いたんじゃせつ【異端邪説】
正統でないよこしまな思想・信仰・学説。▽「異端」は正統でなく、正道に反する教説。また思想・信仰・学説などで、多数の人に一般的に認められた正統に対して、特殊な少数の者に信じられ、主張されているものをいう。もとこの語は『論語ろんご』為政いせいから出たもの。「邪説」はよこしまな議論、不正な主張の意。「邪説異端じゃせついたん」ともいう。
いちじつせんしゅう【一日千秋】
非常に待ち遠しいことのたとえ。ある物事や、人が早く来てほしいと願う情が非常に強いこと。一日が千年にも長く思われる意から。▽「千秋」は千年の意。「日」は「にち」とも読む。一般には「一日千秋の思いで待つ」と用いる。もと「一日三秋」から出た語。
いっこくせんしゅう【一刻千秋】
ほんのわずかな時間が、千年に思えるほどに待ち遠しいこと。
いんぎんぶれい【慇懃無礼】
言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま。あまりに丁寧すぎると、かえって嫌味で誠意が感じられなくなるさま。また、表面の態度はきわめて礼儀正しく丁寧だが、実は尊大で相手を見下げているさま。▽「慇懃」は非常に丁寧で礼儀正しいさま。
えきせいかくめい【易姓革命】
王朝の交代のこと。天子の徳がなくなれば天命が別の姓の天子に改まり変わるという中国の政治思想。▽昔の中国では、天子は天命によって決まると信じられ、天子にその徳がなくなれば天命は他の人に代わり下ると信じられており、また一王朝は同じ血統(姓)で続いていくが、王朝交代の際には王室の姓が変わることからいう。「姓せいを易かえ命めいを革あらたむ」という意。
きいんせいどう【気韻生動】
芸術作品に気高い風格や気品が生き生きと表現されていること。また、絵画や他の芸術作品などに、生き生きとした生命感や迫力があり、情趣にあふれていること。▽「気韻」は書画など芸術作品にある気高い趣。気品。「生動」は生き生きとしているさま。また、生き生きとして真に迫ること。中国六朝りくちょう時代、南斉なんせいの人物画の名手謝赫しゃかくが、『古画品録』の中で画の六法の第一に挙げたのに始まるといわれる。
きんけんしょうぶ【勤倹尚武】
よく働いて質素につとめ、武勇を尊び励むこと。▽「勤倹」は勤勉で倹約なこと。「尚」は尊ぶこと。武士たる者の生活態度として重んじられた考え方。
けいこうぎゅうご【鶏口牛後】
大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。▽「寧むしろ鶏口と為なるも、牛後と為なる無なかれ」の略。「鶏口」は鶏の口(くちばし)。弱小なものの首長のたとえ。「牛後」は牛の尻。強大なものに隷属する者のたとえ。
ざんこうしょうふく【残膏賸馥】
高貴な人物やすぐれた詩文のこと。その残り香や、余り物にさえ、すばらしさが感じられること。
しせきせんり【咫尺千里】
近くにいても、互いに気持ちが通じなければ、千里も遠く離れているように感じられるということ。