ほね【骨】
[名] 1 脊椎動物の内骨格を構成する構造物。膠質(こうしつ)および石灰質を成分とし、骨組織・骨髄・軟骨組織・骨膜からなり、体の支持・運動や内臓の保護、骨髄での血球生成などの働きをする。ふつう...
ほね‐あぶら【骨油】
「こつゆ(骨油)」に同じ。
ほね‐おしみ【骨惜しみ】
[名](スル)苦労するのを嫌がって、怠けること。「—してあまり働かない」
ほね‐おり【骨折り】
1 苦労すること。精を出して働くこと。努力。「お—に感謝します」 2 仕事に対する報酬。「さらば—にこれをそなたへ呑まさう」〈虎寛狂・棒縛〉
ほねおり‐ぞん【骨折り損】
せっかくの苦労がむだになること。「—に終わる」
ほね【骨】
I1〔人間・動物の〕a bone骨ばる⇒ほねばる(骨張る)骨の多いbony骨のないbonelessいわしを骨ごと食べたI ate the sardine, bones and all.魚の骨がの...
ほねおしみ【骨惜しみ】
laziness骨惜しみする go easy on oneselfあの男は骨惜しみせずよく働くHe spares no pains over his work.
ほねおり【骨折り】
pains(▼この意味では複数形);troubleいろいろ私のためにお骨折りくださり有り難うございましたThank you very much for all the trouble you h...
ほねおる【骨折る】
〔努力する〕make efforts;〔人のために〕render a service彼は私の就職に骨折ってくれたHe went to a great deal of trouble to hel...
ほねがい【骨貝】
a murex [mjúəreks]
ほね【骨】
[意味] 脊椎動物の体を形作り、支える働きをする固い器官。筋肉などを支持し、脳、心臓などの重要な器官を保護する。[英] a bone[使い方]〔骨〕▽転んで足の骨を折る▽骨と皮になる(=ひどくや...
ほね【骨】
[共通する意味] ★物事を形作る基本的な構造。[英] a framework[使い方]〔骨格〕▽計画の骨格ができあがる〔骨組み〕▽ビルの骨組みができあがる▽骨組みのしっかりしたドラマ〔骨子〕▽法...
ほねおり【骨折り】
[共通する意味] ★苦労して何かすること。[英] labor; pains[使い方]〔労〕▽労をいとわず働く▽仲介の労をとる▽労に報いる〔骨折り〕▽先生のお骨折りで就職できました▽骨折り損〔辛労...
ほねおる【骨折る】
[共通する意味] ★ある物事を精を出してする。[英] to try to (do)[使い方]〔努める〕(マ下一)▽彼の説得に努める▽計画をなんとか実現できるよう努めます▽泣くまいと努める〔骨折る...
ほねぐみ【骨組み】
[共通する意味] ★体の骨の構造。[英] skeletal structure[使い方]〔骨組み〕▽大柄で頑丈そうな骨組みの男〔骨格〕▽父は骨格がたくましい[使い分け]【1】「骨格」の方が改まっ...
骨の検査の目的
主に骨粗鬆症の有無を調べるための検査です。骨のなかの骨塩量(カルシウムやリンなど)を測定し、骨量が低下していないかを調べます。 骨塩定量検査は測定する骨の部位によってさまざま方法がとられます。 骨塩量の基準値は、YAM(若年成人平均値)の80%以上です。YAMが70%未満になると骨減少症とされ、骨粗鬆症の危険が高まります。 骨塩量は成長期に増加して30~40歳代で最大に達し、その後は加齢とともに減少します。骨塩量の減少や骨粗鬆症の大半は老化によるものと考えられます。また、骨塩量の減少には女性ホルモンも関係しており、閉経後の女性にも骨粗鬆症が多くみられます。若い人で骨塩量が減少している場合は、カルシウム代謝異常や悪性腫瘍などが疑われます。
骨の構造
骨は、とても小さな骨細胞(骨芽細胞)の集合体が石灰質化したものです。よくみると複雑な構造をしていて、血管も無数に通っています。 骨の構造は、表面を覆う白色の結合組織である骨膜、その内側の硬い骨質からなる緻密骨、内部に骨髄を含む柔軟な骨質の海綿骨という3層からなります。 骨膜には、神経・血管・リンパ管が通っていて、刺激伝達や栄養の運搬という仕事を担い、骨の成長をつかさどります。 そして、骨膜と緻密骨は、シャーピー線維(結合線維)でしっかりと結合されています。 主成分のカルシウムやリンが厚く沈着した骨質をもつのが、緻密骨です。 緻密骨の中央には、ハバース管という血管を通す管があり、骨細胞に栄養を運ぶ役目を担っています。ハバース管を緻密質の骨が幾重にも包み込んで緻密骨の1単位となり、それが集合体となっています。 そして、緻密骨の集合体の内側には、マングローブの根っこのように密集した柔らかな海綿質でできた海綿骨があり、脊髄を覆っています。 中心にある骨髄腔は、骨はなく空洞になっています。 骨髄腔のなかは、血液をつくる成分の骨髄で満たされています。
骨・関節の異常(骨粗鬆症/関節リウマチ/脱臼/捻挫)
骨・関節に生じるトラブルの代表は、「骨粗鬆症」と、複数の関節に左右対称の関節炎を引き起こす「関節リウマチ」です。どちらも、中高年に多くみられます。 骨を硬く充実させている骨塩(リン酸カルシウムなど)は加齢とともに減少していきます。その減少が過度に進んで、骨の中身がスカスカになり、骨折しやすくなった状態が骨粗鬆症です。 骨粗鬆症の影響が、早い時期から現れるのが"脊椎骨"です。身長が縮んだり、腰痛がおきたり、背中や腰が曲がるなどの症状が現れ、進行すると、上半身の重みで脊椎に圧迫骨折がおきることもあります。また、つまずくなど、ちょっとしたことで大腿骨や手首、腕の付け根を骨折することもよくあります。 骨粗鬆症は、閉経後の女性に多くみられます。これは女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少し、骨吸収がすすむためです。 今もなお原因解明の途上にある病気ですが、自己免疫による炎症が関与していると考えられています。 関節は関節包という「袋」で覆われています。その内側にある滑膜という部分から関節をスムーズに動かすための関節液が分泌されています。この滑膜に炎症がおこると、滑膜が増殖して軟骨や骨を侵食して破壊してしまい、やがて関節全体が変形して、その機能が障害されていきます。 炎症が進行、悪化すると骨の破壊や関節機能の障害はもとより、心臓、肺、腎臓などの器官への合併症を引き起こすこともあります。 関節組織には骨と骨が向かい合っている面があり、この面の位置関係が外的な力や病的な原因で本来の状態からずれてしまった状態を「脱臼」といいます。 外力により発生する脱臼を「外傷性脱臼」といいます。全身の関節でおこりますが、主に肩鎖(けんさ)関節、肩関節、肘(ちゅう)関節、指関節など上肢の関節に多くみられます。 病的な原因の脱臼は、化膿性関節炎などが原因で関節内に膿がたまってしまい、関節包が過度に伸張した状態になったり、慢性関節リウマチで靱帯や関節包がゆるんでしまうとおこります。 また、一度脱臼をおこした関節は、支える組織の修復が不十分な場合、軽微な外力で脱臼を繰り返してしまうことがあります。これを「反復性脱臼」といいます。 脱臼の症状は、弾発性固定(関節が動かない)、関節部の変形や疼痛、腫脹(しゅちょう)を伴います。発生頻度は青・壮年に高く、小児や高齢者では比較的低くなっています。小児や高齢者の骨は青・壮年に比べて硬度が低く、外力が働いた場合に脱臼ではなく骨折をおこすためと考えられています。 捻挫は、関節が可動域を超える運動をしいられて、一時的に偏位する(一方に偏る)ことによっておこります。 骨と骨をつないでいる関節は、衝撃が集まりやすく障害を受けやすい部位です。具体的には、関節を包む関節包や、関節を補強する靱帯が損傷します。 関節は動かせる範囲が決まっており、継続して力のかかる動きには弱いため、運動時に限らず日常生活でも捻挫はよく引き起こされます。"むち打ち症""突き指"などは日常生活でおこる捻挫の代表例です。 捻挫をおこすと、患部に熱感や腫脹、痛みなどを伴う炎症が発症します。損傷が重度のケースでは、骨折や靱帯断裂があり、これらは放置すると、運動障害や関節の軸変形になる可能性があるので、自己判断に頼らずに初期の診断をしっかりと行う必要があります。 また、発生部位が日常よく使う関節ということもあって、痛みや腫れが軽くなると治療を中途半端で止めてしまいがちです。しかし、関節を構成している靱帯や関節包、周囲の筋肉は回復しておらず、結果、関節周囲の支持が弱まり何度も同じ部分の捻挫を引き起こすことも少なくないので、注意が必要です。