を大米というのに対...
ベクレル【Antoine Henri Becquerel】
[1852〜1908]フランスの物理学者。ウランの自然放射能を発見し、キュリー夫妻のラジウム発見の手がかりをつくった。1903年ノーベル物理学賞受賞。
ベケット【Samuel Beckett】
[1906〜1989]フランスの小説家・劇作家。アイルランド生まれ。ヌーボーロマンの先駆者とされ、前衛劇の分野でも大きな足跡を残した。1969年ノーベル文学賞受賞。小説「モロイ」、戯曲「ゴドーを...
ベケット【Thomas Becket】
[1118ころ〜1170]英国の聖職者。カンタベリー大司教。王権の強化を図るヘンリー2世の宗教政策と対立し、大聖堂内で暗殺された。
ベサリウス【Andreas Vesalius】
[1514〜1564]ベルギーの解剖学者。人体解剖を行い、権威とされていたガレノスの説の誤りを指摘、近代解剖学の基礎を築いた。著「人体の構造に関する七つの本(ファブリカ)」。
ベスプッチ【Amerigo Vespucci】
[1454〜1512]イタリアの航海者・商人。1499年からポルトガル王の援助による2回の航海で、南米大陸をマゼラン海峡まで南下し、新大陸であることを確信。彼のラテン名アメリクスにちなみ、アメリ...
ベゾス【Jeffrey Preston Bezos】
[1964〜 ]米国の実業家。金融アナリストなどを経て、1995年にアマゾンドットコムを創業。CEO(最高経営責任者)として同社を率い、アマゾンキンドルなどの商品を送り出した。宇宙開発企業を設立...
ベッカリーア【Cesare Bonesana Beccaria】
[1738〜1794]イタリアの法学者。啓蒙思想の影響を受けて、罪刑法定主義・死刑廃止・拷問禁止などを主張。近代刑法学の先駆者とされる。著「犯罪と刑罰」。
ベッカー【Peter Emil Becker】
[1908〜2000]ドイツの神経学者・遺伝学者。X連鎖性筋ジストロフィーの研究で知られる。→ベッカー型筋ジストロフィー
ベックリン【Arnold Böcklin】
[1827〜1901]スイスの画家。すぐれた色彩感覚と詩的想像力で神話や幻想の世界を描いた。作「死の島」など。
ベッケル【Gustavo Adolfo Bécquer】
[1836〜1870]スペインの詩人。窮乏のうちに夭折(ようせつ)したが、死後に刊行された「叙情詩集」や、スペイン内外の説話に材をとった短編集「スペイン伝奇集」を残した。
べっしょ‐ながはる【別所長治】
[1558〜1580]戦国時代の武将。播磨三木城城主。織田信長の命による羽柴秀吉の中国攻めに抗戦、2年の籠城ののち城兵の助命を条件に投降、自害した。
ベッセマー【Henry Bessemer】
[1813〜1898]英国の冶金技術者。酸性転炉を発明、銑鉄から鋼鉄を安価に大量生産して製鉄業に革新をもたらした。他に植字機・活字鋳造機・水圧式鉄道ブレーキなどを発明。
ベッセル【Friedrich Wilhelm Bessel】
[1784〜1846]ドイツの天文学者。ケーニヒスベルク天文台初代台長。白鳥座61番星の、年周視差の測定に成功した。また、惑星運動の研究からベッセル関数を発見した。
ベッヒャー【Johannes Robert Becher】
[1891〜1958]ドイツの詩人。表現主義から出発し、反戦的な政治詩人として活躍。詩集「滅亡と勝利」、自伝小説「別れ」、評論「詩の擁護」など。
べつき‐しょうざえもん【戸次庄左衛門】
[?〜1652]江戸初期の軍学者。姓は別木とも書く。浪人仲間とともに、増上寺での徳川秀忠夫人の法要を機会に挙兵をはかったが、事前に発覚。浅草で磔(はりつけ)に処された。
べつやく‐みのる【別役実】
[1937〜2020]劇作家。満州の生まれ。広島の被爆者を描いた「象」で注目され、昭和43年(1968)には「マッチ売りの少女」「赤い鳥の居る風景」で岸田国士戯曲賞を受賞。その後も、日本の不条理...
ベドノルツ【Johannes Georg Bednorz】
[1950〜 ]スイスの実験物理学者。ドイツの生まれ。IBMチューリヒ研究所でK=A=ミュラーの超伝導研究に参加、銅酸化物の高温超伝導を発見した。1987年、ミュラーとともにノーベル物理学賞受賞。
ベナベンテ【Jacinto Benavente】
[1866〜1954]スペインの劇作家。上品な風刺で貴族や上流社会の退廃・偽善を批判した作品が多い。1922年ノーベル文学賞受賞。作「作られた利害」など。
ベネシュ【Edvard Beneš】
[1884〜1948]チェコスロバキアの政治家。第一次大戦中、国外で独立運動を指導し、独立後、外相・首相、1935年から大統領。1938年のミュンヘン会談後、英国へ亡命。1945年、再び大統領と...
ベネット【Enoch Arnold Bennett】
[1867〜1931]英国の小説家。写実主義的描写と英国風のユーモアで知られる。小説「老妻物語」など。
ベネディクト【Benedict】
ベネディクトゥスの英語名。
ベネディクト【Ruth Fulton Benedict】
[1887〜1948]米国の女性文化人類学者。文化とパーソナリティー研究で、個別文化の全体を類型学的に把握した。日本文化の研究書「菊と刀」で知られる。
ベネディクトゥス【Benedictus】
[480ころ〜547ころ]イタリア中部、ヌルシア生まれの修道者。529年ごろモンテカッシーノにベネディクト修道院を設け、西方教会における修道院制を創始した。ヌルシアの聖ベネディクトゥス。英語名、...
ベバン【Aneurin Bevan】
[1897〜1960]英国の政治家。労働党左派の指導者。アトリー労働党内閣の保健相・労働相を歴任、社会保障制度の充実に努めた。
ベブレン【Thorstein Bunde Veblen】
[1857〜1929]米国の経済学者・社会学者。経済制度の進化過程を追究・分析し、制度学派の創始者とされる。著「有閑階級の理論」「企業の理論」など。
ベラスケス【Diego Rodríguez de Silva y Velázquez】
[1599〜1660]スペインの画家。近代絵画の先駆をなす主知的な色彩法と深い人間観察により、肖像画を多く残した。作「女官たち」など。
ベランジェ【Pierre Jean de Béranger】
[1780〜1857]フランスの詩人。シャンソン作家として民衆の人気を集めた。作「古い旗」「老兵士」など。
ベリオ【Luciano Berio】
[1925〜2003]イタリアの作曲家。電子音楽などの作品を残し、イタリアの前衛音楽界をリードした。作「セクエンツァ」シリーズ、「シンフォニア」など。
ベリサリウス【Belisarius】
[500ころ〜565]東ローマ帝国の将軍。ユスティニアヌス1世に仕え、対ペルシア戦争やアフリカのバンダル征服、また、東ゴート征服に活躍。ベリサリオス。
ベリンスキー【Vissarion Grigor'evich Belinskiy】
[1811〜1848]ロシアの文芸批評家。ロシアにおけるリアリズム文学理論を確立し、のちのロシア文学の黄金時代を導いた。著「一八四七年のロシア文学概観」「ゴーゴリへの手紙」など。
ベリーニ【Bellini】
イタリア、ベネチア派の画家一家。父ヤコポ(Jacopo[1400ころ〜1470ころ])と二人の息子、兄ジェンティーレ(Gentile[1429ころ〜1507])および弟ジョバンニ(Giovann...
ベル【Alexander Graham Bell】
[1847〜1922]米国の発明家。英国生まれ。父とともに聾唖(ろうあ)者の教育に従事。1876年に磁石式電話を発明し、ベル電話会社を設立した。
ベル【Heinrich Böll】
[1917〜1985]ドイツの小説家。第二次大戦後、ドイツの戦後文学の指導的作家となった。反ファシズム・反軍国主義を表明。1972年ノーベル文学賞受賞。作「列車は定時に発車した」「アダムよ、おま...
ベルイマン【Ingmar Bergman】
[1918〜2007]スウェーデンの映画監督・舞台演出家。神の沈黙、愛と憎悪、生と死などをモチーフに名作を発表。作「野いちご」「叫びとささやき」「ファニーとアレクサンデル」。
ベルギリウス【Vergilius】
⇒ウェルギリウス
ベルク【Alban Berg】
[1885〜1935]オーストリアの作曲家。シェーンベルク・ウェーベルンと並ぶ十二音音楽の代表者で、叙情的な音楽を残した。作品にオペラ「ボツェック」、弦楽四重奏曲「叙情組曲」など。
ベルクソン【Henri Bergson】
[1859〜1941]フランスの哲学者。近代の自然科学的・機械的思考方法を克服、内的認識・哲学的直観の優位を説き、生命の流動性を重視する生の哲学を主張。1928年ノーベル文学賞受賞。著「創造的進...
ベルコール【Vercors】
[1902〜1991]フランスの小説家。本名、ジャン=ブリュレル(Jean Bruller)。挿絵画家であったが、第二次大戦中、対独抵抗文学の母体となった「深夜叢書」を刊行。小説「海の沈黙」はそ...
ベルジャーエフ【Nikolay Aleksandrovich Berdyaev】
[1874〜1948]ロシアの思想家。宗教的実存主義の立場から精神の自由を基軸に、宗教・歴史哲学を展開したが、ロシア革命後パリに亡命。著「歴史の意味」「自己認識」など。
ベルセーリウス【Berzelius】
⇒ベルツェリウス
ベルツ【Erwin von Bälz】
[1849〜1913]ドイツの医学者。明治9年(1876)東京医学校(のちの東京大学医学部)教師に迎えられて来日。日本の伝染病・寄生虫病を研究し、公衆衛生の向上や伝染病の予防に貢献した。明治38...
ベルツェリウス【Jöns Jacob Berzelius】
[1779〜1848]スウェーデンの化学者。元素の化学記号を用いる表示法を提唱。また、化合物の電気的二元論を唱えた。ベリセーリウス。
ベルディ【Giuseppe Verdi】
[1813〜1901]イタリアの作曲家。イタリア近代オペラの完成者。作品に「リゴレット」「椿姫」「アイーダ」「オテロ」など。
ベルトラン【Aloysius Bertrand】
[1807〜1841]フランスの詩人。近代散文詩の創始者とされる。肺結核のために早世したが、死後に出版された散文詩「夜のガスパール」はボードレールなどに大きな影響を与えた。
ベルトロ【Pierre Eugène Marcelin Berthelot】
[1827〜1907]フランスの化学者。有機化合物の合成を研究し、反応速度と反応熱の関係を論じて、熱化学を開拓。晩年は錬金術文献を研究。