うたかた
渡辺淳一の恋愛小説。既婚者同士の不倫を描く。平成元年(1989)より「読売新聞」に連載。平成2年(1990)に単行本が刊行されると、「うたかた族」という造語が流行して話題となった。
うた‐かた【泡沫】
《「うたがた」とも》 1 水面に浮かぶ泡(あわ)。「—の如(ごと)く消える」 2 はかなく消えやすいもののたとえ。「—の恋」「—の夢」 [補説]書名別項。→うたかた
うた‐かた【唄方】
長唄など、歌い物の三味線音楽で、歌唱を専門とする人。
うたかた‐びと【泡沫人】
はかなく消えてゆく人。人の命や出会いのむなしさを泡(あわ)にたとえていう語。多く愛人や妻についていう。「絶えず流るる水の泡、—は恙(つつが)なく、ありやなしやと」〈松の葉・四〉
うたがた‐も
[副]《平安時代以後「うたかたも」とも》 1 必ず。きっと。「離れ磯(そ)に立てるむろの木—久しき時を過ぎにけるかも」〈万・三六〇〇〉 2 (打消しや反語の表現を伴って)決して。「天離(あまざか...