らっかていちょう【落花啼鳥】
自然の趣や詩情。花は散り、鳥は山中で鳴いているという、晩春の寂しげな自然の風景のこと。
らっかろうぜき【落花狼藉】
物が散乱すること。また、女性に乱暴な行為に及ぶこと。▽「落花」は花が散って地面に落ちたもの。「狼藉」は無秩序に散らかったさま。おおかみが寝た跡は草が乱れていることから生まれた語。花びらが乱れ散った様子をいう。また、花を女性に見立てて、女性に乱暴をはたらく意をも表す。
らんざつむしょう【乱雑無章】
物や事柄がばらばらのまま整理されていないこと。無秩序のまま放置されていること。▽「無章」は筋道が立たないこと。「章」は筋道・秩序の意。「乱雑らんざつにして章しょう無なし」と訓読する。
りきせんふんとう【力戦奮闘】
力を尽くして、自分の能力をふるうこと。▽「力戦」は全力を注いで努力すること。「奮闘」は気力をふるいたたせて戦う、力いっぱい格闘する意。「力」は「りょく」とも読む。
りぐんさっきょ【離群索居】
仲間と離れて一人で孤独にいること。山里でわび住まいをすること。▽「群」は仲間、「索」は寂しい、離れる意。「索居」は寂しく一人でいること。「群」は「羣」とも書く。
りひきょくちょく【理非曲直】
道理にかなっていることとはずれていること。道徳的に正しいことと間違っていること。▽「理非」は道理にかなっていることとそうでないこと。「曲直」は曲がったこととまっすぐなこと。正しくないことと正しいこと。
りゅうあんかめい【柳暗花明】
春の野が花や緑に満ちて、美しい景色にあふれること。また、花柳界・遊郭のことを指すこともある。▽「柳暗」は柳が茂って、その陰がほの暗くなること、薄暗い様子。「花明」は花が咲いて明るい色があふれること。春の山水の美しい景色を表現したもの。南宋陸游りくゆうの「山西さんせいの村むらに遊あそぶ」(詩)の「柳暗花明又一村りゅうあんかめいまたいっそん」の句は有名。
りゅうけつりんり【流血淋漓】
血がだらだらと流れているさま。出血が激しいこと。
りゅうこうかがい【柳巷花街】
酒色を供することを職業とする遊郭・色町のこと。▽「柳巷」は柳の木を並べて植えてある街路のこと。「花街」は花の咲いている街を指した。昔、色町には多く柳や花が植えられていたとも、艶なまめかしい遊女を柳や花にたとえたともいわれる。「花柳」は、この語の略。「花街柳巷かがいりゅうこう」ともいう。
りゅうしょうほうし【竜章鳳姿】
伝説上の霊獣・霊鳥である竜や鳳凰ほうおうのように、威厳に満ちた立派な容姿。本来の意味は、竜のように勇壮で、おおとりのように気高い姿をしていること。内面の充実が外面に現れたすぐれた風采ふうさいをいう。▽「章」は模様。「竜」「鳳」は、ともに想像上のめでたい動物。「竜」は「りょう」とも読む。