くず【国栖/国巣/国樔】
《「くにす」の音変化》 1 古代、大和の吉野川上流の山地にあったという村落。また、その住民。宮中の節会(せちえ)に参り、贄(にえ)を献じ、笛を吹き、口鼓(くちつづみ)を打って風俗歌を奏した。くず...
くず【国栖】
謡曲。五番目物。反乱のために吉野の菜摘川に逃れた天武天皇を、老人夫婦が追っ手から隠し、やがて天女と蔵王権現が現れて天皇を祝福する。
くず‐うた【国栖歌】
古代、宮中の節会(せちえ)の際、国栖1が参内して奏した風俗歌。→国栖の奏(そう)
くず‐がみ【国栖紙】
奈良県の国栖地方で産する和紙。コウゾで漉(す)いた厚紙で、表具などに用いる。
くず‐の‐そう【国栖の奏】
古代、宮中で元旦をはじめ数々の節会(せちえ)に、国栖1が参内し、土地の御贄(みにえ)を献じ、歌舞や笛を奏したこと。平安時代以降、国栖人(くずひと)の参仕が絶え、雅楽寮の楽人により代奏された。
くにかね【国包】
[1592〜1665]江戸初期の刀工。仙台の人。山城大掾(やましろのだいじょう)を受領し、後年は用恵と号した。
くにとし【国俊】
⇒来国俊(らいくにとし)
くにとも‐とうべえ【国友藤兵衛】
[1778〜1840]江戸後期の科学者・鉄砲鍛冶(てっぽうかじ)。近江(おうみ)の人。名は重恭。号、一貫斎。家は代々、幕府の御用鉄砲鍛冶職。自製の天体望遠鏡で太陽の黒点を観測。また、空気銃・ポン...
くになかのむらじ‐きみまろ【国中連公麻呂】
[?〜774]奈良時代の仏師。百済(くだら)からの渡来人の子孫。東大寺大仏鋳造の事業を指揮し、造東大寺司次官となった。
くにみつ【国光】
鎌倉後期の刀工。粟田口国綱(あわたぐちくにつな)の子という。通称新藤五。法名、光心。鎌倉に住む。短刀の名人で、太刀は少ない。正宗はその弟子とされる。生没年未詳。 ⇒来国光(らいくにみつ)