マル【Louis Malle】
[1932〜1995]フランスの映画監督。「死刑台のエレベーター」で監督デビューし、ヌーベルバーグの先駆者として注目を浴びる。他に「恋人たち」「地下鉄のザジ」「さよなら子供たち」など。
マルキ‐ド‐サド【Marquis de Sade】
《サド侯爵の意》フランスの小説家サドの通称。
マルクス【Karl Heinrich Marx】
[1818〜1883]ドイツの経済学者・哲学者・革命家。科学的社会主義の創始者。ヘーゲル左派として出発し、エンゲルスとともにドイツ古典哲学を批判的に摂取して弁証法的唯物論、史的唯物論の理論に到達...
マルクス‐アウレリウス‐アントニヌス【Marcus Aurelius Antoninus】
[121〜180]古代ローマの皇帝。在位161〜180。五賢帝の最後の皇帝。辺境諸種族との戦いに奔走する一方、ストア学派の哲学者としても知られ、哲人皇帝と称された。著「自省録」。
マルクス‐きょうだい【マルクス兄弟】
《Marx Brothers》米国の喜劇グループ。長男チコ(Chico[1891〜1961])、次男ハーポ(Harpo[1893〜1964])、三男グルーチョ(Groucho[1895〜1977...
マルクーゼ【Herbert Marcuse】
[1898〜1979]米国の哲学者。ドイツ生まれ。ナチスの迫害を逃れて米国に亡命。マルクスとフロイトの研究を基礎に、現代産業社会の中で進む管理社会化を批判し、人間の解放を説いた。著「理性と革命」...
マルケ【Albert Marquet】
[1875〜1947]フランスの画家。フォービスムから出発し、のち穏やかな水辺の風景を多く描いた。
マルコ【Markos】
新約聖書「マルコによる福音書」の著者とされる人物。エルサレムで生まれ、ペテロ・パウロに従い宣教活動をした。新約聖書には「マルコと呼ばれるヨハネ」と記されている。ヨハネはヘブライ語名。生没年未詳。
マルコス【Ferdinand Edralin Marcos】
[1917〜1989]フィリピンの政治家。大統領。在任1965〜1986。1972年、戒厳令を布告して独裁体制を確立したが、1986年に失脚し、米国に亡命。
マルコフ【Andrey Andreevich Markov】
[1856〜1922]ロシアの数学者。チェビシェフの弟子。確率論・数理統計学に多くの業績を残し、「マルコフ過程」を創始した。また、20世紀初めのロシア自由運動に参加し、ツァーリ政府を批判した。著...
マルコ‐ポーロ【Marco Polo】
[1254〜1324]イタリアの旅行家。1271年陸路で中国に向かい、元の上都に到着。フビライに厚遇されて17年間滞在し、各地を旅行。1295年に海路でベネチアに帰国。のちジェノバとの戦争で捕虜...
マルコム‐エックス【Malcolm X】
[1925〜1965]米国の黒人解放運動指導者。強盗罪で服役し、獄中でブラックムスリムに入信、旧姓のリトル(Little)からエックス(X)へと改名した。釈放後は急進的な黒人分離主義を主張、「ア...
マルサス【Thomas Robert Malthus】
[1766〜1834]英国の経済学者。「人口論」を発表。古典学派に属するが、地代論・恐慌論などの理論や政策ではリカードらと対立した。著「経済学原理」など。
マルセル【Gabriel Marcel】
[1889〜1973]フランスの哲学者。無神論的実存主義であるサルトルに対し、キリスト教的実存主義を展開。著「存在と所有」「形而上学日記」などのほか、戯曲も多く書いた。
マルタン【Pierre Émile Martin】
[1824〜1915]フランスの製鋼技術者。ジーメンスの蓄熱式反射炉の原理を利用して平炉製鋼法(ジーメンスマルタン法)を発明、転炉法より炭素の少ない鋼鉄を得ることに成功した。
マルタン‐デュ‐ガール【Roger Martin du Gard】
[1881〜1958]フランスの小説家・劇作家。客観的手法によって、変動する歴史を背景に社会や個人の苦悩を描いた。1937年ノーベル文学賞受賞。小説「チボー家の人々」「ジャン=バロア」、戯曲「ル...
マルティ【José Martí】
[1853〜1895]キューバの革命家・詩人。ラテンアメリカにおける近代詩の先駆者。独立運動を指導し、スペイン軍と戦って戦死。独立の父と称される。詩集「イスマエリーリョ」など。
マルティアリス【Marcus Valerius Martialis】
[40ころ〜104ころ]古代ローマの詩人。1500編以上に及ぶエピグラムで有名。
マルティーニ【Simone Martini】
[1284ころ〜1344]イタリアの画家。ゴシック様式に優美な装飾性、情緒的な表現を加え、シエナ派の画風を確立。作「受胎告知」など。
マルトフ【L. Martov】
[1873〜1923]ロシアの革命家。本名、ユーリー=オシポビチ=ツェデルバウム(Yuliy Osipovich Tsederbaum)。レーニンとともにロシア社会民主労働党の設立に活躍。のち、...
まるばし‐ちゅうや【丸橋忠弥】
[?〜1651]江戸前期の浪人。出羽の人という。宝蔵院流の槍術にすぐれ、江戸に道場を開く。由井正雪と共謀して慶安の変を企てたが、事前に発覚して処刑された。 歌舞伎狂言「樟紀流花見幕張(くすの...
マルピーギ【Marcello Malpighi】
[1628〜1694]イタリアの解剖学者・医者。顕微鏡を使っての生物の微細構造の研究を創始し、毛細血管や腎小体、昆虫のマルピーギ管などを発見。植物の導管、蚕の変態、鶏の発生などの研究も行った。
マルブランシュ【Nicolas de Malebranche】
[1638〜1715]フランスの哲学者・神父。アウグスチヌス神学とデカルト哲学を結合、機会原因論を唱え、すべては、原形としての観念を神の中にもつと説いた。著「真理の探究」など。
まるや‐さいいち【丸谷才一】
[1925〜2012]小説家・英文学者。山形の生まれ。ジョイスの「ユリシーズ」の翻訳で注目される。「年の残り」で芥川賞受賞。他に「たった一人の反乱」「忠臣蔵とは何か」「樹影譚(じゅえいたん)」「...
まるやま‐おうきょ【円山応挙】
[1733〜1795]江戸中期の画家。円山派の祖。丹波の人。通称、主水(もんど)。初め石田幽汀に狩野派を学ぶ。のち眼鏡絵(めがねえ)の制作などを通して西洋画の透視図法を学ぶ一方で中国の写生画を研...
まるやま‐かおる【丸山薫】
[1899〜1974]詩人。大分の生まれ。詩誌「四季」の中核の一人として、浪漫的叙情詩に光彩を放った。詩集「帆・ランプ・鴎」「連れ去られた海」など。
まるやま‐けんじ【丸山健二】
[1943〜 ]小説家。長野の生まれ。「夏の流れ」で芥川賞受賞。結婚後、郷里長野に帰り、大自然の中で作家活動を展開する。他に「朝日のあたる家」「黒い海への訪問者」「ときめきに死す」「虹(にじ)よ...
まるやま‐さだお【丸山定夫】
[1901〜1945]新劇俳優。愛媛の生まれ。築地小劇場に加わったが、分裂後は新築地劇団に参加。のち、徳川夢声らと苦楽座を結成、移動演劇隊を率いて広島巡演中に原爆死した。
まるやま‐まさお【丸山真男】
[1914〜1996]政治思想史学者。大阪の生まれ。東大教授。昭和21年(1946)「超国家主義の論理と心理」を発表し、日本の超国家主義を分析。その後も日本型ファシズムと天皇制国家などを論じ、第...
マルロー【André Malraux】
[1901〜1976]フランスの小説家・政治家。インドシナ・中国の革命運動、スペイン内戦、第二次大戦中の対独抵抗運動に参加。戦後はド=ゴール政権の情報相・文化相を歴任。小説「征服者」「王道」「人...