かんしょうばくや【干将莫耶】
《中国の呉の刀工干将が呉王の命で剣を作るとき、妻莫耶の髪を炉の中に入れて初めて会心の作を得た。その二振りの剣のうち、陽を「干将」、陰を「莫耶」と名づけたという「呉越春秋」闔閭内伝の故事から》名剣...
がしんしょうたん【臥薪嘗胆】
将来の成功を期して苦労に耐えること。薪の上に寝て苦いきもをなめる意から。▽「臥」はふし寝る意。「薪」はたきぎ。「嘗」はなめること。「胆」は苦いきも。もとは敗戦の恥をすすぎ仇あだを討とうと、労苦を自身に課して苦労を重ねること。
こうげんれいしょく【巧言令色】
口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすること。人に媚こびへつらうさま。▽「巧言」は相手が気に入るように巧みに飾られた言葉。「令色」は愛想よくとりつくろった顔色。「令」はよい意。
すんそうしゅんき【寸草春暉】
父母の恩・愛情は大きく、それに子がほんのわずかさえ報いるのがむずかしいことのたとえ。▽「寸草」はわずかに伸びた丈の短い草。子の、親の恩に報いようとするわずかな気持ちのたとえ。「春暉」は春の暖かい陽光。親の子に対する愛情のたとえ。
せんしゅうばんざい【千秋万歳】
歳月の非常に長いこと。また、長寿を祝う言葉。▽「千」「万」は数の非常に多いことを示す。「秋」「歳」はともに年のこと。千年、万年の非常に長い年月の意。「万歳」は「ばんぜい」「まんざい」とも読む。
そうじょうのじん【宋襄之仁】
無益な哀れみをかけることのたとえ。また、おろかな情けのたとえ。不必要に情けをかけて、その結果、自分が痛い目に遭うこと。宋襄の思いやりの意から。▽「宋襄」は中国春秋時代の宋国の王襄公。「仁」は情け。
ちょうけいうかい【長頸烏喙】
長い頸くびととがった口先。▽「烏」はからす。このような人相をした人物はからすのように強欲・陰険で、苦労を共にすることはできても安楽を共にすることはできないという。中国春秋時代の越えつの国の范蠡はんれいが越王勾践こうせんについて言った言葉。
てんいしせき【天威咫尺】
天子の威光がすぐ近くにあることから、天子のそば近くに仕えること。
びげんたいぎ【微言大義】
簡潔な言葉の中に、深い意味や道理が含まれていること。微妙な表現の中に含まれた奥深い道理。「微言」は微妙な言葉、奥深い言葉の意。もと孔子の言葉について評した語。また、孔子が筆削したとされる『春秋しゅんじゅう』の記述の法をいった語。
ぼくめいじゅこう【墨名儒行】
表面は墨家ぼっかといいながら、実際には儒家の行いをしている意で、表向き吹聴ふいちょうしている主義・主張と実際の行動が違うたとえ。名目は墨家で行動は儒家という意。墨家・儒家はそれぞれ中国春秋戦国時代の思想集団をいう。