かりょうびんが【迦陵頻伽】
美しい声のたとえ。また、声の非常に美しいもののたとえ。あるいはヒマラヤ山中にいる想像上の鳥の名で、まだ殻にあるときに美しい声で鳴くともいい、極楽浄土にすみ、比類なき美声で鳴く想像上の鳥ともいう。浄土曼陀羅じょうどまんだらの絵などでは上半身は美女、下半身は鳥の姿で描かれている。▽仏教語。梵語ぼんごkalavinkaの音写で、仏典では「好声鳥」「逸音鳥」「妙声鳥」などと訳されており、この鳥の比類のない美声を仏の声にたとえている。
かんぎゅうじゅうとう【汗牛充棟】
蔵書がきわめて多いことの形容。本が非常に多くて、牛車に積んで運ぶと牛も汗をかき、家の中に積み上げれば棟木むなぎにまで届いてしまう意から。▽「牛うしに汗あせし棟むなぎに充みつ」と訓読する。「充棟汗牛じゅうとうかんぎゅう」ともいう。
きうそうだい【気宇壮大】
心意気、度量や発想などが人並みはずれて大きいさま。▽「気宇」は心の持ち方、度量。「壮大」は非常に大きくて立派なさま。
きめんぶっしん【鬼面仏心】
表面は怖そうだが、内心はとてもやさしいこと。また、そのような人。鬼のように怖そうな顔に、仏のようなやさしい心の意から。
きゅうちょうすんだん【九腸寸断】
非常に悲しいことの形容。断腸の思い。▽「九腸」の「九」は数の多いことを表す。腸はらわた全体。「寸断」はずたずたに断ち切られる意。腸がずたずたに断ち切られるような非常なつらさ、悲しさをいう語。
けんいとんそく【牽衣頓足】
非常につらい別れを惜しむことの形容。もと出征する兵士の家族が、兵士の服にすがり引き留め、足をばたばたさせて別れを悲しむ意から。▽「牽衣」は服にすがり引っぱること。「頓足」は足をばたばたさせる。地団駄をふむ。「衣いを牽ひき足あしを頓とんす」と訓読する。
こうひょうさくさく【好評嘖嘖】
非常に評判のよいさま。▽「嘖嘖」は口々にうわさするさま。評判するさま。
こんせつていねい【懇切丁寧】
細かいところまで注意が行き届いていて、とても手厚くて親切なこと。また、そのさま。
ざんねんしごく【残念至極】
非常に悔しくてたまらないこと。とても心残りであること。
ざんねんむねん【残念無念】
とても悔しいさま。悔しくて悔しくてたまらないこと。