あめいせんそう【蛙鳴蟬噪】
蛙かえるや蟬せみがやかましく鳴き騒ぐ意から転じて、むだな表現が多い下手な文章やつまらない議論をさしていうことば。無用の口論についてもいう。
いとうひつずい【意到筆随】
詩文などを作るとき、心のまま自然に筆が進むこと。▽「意到」は感興がおこる意。また、書きたい意欲がわくこと。「筆随」は筆が心の動きに応じて、すらすら進むこと。一般に「意い到いたりて筆ふで随したがう」と訓読を用いる。
いぶけいぶん【緯武経文】
学芸と武術の両方を重んじて、政治の土台にすること。文武の両道を兼ねた政治の理想的姿。武を横糸に文を縦糸にして、美しい布を織る意から。▽「緯」は横糸。「経」は縦糸。「武ぶを緯いにし文ぶんを経けいにす」と訓読する。「経文緯武けいぶんいぶ」ともいう。
いへんさんぜつ【韋編三絶】
何度も繰り返し、熱心に本を読むことのたとえ。また、学問に熱心なことのたとえ。▽「韋編」は文字を書いた木札(木簡という)や竹の札(竹簡という)を皮のひもで綴つづった古代中国の書物。「三絶」は三度断ち切れる意。また、何度も断ち切れる意。「三」は三度の意と数の多いことを表す場合とがある。「韋編いへん三みたび絶たつ」と訓読する。
いみしんちょう【意味深長】
人の言動や詩文などの表現に、非常に深い趣や含蓄のあるさま。また、表現の表面にあらわれた意味のほかに、別の意味が含まれているさま。後者は俗に略して「意味深いみしん」ともいう。▽「深長」は奥深くて含蓄のあるさま。
しんしょくひっこう【心織筆耕】
文筆で生計をたてること。心の中で機はたを織り、筆によって田を耕し生活する意から。▽「筆耕」は文筆によって生計をたてること。
せきしだんけん【隻紙断絹】
文字を書いたわずかな紙や絹地。▽「隻紙」は紙切れ、「断絹」は絹地の切れ端。それらに貴重な文字の書かれたものをいう。
だんかんれいぼく【断簡零墨】
ちょっとした書き物や、きれぎれになった書き物。文書の断片。▽「断簡」はきれぎれになってしまった文書。「零墨」は一滴の墨のことで墨跡の断片の意。
ひゃっかそうめい【百家争鳴】
いろいろな立場にある人が自由に議論をたたかわせること。多くの学者や専門家が何の遠慮もなく、自由に自説を発表し、活発に論争し合うこと。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百家」はたくさんの学者・専門家。「争鳴」は自由、活発に論争すること。
やしんまんまん【野心満満】
夢や野望など身分不相応な望みをあり余るほどもっていること。