いふうえきぞく【移風易俗】
風俗や習慣をよいほうへ導き変えること。また、風俗や習慣を改めること。▽「風俗移易(風俗を移易いえきす)」を一字ずつ分けたもの。「易」はかえる、入れかえる意。「風ふうを移うつし俗ぞくを易かう」と訓読する。
いふうざんこう【遺風残香】
昔の立派な人物や、すぐれた風俗のなごり。▽「遺風」は後世にのこる先人の教え。また、昔から伝わる風習や習慣。「残香」はうつりが・のこりが。
おんぶんじが【温文爾雅】
心がおだやかで礼儀にかない、文章、言語、風俗などのかどがとれて美しいこと。
こうじょりょうぞく【公序良俗】
公の秩序と善良な風俗。社会的な妥当性が認められる道徳観。すべての法の基本理念で、法解釈やその適用のときの基準の一つ。▽「公序」は人々が守るべき社会の秩序。
しょうふうはいぞく【傷風敗俗】
よい風俗を乱して、社会を害すること。▽「傷」は傷つけ損なう。「敗」はやぶり損なう。「風」「俗」は風俗・風紀の意。「風ふうを傷やぶり俗ぞくを敗やぶる」と訓読する。
じゅんぷうびぞく【淳風美俗】
人情の厚い美しい風俗や習慣。▽「淳風」は素直で、人情の厚い風俗。「俗」は風習・習慣。「淳」は「醇」とも書く。
じゅんぷうびぞく【醇風美俗】
すなおで人情の厚い、美しい風俗・風習。「—の土地柄」
せんりどうふう【千里同風】
世の中がよく治まっていて平和であること。逆に世の中全体が混乱していることをいうときもある。▽「千里」は遠く離れた地域。「同風」は同じ風が国土の隅々まで行き渡っている意味。「風」は風俗・教化の意。
どうせいいぞく【同声異俗】
人の生まれながらの性質・素質は同じだが、環境や教育といった後天的な要素によって、人物に差が生じること。赤子の泣き声はだれでも同じで変わりないようだが、成長すると風俗や習慣を異にするようになるという意から。教育の重要性を訴える言葉。▽「俗」は風習・習慣。
ばんりどうふう【万里同風】
天下が統一されて平和に治まり、はるか遠くまで風俗・文化が同じになること。天下が統一される形容。また、世の中が平和に治まることの形容。▽「万里」ははるかかなたのこと。「風」は風俗の意。「同風」は同じ風俗になることで、天下が統一されること。「万里ばんり、風ふうを同おなじうす」と訓読する。