しゃしゃらくらく【洒洒落落】
さっぱりとして物事にとらわれないさま。人の性格や態度などについていう。▽「洒落」のそれぞれの語を重ねて語意を強めた語。「灑灑落落」とも書き、「さいさいらくらく」とも読む。
しょうしせんばん【笑止千万】
非常にばかばかしいこと、おかしいこと。また、そのさま。また、いかにも気の毒なさまに用いられることもある。▽「笑止」はおかしいこと。ばかばかしいこと。また、気の毒なこと。「千万」は語の下に添えて、このうえなくその程度が高いことを表す。
じくろせんり【舳艫千里】
船団が果てしなく長く連なること。また、多くの舟が長く連なり進むこと。▽「舳」は船首。「艫」は船尾。一説にこの逆。船の船尾に次の船の船首がくっつくように、果てしなく連なることをいう。
じゆうかったつ【自由闊達】
心が広くのびのびとして物事にこだわらないさま。▽「闊達」は度量が大きく、小事にこだわらないさま。「闊」は「豁」とも書く。「闊達自由かったつじゆう」ともいう。
じんしょうてきく【尋章摘句】
つまらない些細ささいなことばかりにこだわって、広く全体を見通した、ものの見方ができないたとえ。▽「尋章」は文の一節のことを考えること。「摘句」は句を取り出す、重要な句を選び出すこと。文章や詩の一章一句の細かな部分に気をとられ、全体の意味や趣旨が理解できないという意から。「章しょうを尋たずね句くを摘つむ」と訓読する。
せいきしき【生寄死帰】
人が今生きているのは、仮にこの世に身をおいているだけであり、死ぬことは故郷に帰るように、本来いるべきところに落ち着くことだということ。▽「寄」は寄寓きぐうで仮住まいのこと。「帰」は本来の場所に帰ること。「生せいは寄きなり死しは帰きなり」と訓読する。
せいこううどく【晴耕雨読】
田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすこと。晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する意から。
たいしょこうしょ【大所高所】
個々の細部にとらわれない大きな観点のこと。偏見や私情を捨てた広い視野をいう。▽「大所」は大きな立場。
たきぼうよう【多岐亡羊】
枝道が多いため逃げた羊を見失うように、どれを選んだらよいのか思案にあまることのたとえ。道を求める者が末節にこだわり、真理に到達し難いこと。学問の道があまりに細分化しすぎ、真理が見失われがちになるたとえ。▽「岐」は枝道・分かれ道。「亡」は逃げる意。「岐き多おおくして羊ひつじを亡うしなう」と訓読する。
ちっきょへいそく【蟄居屏息】
家にこもって外出せず、じっと隠れていること。▽「蟄居」は動物や虫が冬眠しているように、一つの場所にとどまって、じっと隠れていること。「屏息」は「屏気」と同じで、息を殺してじっと隠れていること。江戸時代、公家・武士に科した刑罰の一つで、外出を禁じて一室に謹慎させたもの。