まつ‐むかえ【松迎え】
正月の門松などに用いる松を山から切ってくること。《季 冬》「谷山に子どもの声す—/澄雄」
まつ‐むし【松虫】
1 直翅(ちょくし)目マツムシ科の昆虫。コオロギ類の一種。体長2センチくらい、淡褐色で、触角が長い。雌は錐(きり)状の長い産卵管をもつ。雄は発音器のある幅広い翅(はね)をもち、ススキなどの根際で...
まつむし【松虫】
謡曲。四番目物。古今集などに取材。マツムシの声を慕って草むらで死んだ男の霊が友人恋しさに現れて、虫の音に興じて舞をまう。
まつむし‐がい【松虫貝】
タモトガイ科の巻き貝。潮間帯の海藻の間などにすむ。貝殻は紡錘形で、殻高2センチほど。殻表は滑らかで、白に褐色の網目模様がある。本州以南に分布。
まつむし‐そう【松虫草/山蘿蔔】
スイカズラ科の多年草。高原の草地に生え、高さ60〜90センチ。羽状に裂けている葉が対生する。8〜10月、紫色の頭状花を開く。周囲の小花は唇状に5裂し、中央のものは筒状。《季 秋》「—霧(き)らひ...
まつむら‐えいこ【松村栄子】
[1961〜 ]小説家。静岡の生まれ。本姓、朝比奈。出版社などの勤務を経て創作活動に入る。「至高聖所(アバトーン)」で芥川賞受賞。他に「僕はかぐや姫」「紫の砂漠」「詩人の夢」など。
まつむら‐けいぶん【松村景文】
[1779〜1843]江戸後期の画家。京都の人。松村月渓の異母弟。優麗な花鳥画にすぐれ、月渓の後継者として四条派の発展に貢献した。代表作に「花鳥図襖」など。呉景文。
まつむら‐けんぞう【松村謙三】
[1883〜1971]政治家。富山の生まれ。新聞記者を経て衆議院議員。第二次大戦後、農相として農地改革に着手した。日中国交正常化に尽力。
まつむら‐げっけい【松村月渓】
[1752〜1811]江戸後期の画家・俳人。京都の人。名は豊昌。のち画姓を呉、画名を春(しゅん)とし、呉春と称した。四条派の祖。与謝蕪村に南画を、円山応挙に写生画を学び、両者を折衷して詩趣に富む...
まつむら‐しょうねん【松村松年】
[1872〜1960]昆虫学者。兵庫の生まれ。和名の整理をするなど、日本の近代昆虫学の基礎を築いた。著「日本昆虫学」など。