ワイアシュトラース【Karl Theodor Weierstrass】
[1815〜1897]ドイツの数学者。冪(べき)級数を用いて複素数が変数の場合の関数論を基礎づけ、また微分できない連続関数を発見。ワイエルシュトラス。
ワイエス【Andrew Wyeth】
[1917〜2009]米国の画家。古典的技法を駆使して、地方の自然や人々を、詩情豊かに郷愁あふれる表現で描いた。作「クリスティーナの世界」など。
ワイス【Peter Weiss】
[1916〜1982]スウェーデン国籍のユダヤ系ドイツ語小説家・劇作家。ドイツに生まれ、ナチス時代に亡命。「マラー/サド劇」で成功をおさめた。小説に「御者のからだの影」「両親との別れ」。
ワイスマン【August Weismann】
[1834〜1914]ドイツの動物学者。動物の発生・遺伝・進化の理論研究を行い、生殖質は親から子への連続性をもつが体質の変異は遺伝しないと主張し、ネオダーウィニズムを提唱。著「進化論講義」など。
ワイダ【Andrzoj Wajda】
[1926〜2016]ポーランドの映画監督・舞台演出家。第二次大戦後のポーランドの民主化に影響を与えた。作「地下水道」「灰とダイヤモンド」「鉄の男」など。
ワイツゼッカー【Richard von Weizsäcker】
[1920〜2015]ドイツの政治家。連邦議会副議長・西ベルリン市長を経て、1984年西ドイツ大統領に就任した。1990年から1994年にかけて統一ドイツ初代大統領。ドイツ敗戦40周年記念演説で...
ワイラー【William Wyler】
[1902〜1981]米国の映画監督。フランス生まれ。作「嵐が丘」「ローマの休日」「ベン=ハー」など。
ワイル【Hermann Weyl】
[1885〜1955]ドイツの数学者。数学基礎論から理論物理学にわたる幅広い研究を行い、微分幾何学や群論を応用して相対性理論・量子力学の研究に貢献した。
ワイル【Kurt Weill】
[1900〜1950]ドイツ生まれの米国の作曲家。オペラにジャズやポピュラー音楽の要素を取り入れた劇場用音楽を作曲。作品に「三文オペラ」など。
ワイルダー【Billy Wilder】
[1906〜2002]米国の映画監督。オーストリア生まれ。作「サンセット大通り」「昼下りの情事」「アパートの鍵貸します」など。
ワイルダー【Thornton Niven Wilder】
[1897〜1975]米国の小説家・劇作家。小説「サン‐ルイ‐レイの橋」、戯曲「わが町」「危機をのがれて(ミスター人類)」など。
ワイルド【Oscar Wilde】
[1854〜1900]英国の詩人・劇作家・小説家。世紀末唯美主義文学の代表的作家で、芸術至上主義を唱えた。小説「ドリアン=グレイの肖像」、戯曲「サロメ」、童話集「幸福な王子」、回想録「獄中記」など。
ワインガルトナー【Felix Weingartner】
[1863〜1942]オーストリアの指揮者・作曲家。リストに師事。ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の指揮者などを歴任。
わかたけ‐ちさこ【若竹千佐子】
[1954〜 ]小説家。岩手の生まれ。平成29年(2017)「おらおらでひとりいぐも」で文芸賞を受賞し作家デビュー。同作で芥川賞受賞。
わかつき‐れいじろう【若槻礼次郎】
[1866〜1949]政治家。島根の生まれ。蔵相・内相を歴任。大正15年(1926)首相となるが金融恐慌の対策を誤り、枢密院の画策もあって総辞職。のち、第二次内閣を組閣したが、満州事変が勃発し、退陣。
わかばやし‐きょうさい【若林強斎】
[1679〜1732]江戸中期の儒学者・神道家。京都の人。名は進居。浅見絅斎(あさみけいさい)に学び、崎門(きもん)学派を継ぎ、実践躬行を強調した。著「若林子語録」など。
わかまつ‐こうじ【若松孝二】
[1936〜2012]映画監督。宮城の生まれ。本名、伊藤孝。ピンク映画の巨匠として活躍した後、一般映画に進出。代表作「天使の恍惚(こうこつ)」「水のないプール」「われに撃つ用意あり」など。大島渚...
わかまつ‐しずこ【若松賤子】
[1864〜1896]翻訳家。福島の生まれ。本名、松川甲子(まつかわかし)。巌本善治の妻。バーネットの「小公子」の翻訳で知られる。
わかやま‐ぼくすい【若山牧水】
[1885〜1928]歌人。宮崎の生まれ。本名、繁。尾上柴舟(おのえさいしゅう)に師事。前田夕暮とともに自然主義歌人として一時代を画した。旅と酒の歌が多い。歌誌「創作」を主宰。歌集「海の声」「別...
わがつま‐さかえ【我妻栄】
[1897〜1973]民法学者。山形の生まれ。東大教授。民法の体系的な解釈を行い、学界や実務に大きな影響を与えた。文化勲章受章。著「民法講義」「近代法における債権の優越的地位」。
わきさか‐やすはる【脇坂安治】
[1554〜1626]安土桃山・江戸初期の武将。近江(おうみ)の人。通称、甚内。賤ヶ岳の七本槍の一人。豊臣秀吉に仕えたが、関ヶ原の戦いで徳川方に通じ、伊予大洲5万3千石に封ぜられた。
わきや‐よしすけ【脇屋義助】
[1306〜1342]南北朝時代の武将。上野(こうずけ)の人。新田義貞の弟。義貞の鎌倉攻めに参加。建武政権に背いた足利尊氏(あしかがたかうじ)の軍と各地で戦ったが、敗れて伊予に逃れた。
わく‐しゅんぞう【和久峻三】
[1930〜2018]推理作家・弁護士。大阪の生まれ。本姓、滝井。弁護士をする一方で作家活動に入り、「仮面法廷」で江戸川乱歩賞を受賞。法律知識を生かした作品が多く、「赤かぶ検事」シリーズ、「京都...
ワクスマン【Selman Abraham Waksman】
⇒ワックスマン
ワグナー【Adolf Heinrich Gotthilf Wagner】
[1835〜1917]ドイツの経済学者。新歴史学派の代表者で、自由放任主義と社会主義革命とに反対して、国家社会主義を唱えた。著「財政学」。
ワグナー【Robert Ferdinand Wagner】
[1877〜1953]米国の政治家。全国産業復興法などの社会立法を提案し、ニューディール政策に参画、ワグナー法を立案。
ワグナー【Wilhelm Richard Wagner】
[1813〜1883]ドイツの作曲家。従来のアリア偏重のオペラに対し、音楽・演劇・詩の統一的な融合による総合芸術をめざして楽劇を創始。晩年、バイロイトに祝祭劇場を設立。作品に「タンホイザー」「ロ...
ワグネル【Adolf Heinrich Gotthilf Wagner】
⇒ワグナー
ワグネル【Robert Ferdinand Wagner】
⇒ワグナー
ワグネル【Wilhelm Richard Wagner】
⇒ワグナー
わけ‐の‐きよまろ【和気清麻呂】
[733〜799]奈良末期・平安初期の公卿。備前の人。道鏡が皇位に就こうと企てたとき、宇佐八幡の神託によりこれを阻止して怒りを買い、大隅(おおすみ)に配流。道鏡の失脚後、光仁・桓武天皇に仕え、平...
わけ‐の‐ひろむし【和気広虫】
[730〜799]奈良末期・平安初期の女官。備前の人。清麻呂の姉。法名、法均尼。清麻呂とともに称徳天皇に仕え、宇佐八幡神託事件に連座し、備後(びんご)に配流。のち、許されて桓武天皇に仕えた。
わしお‐うこう【鷲尾雨工】
[1892〜1951]小説家。新潟の生まれ。本名、浩。直木三十五とともに出版社を設立するが、失敗。その後、実証的な手法で描く歴史小説で高い評価を得る。「吉野朝太平記」で直木賞受賞。他に「明智光秀...
わしづ‐きどう【鷲津毅堂】
[1825〜1882]幕末・明治の漢詩人。尾張の人。名は宣光。字(あざな)は重光。毅堂は号。永井荷風の外祖父。昌平坂学問所に学び、尾張藩の儒者となる。維新後は明治新政府に出仕。著作に「毅堂丙集」...
ワシレーフスカヤ【Vanda L'vovna Vasilevskaya】
[1905〜1964]ソ連の女流小説家。ポーランド生まれ。第二次大戦中ソ連に亡命。劇作家コルネイチュクの夫人。作「虹」「水の上の歌」など。
ワシントン【George Washington】
[1732〜1799]米国の初代大統領。在任1789〜1797。大陸軍総司令官としてアメリカ独立革命を勝利に導き、独立後は憲法制定会議議長を経て大統領に就任、連邦政府の基礎の確立に努めた。→アダムズ
わたなべ‐かいきょく【渡辺海旭】
[1872〜1933]浄土宗の僧。東京の生まれ。号、壺月。ドイツに留学し、サンスクリット・パーリ・チベット語を研究。帰国後、東洋・大正大学教授。高楠順次郎と「大正新修大蔵経」を監修。学界・教育界...
わたなべ‐かざん【渡辺崋山】
[1793〜1841]江戸後期の蘭学者・画家。名は定静(さだやす)。通称、登。別号、寓絵堂(ぐうかいどう)。三河田原藩の家老で、海防掛を兼ねた。佐藤一斎に儒学を、谷文晁(たにぶんちょう)に南画を...
わたなべ‐かずお【渡辺一夫】
[1901〜1975]仏文学者。東京の生まれ。東大教授。ラブレーを中心とするフランス16世紀文学の研究に業績をあげる一方、批評家としても活躍。著「ラブレー研究序説」「フランスユマニスムの成立」。
わたなべ‐かてい【渡辺霞亭】
[1864〜1926]小説家。愛知の生まれ。本名、勝。別号、碧瑠璃園(へきるりえん)・黒法師。歴史小説・家庭小説で人気を博した。江戸文学の収集家としても知られる。作「大石内蔵之助」「渦巻」。
わたなべ‐きえこ【渡辺喜恵子】
[1914〜1997]小説家。秋田の生まれ。本姓、木下。郷土に根ざした作風の歴史小説などを執筆。南部藩の御用商人の家族を描いた大河小説「馬淵川」で直木賞受賞。他に「啄木の妻」「原生花園」など。
わたなべ‐じゅんいち【渡辺淳一】
[1933〜2014]小説家。北海道の生まれ。医学部出身という異色の経歴を生かし、医療現場を舞台にした問題作を数多く執筆して人気を得る。その後は濃密な性描写の恋愛小説を手がけ、ブームを起こす。「...
わたなべ‐じょうたろう【渡辺錠太郎】
[1874〜1936]軍人。陸軍大将。愛知の生まれ。軍事参議官・教育総監などを歴任。統制派の頭目として、二・二六事件で青年将校により射殺された。
わたなべ‐すいは【渡辺水巴】
[1882〜1946]俳人。東京の生まれ。本名、義。内藤鳴雪・高浜虚子に学び、俳句雑誌「曲水」を創刊、主宰。句集「水巴句帖」「隈笹」「白日」。
わたなべ‐ちゅうめい【渡辺宙明】
[1925〜2022]作曲家。愛知の生まれ。本名、宙明(みちあき)。ラジオドラマや映画の音楽を手がけた後、テレビ作品に進出。特にアニメや特撮ヒーロー作品を中心に活躍し、独特の作風は「宙明節」と称...
わたなべ‐の‐つな【渡辺綱】
[953〜1025]平安中期の武士。源頼光の四天王の一人。京の鬼同丸や大江山の酒呑童子(しゅてんどうじ)、羅生門の鬼を退治した伝説がある。
わたなべ‐まさのすけ【渡辺政之輔】
[1899〜1928]労働運動家。千葉の生まれ。日本共産党結成と同時に入党。昭和2年(1927)コミンテルンの招集でモスクワに渡り、「二十七年テーゼ」作成に参加。帰国して翌年、党委員長。台湾で官...
わたや‐りさ【綿矢りさ】
[1984〜 ]小説家。京都の生まれ。本名、山田梨沙。高校時代に書いた「インストール」で注目を集める。新世代の感覚で描いた青春ストーリー「蹴りたい背中」で芥川賞受賞。19歳での受賞は当時の史上最年少。
わたらい‐いえゆき【度会家行】
南北朝時代の神道家。伊勢外宮の禰宜(ねぎ)で、伊勢神道の大成者。北畠親房と親交があり、南朝方を支持。著「類聚神祇本源」「神道簡要」。生没年未詳。
わたらい‐のぶよし【度会延佳】
[1615〜1690]江戸前期の伊勢外宮の神官。伊勢の人。伊勢神道の中興の祖とされ、伊勢神道から仏教色を排し儒教を導入した。著「陽復記」「神宮秘伝問答」。出口延佳。