てんのびろく【天之美禄】
酒をたたえていう美称。
てんばこうくう【天馬行空】
天馬が大空を勢いよく駆け回るように、思想や行動などが自由なこと。また、文章などがのびのびとしているさま。
てんばつてきめん【天罰覿面】
行為の結果がたちどころに現れること。悪事を働くと、その報いとしてすぐさま天が罰を下すこと。▽「天罰」は天の下す罰。「覿面」は、ある事柄の効果や報いが目まの当たりにすぐ現れることをいう。
てんぺんちい【天変地異】
天地間に起こる自然の災害や、変わった出来事のこと。▽「天変」は天空に起こる変動のこと。異常気象やそれによってもたらされる災害で、日食・隕石いんせき彗星すいせい暴風・大雨などをいう。「地異」は、地震・津波・火山の噴火など地上で発生する異変のこと。
てんまはじゅん【天魔波旬】
仏教のことばで、人の命や善根を絶つ悪魔。他化自在天(第六天)の魔王のこと。
てんめいかいご【転迷開悟】
迷いを転じて悟りを開くこと。煩悩がもたらす迷いや悩みを捨て、涅槃ねはんの悟りを得ること。▽仏教語。「開」は「解」とも書く。
てんもうかいかい【天網恢恢】
天が張りめぐらした網は広く、目が粗いようだが、悪人・悪事は決して取り逃がさないということ。天道は厳正であり、悪は早晩罰を受けるということで、悪事を戒める言葉。▽「恢恢」は広く大きいさま。「天網恢恢疎そにして失わず」「天網恢恢疎にして漏らさず」の略。
てんゆうしんじょ【天佑神助】
天や神の助け。ご加護。また、偶然に恵まれて助かること。▽「佑」は助けの意。「佑」は「祐」とも書く。
てんりじんよく【天理人欲】
天地自然の条理と人の欲望。人間の心の中に本性として存在する天の道理と、心が外からの影響を受けて生じる感情や欲望。▽「天理」は人為ではない万物の正しい道理。万物の調和を保つ条理。また、人間も含めて万物の本性。「人欲」は、心が外界に触発されて生じる動き。人の本性を覆い隠すもの。
てんろうせつごく【天牢雪獄】
豪雪に埋もれ、行き来も思うようにならない状態を、天の作った牢獄にたとえた語。 [補説]出典は江戸時代の「沢内風土記」。沢内は岩手県和賀郡沢内村(現、西和賀町)のこと。