いたいどうしん【異体同心】
肉体は違っても、心は一つに固く結ばれていること。関係がきわめて深いたとえ。身体は異なるが、心は同じという意から。特に、夫婦や非常に親しい人の間柄に多く用いる。
えんがんこけい【燕頷虎頸】
遠国の諸侯となる人相のこと。また、勇ましく勢いがあり、堂々とした武者の容貌ようぼうのたとえ。燕つばめのような頷あごと虎とらのような頸くびをもち、飛んで肉を食らうという人相ということから。▽「頷」はあご。「燕頷」は武勇にすぐれた人の骨相こっそうをいう。「頸」は首のこと。「虎頸」は太くいかつい首の意。
きょうけいのせい【薑桂之性】
年老いてますます剛直なことのたとえ。また、特有の性質は簡単には変わらないたとえ。▽「薑」はしょうが。「桂」は肉桂にっけい(にっき)。ともに古くなってもその辛さを失わず、辛さを増すことからいう。
くにくのさく【苦肉之策】
⇒ くにくのけい(苦肉之計)
こうしそうにく【行尸走肉】
才能や学問もなく、何の役にも立たない無能な人のたとえ。歩く屍しかばねと、走る魂のない肉体の意から。▽「行」は歩く意。「尸」は屍。屍や肉体は形だけあって、魂がないことからいう。「尸」は「屍」とも書く。
こうりょうしてい【膏粱子弟】
富貴の家に生まれた者のこと。おいしいごちそうを食べる若者の意。▽「膏」は脂あぶらののった肉。「粱」はおいしい上質の穀物。いずれも美食の意。転じて、富貴な人。
ぜんしんぜんれい【全身全霊】
その人に備わっている体力と精神力のすべて。▽「身」は肉体。「霊」は肉体に対する精神のこと。その人のもっているものすべてを表す。
にくたんけんよう【肉袒牽羊】
降伏して相手に服従し、臣僕となることを請願すること。肌を脱ぎ、上半身裸になって羊をひく意から。▽「肉袒」は肌を脱ぎ、上半身をあらわにすること。降伏・謝罪の意。「牽羊」は羊をひいていくこと。料理人として相手に仕え、しもべとなることを請う意。「肉袒にくたんして羊ひつじを牽ひく」と訓読する。
ようとうくにく【羊頭狗肉】
見かけや表面と、実際・実質とが一致しないたとえ。良品に見せかけたり、宣伝は立派だが、実際には粗悪な品を売るたとえ。羊の頭を看板にかけながら、実際は犬の肉を売る意から。▽「狗」は犬。「羊頭を懸かけて狗肉を売る」の略。
れいこんふめつ【霊魂不滅】
人間の魂は永遠で、肉体が死んでも変わらず存在しているという考え方。