はらんばんじょう【波瀾万丈】
変化がきわめて激しく、劇的であるさま。▽「波瀾」はごたごた・もめごと。また、単調でなく複雑に変化すること。「瀾」は大波。「万丈」は非常に高いことや深いことの形容。「丈」は長さの単位。「瀾」は「乱」とも書く。
ばくすいりょうき【麦穂両岐】
麦の穂が二またになって実る意から、豊作のしるし。また、善政が敷かれていることのたとえ。▽「両岐」は二またに分かれること。「岐」は「ぎ」とも読む。
ばくてんせきち【幕天席地】
志気が非常に盛んなこと。また、気持ちの大きいたとえ。天を屋根の代わりの幕とし、大地を座席のむしろにする意から。▽「席」はむしろ。「天てんを幕まくとし地ちを席せきとす」と訓読する。
ばしとぞう【馬歯徒増】
なすこともなく、いたずらに年を取ること。自分が年取ったことの謙称。▽「馬歯」は「馬齢」に同じ。自分の年齢の謙称。「徒」はただいたずらにの意。一般に「馬歯ばし、徒いたずらに増ます」と訓読を用いる。
ばじとうふう【馬耳東風】
他人の意見や批評に注意を払わず、聞き流すことのたとえ。もとは春風が馬の耳に吹く意。人が心地よいと感じる春風が吹いても、馬は何も感じないように見えることからいう。▽「東風」は東から吹く風。春風のこと。「東風、馬耳を射る」の略。
ばんこんさくせつ【盤根錯節】
物事が複雑に入り組んで、解決しがたいことのたとえ。また、ある勢力がはびこって取り除きがたいたとえ。▽「盤根」は曲がりくねった木の根。「錯節」は入り組んだ木の節ふしの意。「盤」は「槃」とも書く。
ばんりどうふう【万里同風】
天下が統一されて平和に治まり、はるか遠くまで風俗・文化が同じになること。天下が統一される形容。また、世の中が平和に治まることの形容。▽「万里」ははるかかなたのこと。「風」は風俗の意。「同風」は同じ風俗になることで、天下が統一されること。「万里ばんり、風ふうを同おなじうす」と訓読する。
ひからくよう【飛花落葉】
絶えず移り変わるこの世の、無常なことのたとえ。春に咲く花も風に吹かれて散り、青葉もやがて枯れ落ちる意から。
ひじちょうもく【飛耳長目】
物事の観察に鋭敏で、見聞が広く精通していること。観察力や情報の収集力があり、物事に通じていることの形容。▽「飛耳」は遠くのことを聞くことができる耳。「長目」は遠くまでよく見通す目。「長目飛耳ちょうもくひじ」ともいう。
ひせいたいげつ【披星戴月】
《「披星」は星をかぶることから早朝の意、「戴月」は月を戴くことから夜遅くの意》早朝から深夜まで、懸命に働くことのたとえ。