れいだんじち【冷暖自知】
他人から言われなくても、自分のことは自分で分かること。水が冷たいか温かいかは、飲めばおのずと分かる意から。▽「冷暖れいだん自みずから知しる」と訓読する。
れいていこく【零丁孤苦】
落ちぶれ貧窮して、周囲に助ける者もなく、孤独なこと。苦しい生活を送ること。▽「零丁」は落ちぶれて孤独なこと。「孤苦」は身寄りがなく、たいへん貧しいこと。中国晋しんの李密りみつが武帝から召されたとき、任官を辞退したい旨を上表した文の中の語。「孤苦零丁こくれいてい」ともいう。
ろうきふくれき【老驥伏櫪】
人が年老いても、なお若者と変わらぬ大志を抱くこと。もとは、年老いた駿馬しゅんめが活躍の場を失い、馬屋に伏していながら、なお若いころの千里を駆ける志を捨てない意。また、能力のある人が、それを発揮することなく老いるたとえとしても用いられることがある。▽「驥」は一日に千里を走る駿馬。「櫪」はくぬぎの木。くぬぎが床下の横木に用いられたことから転じて、ねだの意。ここでは馬屋のねだで、馬小屋のこと。「老驥ろうき、櫪れきに伏ふす」と訓読する。
ろうしょうふじょう【老少不定】
人間の寿命がいつ尽きるかは、老若にかかわりなく、老人が先に死に、若者が後から死ぬとは限らないこと。人の生死は予測できないものだということ。▽人生の無常をいう仏教語。「不定」は一定しないこと、決まった法則や規則がないこと。「少」は若い意。