いっせつたしょう【一殺多生】
一人の悪人を犠牲にして、多数の者を救い生かすこと。多くの人を生かすには、一人を殺すのもやむを得ないということ。▽仏教語。「多生」はたくさんの人を生かすこと。「殺」は「さつ」とも読む。
いっぷいっぷ【一夫一婦】
一人の夫と一人の妻。また、そのような形で成立する婚姻制度。
いっぷたさい【一夫多妻】
一人の夫が同時に複数の妻をもつこと。また、そのような婚姻形態。
おうせつふか【応接不暇】
非常に多忙なことの形容。物事が後から後から起こって対応しきれないこと。また、忙しくて一人一人に対応できないこと。▽一般に「応接おうせつに暇いとまあらず」と訓読を用いる。
かってきまま【勝手気儘】
[名・形動]他人のことは気にせず、自分のしたいように行動すること。また、そのさま。「—な一人暮らし」「—に振る舞う」
かんこうどくちょう【寒江独釣】
雪の降る冬の川で一人釣りをすること。また、その人の姿。▽唐の柳宗元りゅうそうげんの「江雪こうせつ」の詩で詠うたわれたもの。多くの画題となっている。
けいぐんのいっかく【鶏群一鶴】
多くの凡人の中に、一人だけきわだってすぐれた人がいることのたとえ。
げっけいうんかく【月卿雲客】
公卿くぎょうや殿上人てんじょうびとのこと。また、高位高官のこと。▽「月卿」は、もと天子を日に、臣下を月になぞらえて、大臣をいう。わが国では公卿をいう。「雲客」は殿上人のこと。
げんせきせいがん【阮籍青眼】
阮籍は俗世にこだわらない人であったが、自分の気に入った人は黒い目で迎え、世俗にとらわれた気にいらない人には白い目で応対したこと。▽「阮籍」は中国三国時代の魏ぎの人。竹林ちくりんの七賢しちけんの一人。老荘ろうそうの学を好み、世俗の儒教道徳をきらって、そうした人たちを白眼視した。『蒙求もうぎゅう』の一句。
こえいしょうぜん【孤影悄然】
一人ぼっちでさびしげなさま。一人だけで悲しむさま。▽「孤影」は一人ぼっちでさびしげな姿。「悄然」は憂い悲しむさま。物さびしいさま。「悄」は「蕭」とも書く。