くわ‐ご【桑蚕/野蚕】
カイコガ科の昆虫。野生の蚕(かいこ)といわれ、成虫・幼虫ともカイコガに似るが全体に暗褐色。幼虫は桑の葉を食う。成虫は夏、灯火に集まる。のがいこ。やまがいこ。
ところ【野老】
ヤマノイモ科の蔓性(つるせい)の多年草。原野に自生。葉は心臓形で先がとがり、互生する。雌雄異株。夏、淡緑色の小花を穂状につける。根茎にひげ根が多く、これを老人のひげにたとえて野老(やろう)とよび...
ところ‐ずら【野老葛】
[名]トコロの古名。「稲幹(いながら)に這ひ廻(もとほ)ろふ—」〈記・中・歌謡〉 [枕] 1 同音の繰り返しで「常(とこ)しく」にかかる。「—いや常しくに我かへり見む」〈万・一一三三〉 2 ...
ぬ【野】
1 《上代東国方言》「の(野)」に同じ。「千葉の—の児手柏(このてかしは)の含(ほほ)まれどあやにかなしみ置きて高来ぬ」〈万・四三八七〉 2 「の」の甲類音を表す万葉仮名とされる「努」「怒」「弩...
の【野】
1 自然のままの広い平らな地。のはら。「—に咲く花」「—にも山にも若葉が茂る」 2 広々とした田畑。のら。「朝早くから—に出て働く」 3 動植物を表す名詞の上に付いて、そのものが野生のものである...
の【野】
[共通する意味] ★平らで広い土地。[英] a field[使い方]〔原〕▽武蔵野の原〔野〕▽野に咲く花▽後は野となれ山となれ〔野原〕▽野原で草を摘む▽野原で鬼ごっこをする〔平原〕▽平原に馬を走...
のがい【野飼い】
[共通する意味] ★家畜や家禽(かきん)を、檻(おり)や小屋に入れたりせず、ある範囲内に放して飼うこと。[英] grazing[使い方]〔放牧〕スル▽夏の間だけ牛を放牧する〔放し飼い〕▽鶏を放し...
のじ【野路】
[共通する意味] ★野原の中の道。[英] a field path[使い方]〔野道〕▽野道にはたんぽぽが咲いている〔野路〕▽草を摘みながら野路を行く[使い分け] 「野路」は、文学的な表現などに多...
のはら【野原】
[共通する意味] ★平らで広い土地。[英] a field[使い方]〔原〕▽武蔵野の原〔野〕▽野に咲く花▽後は野となれ山となれ〔野原〕▽野原で草を摘む▽野原で鬼ごっこをする〔平原〕▽平原に馬を走...
のばなし【野放し】
[共通する意味] ★ほうっておくこと。[英] to leave[使い方]〔放置〕スル▽車ではねた人を放置して逃げ去る▽放置自転車〔野放し〕▽汚職を野放しにする▽野放しの違法駐車〔放任〕スル▽子供...
のがみ‐とよいちろう【野上豊一郎】
[1883〜1950]英文学者・能楽研究家。大分の生まれ。号、臼川(きゅうせん)。弥生子の夫。夏目漱石の門下。能の研究に新分野を開き、また、その海外紹介に努めた。著「能」「能の再生」など。
のがみ‐やえこ【野上弥生子】
[1885〜1985]小説家。大分の生まれ。本名、ヤエ。豊一郎の妻。夏目漱石の門下。「海神丸」で文壇的地位を確立、広い社会的視野と文化的教養主義を統一した作風を築いた。文化勲章受章。作「真知子」...
のなか‐けんざん【野中兼山】
[1615〜1664]江戸初期の政治家・儒学者。名は良継。谷時中に朱子学を学び、土佐藩家老として藩政の確立に尽力。新田開発・殖産興業・土木工事などに功績が大きかったが、中傷により隠退。著「兼山遺...
ののぐち‐りゅうほ【野々口立圃】
[1595〜1669]江戸前期の俳人。京都の人。名は親重(ちかしげ)。雛人形屋を営み、雛屋と称した。連歌・和歌に長じ、俳諧を松永貞徳に学んだが、のち貞徳に対抗して一派を開いた。著「はなひ草」、句...
ののむら‐にんせい【野々村仁清】
江戸初期の陶工。丹波の人。通称、清右衛門。京都御室(おむろ)の仁和寺(にんなじ)門前に窯を築いた。優雅な作風で、蒔絵(まきえ)の趣を応用した色絵陶器を得意とした。京焼の大成者ともされる。生没年未詳。