あいきょうちょうそう【哀矜懲創】
懲罰を与えるには、相手を思いやる情が必要であること。罰はその罪を悔い改め、人生に新たな道を開くためのもので、悲しみ哀れみの心をもって行うべきことをいう。▽「哀矜」は悲しみ哀れむこと。「懲創」はこらしめること。
うんぷてんぷ【運否天賦】
人の運命は天の定めによるということ。運不運は天命であること。転じて、運を天に任せること。▽「運否」は運不運、運のあるなしの意。「天賦」は天が与える、天が与えたものの意。「否」は「ぴ」とも読む。
おうびょうよやく【応病与薬】
人の性質や素質、理解力など状況に応じて適切な指導をすること。また、状況に応じて適切な措置を講じること。病状にあわせて、それに適した薬を与える意から。▽もと仏教語。「病やまいに応おうじて薬くすりを与あたう」と訓読する。
がんちゅうのくぎ【眼中之釘】
自分に害をなすもののたとえ。邪魔者、いやなやつ、憎らしい人などのたとえ。眼の中の釘(目の中の障害物)の意から。▽類句として「眼中抜釘(眼中より釘を抜く)」があり、自分に害を与えるものを取り去る、害をなすものがいなくなる意。一般には邪魔者がいなくなったときに「眼中の釘が抜けたようでせいせいした」などと用いる。「釘」は「丁」とも書く。
きかいきんとう【機会均等】
すべての人や組織・団体に対して、機会を平等に与えること。
きょくがいちゅうりつ【局外中立】
国際紛争で、当事国のどちらにも味方をしないで、中立的な立場を取ること。転じて、対立関係にある者のどちらにもつかないで、公平な態度を取ること。
くこうばしん【苦口婆心】
相手を気づかい、何度も教えさとすこと。▽「苦口」は厳しいいさめの言葉。口に苦いことから苦言ともいう。「婆心」は老婆のような慈愛の心。老婆心。
けいこむしょう【刑故無小】
故意に犯した罪は小さな罪でも刑罰を与えること。故意による罪を罰するのに、その犯した罪が小さいということは問題にならないという意から。▽「故」は故意に犯した罪。「故こを刑けいするに小しょうとする無なし」と訓読する。
しょうとうらんがく【焦頭爛額】
事前の予防を考えた者を賞さず、末端の些末さまつなものを重視するたとえ。根本を忘れ、些末なことを重視するたとえ。また、処理に手こずりせっぱつまって苦労することのたとえ。火災を消すために頭の毛を焦がし、額にやけどをおった者が賞される意から。▽「焦」は、こがす。「爛額」は額が焼けただれること。「焦頭爛額を上客じょうかくと為なすか」の略。火災を予防する方法を教えた者は賞されず、火事が起きて、苦労して消火にあたった者だけが賞されることから。「頭あたまを焦こがし額ひたいを爛ただらす」と訓読する。「爛額焦頭らんがくしょうとう」ともいう。
しんしょうひつばつ【信賞必罰】
賞罰を厳格に行うこと。賞すべき功績のある者には必ず賞を与え、罪を犯し、罰すべき者は必ず罰するという意味。▽「信賞」は間違いなく賞を与えること。「必罰」は罪ある者は必ず罰すること。