ふう‐き【富貴】
[名・形動]金持ちで、かつ地位や身分が高いこと。また、そのさま。ふっき。「—になる」「—な(の)生まれ」⇔貧賤(ひんせん)。
ふうき‐ぐさ【富貴草】
牡丹(ぼたん)の別名。
富貴(ふうき)なる者(もの)は人(ひと)を送(おく)るに財(ざい)を以(もっ)てし仁人(じんじん)は人(ひと)を送(おく)るに言(げん)を以(もっ)てす
《「史記」孔子世家から》金持ちは人を送別するときには、はなむけとして金銭を贈るが、仁徳の者は、その人のためになるよい言葉を贈る。孔子が老子を訪ねたとき、帰りぎわに老子から贈られた言葉。
富貴(ふうき)にして善(ぜん)をなし易(やす)く貧賤(ひんせん)にして功(こう)をなし難(がた)し
生活に余裕のある者は善行を行うことも容易であるが、貧乏だと物事を成し遂げることもむずかしい。
ふ‐き【富貴】
「ふうき(富貴)」に同じ。
ふうきえいが【富貴栄華】
身分が高く、富み栄えること。▽「富貴」は財産があって身分が高いこと。「栄華」は華やかに栄えること。
ふうきざいてん【富貴在天】
ある人が富める者になったり、貴人の位を手に入れたりするのは、すべて天命であり、個人の力ではどうにもできないものなのだ、ということ。
ふうきふうん【富貴浮雲】
富と地位は、浮き雲のようなものである意。人としての道を逸脱して得た富や地位は、はかなく頼りにならないこと。また、名利に無関心で金銭や地位に心を動かされることのないたとえ。一般に富と地位は、はかなく頼りにならないものである意にも用いられる。▽「富貴」は財産があって身分が高いこと。
ふうきふくたく【富貴福沢】
富んで地位が高く幸せなこと。天が人に与える富貴や恩沢をいう。▽「富貴」は財産があって、しかも身分が高いこと。「福沢」は幸せと恵みの意。
ふうきりたつ【富貴利達】
富んで身分が高くなること。また、立身出世すること。▽「富貴」は財産があって身分が高いこと。「利達」は利益と栄達の意。