うたうら【歌占】
謡曲。四番目物。観世十郎元雅作。歌占を業とする渡会家次(わたらいいえつぐ)が、白山の麓で子の幸菊丸と再会し、神がかりとなって地獄の曲舞(くせまい)を舞う。
うたえ【訴へ】
「うったへ」の促音の無表記。「—を断ることに情(まこと)を得給ふ」〈武烈紀〉
うた‐え【歌絵】
和歌の内容を表現した絵。平安時代に流行。歌を書き添えてある場合が多い。「葦手(あしで)、—などを思ひ思ひに書け」〈源・梅枝〉
うたえただす‐つかさ【刑部省】
⇒ぎょうぶしょう(刑部省)
うた‐お【歌男】
古代、雅楽寮に属した男の歌い手。歌人(うたびと)。⇔歌女(うため)。「およそ諸(もろもろ)の—、歌女(うため)、笛吹く者(ひと)」〈天武紀・下〉
うた‐オラショ【歌オラショ】
キリシタンの唱えるオラショ(祈祷(きとう))のうち、旋律をもつもの。長崎の生月島に伝わる。
うた‐かい【歌会】
人々が集まって、互いに詠んだ和歌を発表し批評し合う会。かかい。歌の会。
うたかい‐はじめ【歌会始(め)】
1 毎年1月に皇居内で行われる新年最初の歌会。一般国民の詠進歌から選ばれた和歌が、天皇・皇后・皇族の詠歌とともに披講される。現行の形式は明治2年(1869)に始まる。歌御会始(うたごかいはじ)め...
うたかた
渡辺淳一の恋愛小説。既婚者同士の不倫を描く。平成元年(1989)より「読売新聞」に連載。平成2年(1990)に単行本が刊行されると、「うたかた族」という造語が流行して話題となった。
うた‐かた【泡沫】
《「うたがた」とも》 1 水面に浮かぶ泡(あわ)。「—の如(ごと)く消える」 2 はかなく消えやすいもののたとえ。「—の恋」「—の夢」 [補説]書名別項。→うたかた