もくしょくじし【目食耳視】
見た目にとらわれ、味よりも外見が豪華な食べ物を選び、世間の評判を気にして衣服を選ぶこと。衣食の本来の意義を忘れて、ぜいたくな方向に流れていくこと。▽「目食」は口に合うかではなく、見た目が豪華なものを食べること。「耳視」は世間のうわさを気にかけて、自分に似合うかでなく、高価な衣服を着るということ。「目めもて食くらい耳みみもて視みる」と訓読する。「耳視目食じしもくしょく」ともいう。
もずかんじょう【百舌勘定】
みんなでお金を出し合うときに、うまいことを言って、自分ができるだけ払わなくてすむように仕向けること。また、その仕方。
ものぐさどうしん【物臭道心】
心から仏道修行に励むために出家するのではなく、仕事をしたくないという、単なる怠け心から僧侶そうりょになること。また、広く怠け心をいう。▽「物臭」は物事をするのを面倒がること。「道心」は仏道に帰依きえする心、また、その修行者。
もんこうてんあい【門巷填隘】
門や門前の小道が、人が多く集まることでふさがってしまい、通れなくなるほど狭くなってしまうこと。人が多く集まり、密集しているさまをいう。▽「門巷」は門と巷ちまたのこと。「填隘」は満たされ、ふさがってしまい、狭くなること。「填」はふさぐ意。「隘」は狭くなること。
もんこかいほう【門戸開放】
制約を取り払って、出入りを自由にすること。また、外国に対し市場を開放して、経済活動を自由にすること。▽「門戸」は門と戸のこと。家の出入り口。
もんぜんじゃくら【門前雀羅】
門の前に網を張って雀すずめを捕まえることができるほど訪問者もなく、人の往来もない寂れたさま。▽「雀羅」は雀を捕まえるときに使う霞網かすみあみのこと。「羅」は「網」に同じ。「門前雀羅を設もうくべし」の略。
やくせきむこう【薬石無功】
薬を飲んでも医者にかかっても病気が治らないこと。手当ての甲斐なく死んでしまうこと。
ゆいいつむに【唯一無二】
この世でただ一つしかないこと。他に同類のものがなく、その一つ以外並ぶものがないこと。▽「唯一」「無二」は、ともに二つとないことを表す類義語で、これを重ねて意味を強調した語。
ゆうおうまいしん【勇往邁進】
恐れることなく、自分の目的・目標に向かって、ひたすら前進すること。▽「勇往」は勇んで行くこと。「邁進」は勇敢に突き進んで行くこと。元気よく前進すること。
ゆうずうむげ【融通無碍】
行動や考えが何の障害もなく、自由で伸び伸びしていること。▽「融通」は滞りなく通ること。「無礙」は妨げのないこと。「礙」は「碍」とも書く。